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第3章 蓬莱家で住み込みのお仕事
210★さて、俺のバイト内容はなんでしょう?
しおりを挟む「あそこって、人が住んでいる気配が無いのに
結構、人の出入りがあって
もの凄い遠吠えが聞こえたりするんだって………
それも声から推測すると、かなりの大型のモノが………
そして、大きな犬?狼?を連れた
紅い瞳の〔バンパイア〕が夜中に
歩き廻るんだって話し………
これが、1番ポピュラーに流れているヤツだよ
もっとすごい内容の流れているけどね………」
あまりに予想通りの言葉に、和輝はふかぁ~く溜め息を吐き出して言う。
だぁぁぁ~………紅い瞳の〔バンパイア〕かよぉ~………
やっぱりそう言う噂かよ……犯人は十中八九、桜だな
「あのなぁ~水鳥、俺のバイト、なんだか知っているか?」
和輝に問われて、水鳥は何の気なしに答える。
「えっ…えぇ~と……確か、あの幽霊屋敷で
ペットシッターだっけ?」
水鳥の答え頷き、和輝は言葉を重ねる。
「そう………ちなみに、俺が開いてしている犬種は
ボルゾイって言うんだ
室内飼いの犬って書かれている中じゃ最大級のな
床から肩までの高さが、オスで軽く80センチを超えるし
体重は40キロを軽く超えるって、超大型犬なんだ
原産国がロシアで、古い時代には、ロシア貴族が
農奴狩りにも使っていたって話しがあるくらいなんだ
お陰で、革命期に市民の憎悪の的になって
ほとんどのボルゾイは姿を消したんだ
だから、今でまわっているボルゾイは
革命前に、アメリカやイギリスの富裕層階級の者が
国外に持ち出したモノが大半なんだ
もともとがロシア貴族に飼われていた犬だからな
不審者に対する警戒感はきついんだ
だから、意志力の弱い人間じゃ扱いきれない犬種なんだ
俺が言っている意味、理解るか?水鳥、啓太」
和輝に言われて、2人はハッとしたような表情をする。
「あれっ?……それって…………」
水鳥の言葉に、和輝は肩を竦めてクスッと笑って言う。
「そう、凄い遠吠えが聞こえたりするっていうのは
そいつらの、単なる遠吠えってわけ」
和輝の言葉に、啓太はびっくりした表情で言う。
「あははは……〔バンパイア〕が夜中に歩き廻るって
………もしかして………」
そんな啓太や水鳥に、ちょっとひにくげな表情で頷く。
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