私は聖女になります、性女（娼婦）にはなりません

第13章 グリフォンをテイムしちゃいました

222★将来を考えて………

　内心では色々と自己中なエリカだったが、それを口にはしなかった。

　「うっわぁ～そうすると可哀想ね
　　この状況だと、その人って……

　　売れ残っている人扱いで
　　考えるしか無いもの」

　〔ふっ…エリカは優しいなぁ～……
　　あいつ等は、エリカに同情して
　　もらえるような

　　可愛い性格なんてしていないんだ
　　出来れば関わりたくないんだ
　　あのバカどもには………

　　どいつもこいつも、皇女という
　　地位と美貌に奢り、見事なまでに
　　性格ブスになっているからなぁ～

　　もしも、売れ残ったら………
　　ずぅ～っと、宮に居てドレスや
　　宝石にお茶会に夜会だって

　　経費を使いたい放題する
　　寄生虫として生きていそうなんだ

　　国家予算をそんなバカの為に
　　使いたくない

　　国家に何の貢献も出来ない
　　ごく潰しの群れが……

　　ったく…エリカと婚約する前に
　　ぜぇ～ったいに片付けてやる〕

　ちょっと困ったなぁ～という表情で、辛らつなコトを思っているアルファードだったが、口にするのは普通の会話だった。

　「そうだな
　　だから、母上や父上と
　　相談したいんだ」

　〔アルってば優しいんだなぁ～
　　腹違いの姉妹も、何とか
　　しようとするんだから………

　　そう言えば、アルってば…
　　嫌っている妹さんの為に…

　　ドレスとか宝石を用意する
　　お金の半分出すとか

　　領地を与えるって
　　言ってるもんね

　　こんな優しくて、資産もあるし
　　地位だってすごいアルが
　　私を愛してるなんて………
　　夢みたいだわぁ

　　この幸運をおすそ分けするって
　　意味でも、何か協力したいなぁ〕
　
　アルファードの表情と状況に同情するエリカだったりする。

　「アルってば、大変だね
　　でも、私に出来ることって……」

　〔エリカは、優しい
　　だからこそ、あいつ等は
　　いらない

　　ここは、むかつく会話を
　　切り上げよう

　　エリカが、俺以外のコトを
　　気にするなんて許せない〕

　エリカを何時でも、独占したいという狭いこころの持ち主のアルファードは、その黒い内心を隠して嬉しそうに笑う。