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076★怒涛の婚姻契約とその結果

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 ここは、私の身の安全をはかる為に、皇太子殿下を立ててアルブに瞳の色を聞いておきます(我が身大事に)。

 「では、アルブ
  それぞれの側妃様の瞳の色を
  教えて下さいね

  お義母様、まだ
  マジックバックはありますから
  大丈夫です」

 私の言葉に美しい眉を顰めてお義母様が、兄である皇太子殿下に冷たく言います。

 「兄上、マリエの資産が
  ガツガツと減りますので

  嫁いだ叔母上達や臣籍降下した
  叔父上達にはあげません

  勿論、異母兄弟姉妹達にも
  あげませんよ

  良いですね、兄上」

 「そのぐらいは判っているし
  文句は言わせない」

 「約束ですわよ
  これに書いて下さいね」

 「判った、書こう」

 こんな感じであっさりと私は、6組の未来の夫達と婚約をしました。
 モブでチビでデブスな私が、ありえないコトに完全な逆ハーですよ。

 この後に、言葉に出来ない色々とアレなコトをされたというコトは記憶の奥底に封印します(号泣)。
 って言うか、記憶に無いんですよね。

 結果は、しっかりとでているんですけど。

 え~ぇ可愛い結果が、実を結んで、ころころところがっています。
 なんで、どうしてこうなったの?

 ファンタジーな異世界が怖いです。
 私の常識が通じません。

 というか私の常識は、こちらの非常識なんです。
 色々と聞きたいし叫びたいけど触らぬ神に祟り無しって思っているので、何も言いませんし、聞きません。

 ただでさえ、肉体労働?でバテバテなのに、精神疲労をわざわざ自分から足すなんて馬鹿なコトはしませんよ。

 昼と夜は、意識を完全に切り替えていますから………。

 夜のエロエロな生活(=夫達との性生活)は、自己暗示でお日様が沈んでお月様が出るまで忘れるコトにしています。

 昼の間は忘れていますが、夜になるとウォル達と正式に婚姻しているコトや色々とアレなコトを思い出します。
 そうしておかないと、羞恥心で死ぬって状態になるので………。

 私の性格をよく知っているウォル達もお義母様達やお義父様達、それにお義祖母様達やお義祖父様達も協力してくれています。

 勿論、我が家に仕えている侍女達や侍従達、執事達や騎士様達や魔法使い様達もですよ。
 じゃ無いと日常生活に不具合が生じますから………。

 そんな無茶苦茶な生活をしながら、ウォル達やお義祖母様達やお義母様達と一緒に、私は正式な社交界デビューを目指しています。

 イヤだけど、本当にイヤだけど、皇子様達や未来の公爵や伯爵との将来を考えると、引き篭もり生活は残念だけど無理っぽいしね。
 まぁ~必要最低限だけで良いって、言われただけましだと思います。
 
 今は、貴族達とのお付き合いというか、社交界に慣れるコトが大事だからって思考を切り替えます。

 そして、怒涛のお茶会が待っていましたよ。

  アスタール伯爵領でのお茶会や夜会は、楽だったなぁ~って遠い瞳をして空に視線を向けてしまいます。

 まぁ~先代アスタール伯爵夫人(トップ)が仕切っていたんですから、その孫の婚約者の私は、将来のアスタール伯爵夫人なので逆らう人達なんていませんよね。

 必死で取り入ろうとしている人達が、それなりに多かったですしね。

 今、私の取り巻き(側近兼侍女兼秘書兼護衛)している令嬢達は、お義祖母様やその取り巻き(側近エトセトラ)達が選んだ存在です。

 私の取り巻きになると色々な特典が付くみたいです。

 私の知識を元にした、ゲームや紙芝居や本等を最初に見れたり貰えたりしますし、お義祖母様やお義祖父様からのご褒美として、何か色々ともらえるみたいです。

 なにより大事なコトは、ウォルやエド達の取り巻きと言うか側近達と知り合えるコトです。
 婚活している彼女達には、美味しい出会いですよ。

 アスタール伯爵領で、私は独身女性の中で1番のお姫様です。
 その上はお義祖母様とお義母様みなので気楽に過せました。

 でも、帝都社交界は、アスタール伯爵家より爵位が上の存在がいますから、それなりに気を使う必要があります。
 はぁ~面倒くさいわ。

 皇太子殿下の皇子様達全員と正式な婚約(=婚姻)を約定に従って交わしているので、本来なら、私が頭を下げる相手は先代皇帝陛下と皇太后陛下と皇帝陛下と皇后陛下と皇太子殿下と皇太子妃殿下って感じなんですよ。

 側妃様達は、一応下げたほうが良いって感じですね。

 まっ身内ですから、そこはそれってなぁなぁでOKです。







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