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第14章 冒険者の始まりの街フォレンへ

204★赤子に色が付きました

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 私がこころの中で改めて、仮死状態で甦生を待つ神獣達の為に決意を固めている中、ジオンが口を開いた。

 (うわぁ~…内心が判るくらい
  苦み走った声音ねぇ………

  いや、でもこれって
  ジオンに丸投げされてるから
  当然かもねぇ………)

 「さて、あいつらが創造し
  残していった
  新しい神子だが………

  確かに、俺が見ても
  ライムあんたの言うとおり

  この赤子には【調停者】や
  【理(=ことわり)】役目以外
  何にも設定されいないようだ

  まさか手を抜いて、何にも………
  基本的な情報どころか

  色すらも設定していないなんて………はぁ~……」

 やっと、赤子と向き合って、この新たな神子がまるっきり、初期設定すらされていない状態であるコトに気付いたようね。
 私も、こっちに帰って来て、余裕が出てから気付いたくらいだからねぇ。
 なんか怒涛過ぎて、赤ちゃんまで構ってられなかったっていうのが本当だからね。

 (なんと言っても、甦生に必要な
  魔晶石が手に入るかどうかって
  瀬戸際だったから………

  じゃなくて、ジオンもやっと
  コトの重大性に気付いたわね

  まぁ、シアが設定する対象に
  決められちゃっているからね

  なんとか、シアを誘導して
  初期設定だけでもさせないとね

  幸い、シアは赤ちゃんを
  庇護対象と認識しているようだし

  ここはもう、成人してなくても
  お母さんになってもらいましょう)

 なんて思う私の目の前では、シアが無意識に新たな神子として創造された赤ちゃんを撫でている。

 (ジオンは、シアになんて言おうか
  戸惑っているわねぇ………ダメねぇ……

  さて、コウちゃんガッちゃんの
  兄弟のフリードはどうかしら?)

 そう思う私のこころの声が聞こえたかのように、フリードがシアに向かって言う。

 「まま、この子って色が無いよ」

 端的に、フリードが事実を言葉にして言うが、シアには通じなかったようで、小首を傾げている。

 (折れそうな程儚い姿だけあって
  そういう仕草も単純に可愛いだけで
  あざとさを感じないわねぇ………

  ………じゃなくって
  もう、宿泊場に帰宅したんだから

  あとで身体に楽な部屋着に
  着替えさせないとね

  その前に食事させないとねぇ………

  でも、その前に赤ちゃんの
  初期設定だけでもさせないとね)

 そう思う私の視線の先では、きょとんとして小首をコテンっと傾げるシアがいた。

 「色が無いって?
  どういう意味なのフリード」

 (あっ…フリードがフリーズしてる
  次の言葉が出てこないようね

  ここは、やっぱり私がシアを
  誘導してあげないとダメかな?

  ジオンもあてになりそうにないし

  もう、ここは思考誘導しかないわね)

 小首を傾げ続けるシアに、私は誘導的な言葉を言う為に前振りをすることにした。

 「シア、シアって前世で
  オンラインじゃなくて
  家庭内ゲーム機でさぁ

  RPGの女神シリーズとか
  ドラゴンシリーズとか
  FFシリーズの
  ゲームしたコトある?」

 私からの質問に、シアは質問の意図がわからないまま素直に答える。

 「えっと…それって……
  悪魔合体とかあるやつかな?

  ドラゴンシリーズもあるよ
  あとFFシリーズとかも………」

 (良かった、レイパレ以外にも
  シアはゲームしていたようね
  これなら例えばなしが出来るわ)

 私は、シアの言葉に頷いた後、誘導を始める。

 「そう、やったコトあるのね………よかった
  まー他のRPGとかでもそうだけど

  電源入れてオープニング終わった後
  一番最初に何をしたか覚えている?」

 (たぶん、アニメやマンガ本に
  小説などの嗜好から
  年代は近いはずだからねぇ………

  ここは、率直に誘導してしまえ
  あれは基本中の基本だもの………)

 シアは私からの質問に、人差し指を唇にあてて小首を傾げながら言う。

 「んーと、たいていは
  キャラ設定かな?

  性別に名前に武器とか
  魔法の属性とかかな?」

 思い通りの言葉を口にしたシアに、私は無意識に微笑みを浮かべていた。
 ジオンとフリードは、自分達の語彙がたらないと自覚しているので、結局は傍観にまわってしまう。

 「そうね、まずそこからよね

  でね、話しをゲームから
  赤ちゃんに戻すけど………

  この赤ちゃんってば
  まだ、なぁ~んにもそういう
  基本設定がされていないのよ」

 (ちょっと話しが跳び過ぎたかな?
  でも、早くまっさらな赤ちゃんに
  初期設定を組み込んで欲しいのよ)

 「えっ?」

 だが、そんな私の願いもむなしく、シアは私が言った言葉をうまく飲み込めなかったようだった。

 (もう少し詳しく言わないと
  シアには通じないのかな?

  でも、前世で色々とゲームは
  したコトあるんだから

  ちょっと強引に話しを
  こじつけて設定に持って行けば

  赤ちゃんの初期設定にまで
  きっと辿りつくはず………

  って、良いのがあるじゃない
  バカよねぇ~私って………

  レイパレを引用すれば
  簡単に話しが進むじゃない)

 そんなコトを考えながら、私はシアに言う。

 「うん、だから、例えばだけどね

  あの2人から、この赤ちゃんを
  受け取ったのはシアでしょ………

  だから、シアが設定する権利と
  義務を持っているの………たぶん

  もちろん、設定にはジオンの
  同意も必要だと思うんだ

  でね、これは、あくまでも
  例え話しだけどねぇ………

  シアが、この赤ちゃんに向かって
  自分とジオンの子供だったら………

  なんて考えながら、足りない魔力を
  ソッと注いであげれば

  その色を纏う可能性があるのよ

  まだ、まっさらだから………

  そうね、アバターの基本素体
  って言ったら良いのかな?

  シアだって、レイパレの時に
  色々と課金して、お気に入りの
  アバター創ったでしょ

  その時、色々と設定を入れたわよね

  んでもって、今この赤ちゃんは
  まだ入力設定前の素体状態なのよ」

 そう言った途端、シアの頬がほんのりと色付き、ジオンをチラチラと盗み見ていた。
 シアの手は、文字通り真っ白な赤子の頬や頭を無意識に撫でいてた。

 (うん、うまく通じたわ
  これなら………無意識にでも
  赤ちゃんの設定をしてくれそう)

 私が内心てでホッとしていると、ふわりとシアから温かな魔力が溢れだしてきていた。
 穏やかで温かく、包む込むような魔力が赤子に注がれて行く。

 撫でられている頬には徐々に肌色が出現し始める。
 真っ白だった肌が、うっすらとした肌色へと変色し、じわじわと色を濃くして、濃い目の小麦色というか蜂蜜色で定着する。
 頭髪やまつ毛などがスゥーっと薄い青色を帯びた後、それを追随するように赤い色が行き渡り、濃い目の藤色へと変色して定着する。

 (ふぅ~ん…シアとジオンの色
  どちらかではなく合成色になったか

  ふふふふ………瞳は何色かしらね
  やっと初期の初期設定ね)

 シアの魔力を啜りながら、シアの想像した色を纏った赤子に、私は思わずホッと安堵の吐息を零れ落とす。

 (そろそろ、赤ちゃんの色も
  安定した色に定着したわね

  シアにも、その色をきちんと
  認識してもらわないとね)

 そう考えた私は、シアを正気に戻す為に強く呼び掛ける。

 「シアっ」

 私に強く呼び掛けられ、ハッとしたシアは、赤子の変化に即座に気付く。
 そして、その驚愕のまま叫んだ。

 「えっ?えぇぇぇぇぇ~………
  赤ちゃんに色が付いてるぅ…」








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