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第7章 帝都にて、それぞれの時と思い
094★魔法騎士団が1番の理由は?
しおりを挟むエリカが、アルファードにちょっとした制裁?を加えた後、何事も無かったように聖女候補達は話しだす。
それに、恥ずかしくてたまらなくなっていたエリカはのった。
エリカに話しかけたのは、魔法騎士団が何故全ての騎士団の上なのか?と思っていた撫子だった。
「ねぇ~エリカさん、魔法騎士団って
全ての騎士団の上に立つって
聞いたんだけど?」
その質問には、副音声が付いていた。
【私の見た騎士様達に比べると
ここにいる魔法騎士団の騎士様達って
細身の美形ばっかりなのよねぇ~…
姿だけを見ると《体力》では…
中央騎士団の方が強いかも?
…魔法が上なだけ?】
撫子の疑問に、エリカは、にっこり笑って言う。
「うん、1番上だって
オスカーさんが言ってたよ」
見た感じだと、そこまで強そうに見えないので、疑問なのという表情で牡丹が首を傾げる。
〔こんなに美形ばかりだと…乙ゲーの
近衛騎士団みたいだな?って思っちゃう
帝都騎士団も美形がいたけど
細マッチョって感じの人が多かったしね
本当に強いって言うなら
どの辺が強いんだろう?〕
「どうしてか判る?」
そう聞かれたエリカは、魔の森で戦っていたアルファードを思い出す。
〔あの場に到着した時、アルってば
対峙した魔物と剣で戦っていた
あれは、強力な魔法を使うと怪我している
ギデオンさんやレギオンさんや
マクルーファさん達に、被害が出る可能性が
あったからだって、後で聞いたけど………
でも…救援を要請する魔法を使いながら
戦っていたしねぇ~………
色々なコトを戦いながら出来るって
凄いって思うもん〕
思い出した記憶の中から、ソレらしいモノを引っ張り出して、エリカは言う。
「たぶん、騎士としての《力》と魔法使いの
《魔力》のバランスが取れているから
1番強いってことなんじゃないかな」
エリカの答えに、百合が小首を傾げて聞く。
「騎士の《力》と魔法使いの《魔力》って?」
「よくラノベでも書いているけど
魔法を使う為に、詠唱している時
魔法使いって無防備になるでしょう」
「うん、詠唱が終わる前に攻撃すれば
勝てるって設定だよね」
「でも、無防備にならないように
エンチャントされたアイテムを使うとか
《シールド》とか《結界》を使って
防御するのがセオリーだったよね」
エリカの説明に、聖女候補の少女達はうんうんと頷く。
そして、そのうちの1人が合いの手を入れる。
「後は、仲間に守ってもらい魔法を
発動するって感じだったよね」
桔梗の言葉に、ちょっと小首を傾げた鈴蘭が言う。
「それって、常に誰かと一緒にいるって
コトじゃないの?」
その続きを牡丹が引き取って言う。
「魔法使い1人だと《魔力》枯渇が
心配になるよね
《シールド》とか《結界》の使いすぎでさ」
「確かにそうね」
連想ゲームのように、騎士や魔法使いの戦い方や《力》についてを、聖女候補達から引っ張り出したエリカは、ちょっと肩を竦めて言う。
「その弱点が無いのが、魔法騎士団の
魔法騎士達なの…両方の特性があるから
ラノベだと、ルーンナイトやマジックナイト
って、表現されているアレね」
エリカの説明に、撫子がなるほどという表情で言う。
「そうね、騎士だったら、戦えるわね
その上で魔法使いとしての《魔力》や
騎士としての《体力》があるから
うん、ひとりでも戦えるのが
この魔法騎士団の騎士達なのね」
納得という響きに、他の聖女候補も同じような表情になる。
そして、蘭がポツリと言う。
「う~ん…チートな感じだね」
「うん、そうだよね
でも、私達もかなり《魔力》があるって
神官様が言っていたから………」
「そっかぁー…私達も魔法を習って
使えるんだよねぇ」
「えっとね…それだけど………
魔法の制御方法とかを習ってなくても
ラノベやRPGのドラク○とかなんかを
しっかりと思い出して………
がっつりとした、イメージを固めて
それに適した呪文?を唱えれば使えるよ
私は、攻撃も防御も治癒も使えたよ」
エリカの言葉に、6人の聖女候補達は、声をハモらせて言う。
「「「「「「えっーマジでぇー」」」」」」
〔うん、わかるわその反応…エリカだって
厨二病臭いって思いながら、やったんだもん〕
「うん、きちんと発動したよ
乙ゲーのように魔法学園とか魔法学校に
行かなくても………
ある程度は、イメージ《力》と《魔力》で
魔法が使えるみたいよ」
そのエリカのセリフに、鈴蘭がハッとした表情になって言う。
「そう言えば、貴族の子弟が行く
学校があるって言ってたよ」
「本当?」
エリカも学校の言葉に、ピクッとする。
〔学校があるんだぁ…どんな学校なのかな?
ここは……聞くならオスカーさんかな?〕
エリカは、ちょっと考える風を装ってからオスカーへと視線を向けて言う。
「オスカーさん、学校ってあるんですか?」
オスカーは、エリカの質問に、隠す必要を感じなかったのであっさりと答える。
「ええ、有りますよ
寵愛の聖女様がどうしても作りたいといって
出来た学校が幾つかありますね
その中には《魔力》があるなら平民でも通える
魔法を教える学校もあります」
「そうなんだぁ~」
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