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第12章 エリカはポションを作ってみたい
171★朝食の時間になったので、マクルーファが迎えに来ました
しおりを挟む説明を面倒臭い?と投げて寄こすアルファードに、オスカーは苦笑しながら話し始める。
「そうですね
一応、隊ごとに予算配分していますが……
ウチは団長や副団長の私達が
個人で持ち出しという補正予算を
組んだりしますので……
そこまで隊長の個人裁量に任せていませんが
その当たりは各騎士団の団長に任されて
いますので、色々な対応になっていますね」
〔そっかぁ~大貴族で資産がある人達は
平気で大きな金額を穴埋めするんだぁ~
でも、下級貴族とか、当主や後継者以外には
出来ないね
なんか騎士団に平民? 一般市民? が
あんまりいない理由がわかった気がするな
この当たりは国会とかで補正予算を
組んだりする日本と違うってわかるよ〕
エリカは、自分の常識をぽつりと口にする。
「ふぅ~ん、パパのいた自衛隊とは
かなり違うんだね」
エリカのいた世界の話なので、アルファードは好奇心いっぱいのキラキラした瞳で食いついた。
「エリカの父親の所属していた自衛隊では
予算が足りなくなったらどうするんだ?」
〔うっわぁ~そんなキラキラした瞳で
見ないで欲しいわ
他の国……それが異世界の軍?の財政や
予算の話しは好奇心を刺激されるんだ
でも、ゴメン、アルの好奇心を満たせるほど
詳しい内容なんて知らないんだ
ここは適当に言っておくしかないか?〕
アルファードのキラキラした瞳を見て、内心で溜め息を盛大に吐き出したエリカは、誰もが知っている(ただし、ソレは識字率の高い日本限定)程度のことを言う。
「防衛省内で、補正予算が組めれば
イイんだけどねぇ……
大抵は、国会に補正予算を
組んでもらうかな?
後は、支払いを新しい予算の出る年度初めに
支払うって言って支払いを延ばしてもらう
って感じだったと思う
ゴメンね、うろ覚えで」
スッポンもどきやエチゼンの話しからズレていくアルファードやエリカだったが、誰もそんなことを気にしていなかった。
そんな彼らに、声をかけたのはマクルーファだった。
なお、マクルーファやオスカー、ギデオンとレギオンは、アルファードの入室許可を得る必要が無いので、勝手に扉を開けて入って来る。
「オスカー、団長と姫君を朝食に誘いに行く
って言ってたのに、何時までたっても食堂に
来ないから、迎えに来たぞ」
その声に、オスカーは、珍しくばつの悪い顔をする。
「マクルーファありがとう、助かりました
姫君と団長との会話に、つい夢中になって
しまったので……」
エリカは、オスカーが、迎えに来てくれたのに会話に引き込んで悪いことをしたなと思い頭を下げた。
「ごめんなさい
せっかく迎えに来てくれたのに……」
「悪かった
つい、うまく説明できないと思って……」
エリカとアルファードの謝罪に、オスカーは苦笑する。
「いいえ、姫君との会話に好奇心を
刺激されたのは私ですから……
とりあえず朝食をとって、それから会話を
再開しても良いのではないでしょうか?」
オスカーの提案に、エリカとアルファードは頷いた。
「じゃ、食堂に行こうか?」
「うん。えーと、オスカーさん
マクルーファさん、迎えに来てくれて
ありがとう
それと、アルバートさんと
アーカンデイルさんの情報について
マイケルさんが教えてくれたの……ねっアル」
エリカに話を振られたアルファードは、マイケルに命令する。
「マイケル、2度手間で悪いが
後で、もう一度、説明してくれ」
アルファードの命令に、騎士の礼をとるマイケルだった。
「はい」
こうして、アルファードとエリカは食堂に向かうことになったのだった。
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