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第4章 魔法騎士団の団長のもとへ
019★《召還》と《魔石》の関係
しおりを挟むそんな中、アルベルトは、ふと思い出して言う。
「そう言えば、聖女候補の《召還》魔法の
補助にと、皇妃様、側妃様、妾妃様達全員に
私の手のひらから溢れる大きさの《魔石》を
7個づつ頂ました……そのお陰で…聖女様を
7人も《召還》出来たのだと思っております」
アルベルトのイヤァ~ンな発言に、恵里花はあることを思い出す。
〔そう言えば…《召還》の魔法陣の模様の上に
色取り取りの大きな石がぽつぽつと置いてあったわ
あれって《魔石》だったのね
そうすると…魔法陣の呪文を《魔石》で
強化していたってコトになるわね…はぁ~…
その強化の結果が…7人の聖女候補を
異世界から《召還》出来たってコトね
なんか、安心したわぁ~………
でも、やっぱり確認しておこう〕
「あのぉ~魔法陣に置かれていた色の付いた石って
もしかして…《魔石》ですか?
それって…魔法陣をより強力なモノにして………
呼び寄せる対象の数を増やすとか?
より能力のある者を呼び出すとか?
って…効力が有るんですか?」
恵里花の問い掛けに、神官は大きく頷く。
「はい、もしかしたら、聖女候補様を複数
呼べるかも知れないということで………
過去に、3人《召還》できたという記録が
存在していましたので…………
大きな《魔石》が有れば
3名以上《召還》出来るのではないか
ということで……《魔石》を使用しました」
その説明に、恵里花は小首を傾げて聞く。
「なぜ、そんなに聖女候補様の人数を
増やしたかったんですか?
何か特別な事情が有ったんですか?」
アルベルトは、良くぞ聞いてくれましたという表情で、嬉しそうに答える。
「聖女候補様達は、異世界の知識を
その身に宿して《召還》されますので
我々にはわからない事柄を読み解くことが
過去に多数あったのです
その知識を必要としたのです」
説明するアルベルトの様子と内容から、恵里花はふと思う。
〔新しい知識ね………
よほど何かに困っているのかしら?〕
恵里花や説明しているアルベルトをよそに、室内に居る騎士や神官や魔法使いはそれぞれの思うところを口々に口にする。
「なるほどねぇ~…だから…
あの仲が悪い妃様方が…
《魔石》を全員足並みそろえて
神殿に寄付するわけだ」
「でも、理由がソレだったら
団長に言えば、本部にある《魔石》を
幾らでも寄付したろうに…………」
「魔法騎士団の団長に《魔石》を
出してもらうコトを1人を除いて
嫌がったからだろうさ…
馬鹿馬鹿しい話しだな」
「ああまったく、色も《力》も落ちる者を
立てる気かって思うな」
雰囲気と会話内容が怪しくなったソコに、ノックの音が響く。
マイケルが、ぞろぞろと騎士達(魔法騎士と着ている甲冑の色とデザインが違う者もいた)を連れて部屋に入って来た。
そして、オスカーに話し掛ける。
「オスカー副団長
神殿周辺に魔物の気配は有りません
また、聖女候補の姫君達は
保護担当予定のお…ゲフンゲフン…
すみません…
神殿から予定の王城内の騎士団本部
及び王城内の支部へと移動しました
こちらの姫君は………」
報告の途中で、わざとらしい咳き込みをしたマイケルに、恵里花は胡乱(うろん)な瞳でジッと見詰める。
そんな恵里花の視線に気が付いたオスカーは、視線がマイケルに向けられているので、ついチッと小さく舌打ちしてしまう。
〔はぁ~…ちょっと…不味いかな?
隊長就任から、まだ日が浅いマイケルでは
姫君への対応に不味い部分が出てしまうな…
でも、経験豊富な隊長は………
団長に付いて出撃しているから………
その他に、東西南北及び中央に…
魔物討伐の手伝いとして
出来る隊員と共に呼ばれているしで…
人材不足なのはしょうがないか………
はぁ~…私が…手綱を握るしかない…
このままでは、ハゲそうだ………
以前…祖先の日記に…
聖女様と性女様の出現した時………
帝都騎士団…………
…いやいや…逃避しても何も解決しない
そうだ…マイケルがこれ以上
不味いコトを口にしないように……
視線に…《魔力》を込めて脅すとするか〕
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
本日、もう1回更新する予定をしております。
ああ、団長様のところへたどり着かない………。
更新したら、この記述は消えます。
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