上 下
430 / 450
第20章 帝国予算の為に………

424★聖女にかかる歳費と守護騎士の期間は?

しおりを挟む


 色々なコトが起きたパーティーの次の日。
 朝食の後にエリカは、アルファードに話しかけていた。

 その場にいたのは、アルファードにオスカー達と守護騎士達だった。
 聖女候補の美少女達は、初めて使った身体強化魔法の反動でダウンしていたので、彼らしかいなかったとも言う。

 そこで、エリカは、聖女候補の美少女達が居たら、絶対に聞けないコトを口にする。

 「アル、唐突なんだけど、聖女候補の………彼女達の守護騎士の
  予算って、大丈夫なの?

  下手したら、騎士団ひとつ並みの騎士達が必要だと思うし
  予算もそれに見合うぐらい必要よね

  その当たりはどうなっているの?」

 「あっ………考えて無かった。なぁ~オスカー」

 エリカに質問されたアルファードは、何も考えていなかったららしく、慌てて視線をオスカーに向ける。
 それに、苦笑しながらオスカーは答えるのだった。

 「だから、婚活を諦めていたあれらを
  聖女候補達の夫候補にしたんですよ
  さっさと片付ければ、補正予算で済みますよ」

 オスカーの身も蓋も無い言葉に、エリカは以前から考えていた内容を口にする。

 「はぁ~やっぱりね
  あのね、私の作ったお塩を売買して得る収入から
  彼女達の守護騎士達の予算を賄うっていうのはどうかしら?

  サラディール王国に支払っていたよりは安い値段で売るとしても
  それなりに収入はあるはずでしょう

  足りなかったら、サラディール王国から高っか~いお塩を
  買っている国々に売って収入を得ると良いと思うわ

  それと、聖女に守護騎士を付けるのは何時までなの?
  期間を教えて欲しいの」

 エリカの発言内容の前半部分に、アルファードは反応して言う。

 「確かに、元々無かった収入だし
  国家予算にも組み込まれていないから、自由に動かせるな」

 それに続いてオスカーもにっこり笑って言う。

 「ええ確かに、聖女候補達の守護騎士達の必要経費は
  余裕で賄えますね

  それに、塩を売り代わりに他国の産物を買うというのも
  良いと思いますよ

  転売して利益を出すというなら
  財務大臣達も文句を言えないと思います」

 オスカーの言葉にエリカはちょっとほっとする。

 「それで、もう一度、聞くけど
  聖女に守護騎士が付く期間は、どれぐらいなの?」

 エリカの質問に、アルファードがあっさりと答える。

 「聖女の時が終わるまで………
  要するに、聖女が天に還るまでだよ

  俺達は、死ぬ10年から20年ぐらいまで
  成人したときの姿のままでいるんだ、多少は歳をとるけどね

  外見がそうだというコトは、死ぬ寸前まで子供を作れるんだよ
  聖女との間の子供は《魔力量》が多い

  そして《魔力格差》があっても子供は負担無く作れる
  だから、聖女は死ぬ寸前まで野心ある男達に狙われるんだ

  紅薔薇に月の雫、それに愛の女神の涙って呼ばれるモノを
  混ぜて作る禁断の媚薬《豊穣の赤い雫》

  別名・豊穣の女神の赤い酒を飲まされて交わったら
  女はどんな状態でも、そう例えこころが伴わなくても
  子供を孕んでしまうんだよ

  そして、ソレを毎日飲まされて交わるコトを繰り返すと
  僅か一月で子供が産まれる

  それを何度も繰り返して
  子供を産ませる道具にするコトだって出来るんだよ

  だから、守護騎士は、聖女が天に還るまで付くんだよ」

 それを聞いてエリカは内心で頭を抱えたくなった。

 (それって、聖女が長生きしたら予算がその分必要ってコトでしょう
  マジで勘弁して欲しいわ

  それにしても、随分と怖い媚薬があるのね
  強姦一発で子供を孕むってどんだけぇ~って感じね

  それを繰り返して子供を産ませる道具にするって
  ラノベあるあるの設定になかったわよ

  でも、確実に孕ませるための媚薬なら
  何処の王家や皇家にも伝わっていそうよね

  確かに、そんな怖い媚薬が存在するなら
  聖女が天に還るまで守護騎士を付けて守るしかないわよね

  聖女を有する、この帝国の人間達じゃ無い他国者達が
  聖女をさらうと思うから………

  こうなったら、自衛隊のPXと大量購入で
  騎士団の経費を浮かして………

  それに伴って守護騎士達の予算も
  一緒に浮かせるようにしなくっちゃね)












しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

異世界召喚に巻き込まれました

ブラックベリィ
恋愛
気分転換として、巻き込まれモノも書いてみようかと………。 でも、通常の巻き込まれは、基本ぼっちが多いようなので、王子様(笑)を付けてみました。 なんか、どんどん話しがよれて、恋愛の方に傾いたので、こっちに変更ます。

旦那の真実の愛の相手がやってきた。今まで邪魔をしてしまっていた妻はお祝いにリボンもおつけします

暖夢 由
恋愛
「キュリール様、私カダール様と心から愛し合っておりますの。 いつ子を身ごもってもおかしくはありません。いえ、お腹には既に育っているかもしれません。 子を身ごもってからでは遅いのです。 あんな素晴らしい男性、キュリール様が手放せないのも頷けますが、カダール様のことを想うならどうか潔く身を引いてカダール様の幸せを願ってあげてください」 伯爵家にいきなりやってきた女(ナリッタ)はそういった。 女は小説を読むかのように旦那とのなれそめから今までの話を話した。 妻であるキュリールは彼女の存在を今日まで知らなかった。 だから恥じた。 「こんなにもあの人のことを愛してくださる方がいるのにそれを阻んでいたなんて私はなんて野暮なのかしら。 本当に恥ずかしい… 私は潔く身を引くことにしますわ………」 そう言って女がサインした書類を神殿にもっていくことにする。 「私もあなたたちの真実の愛の前には敵いそうもないもの。 私は急ぎ神殿にこの書類を持っていくわ。 手続きが終わり次第、あの人にあなたの元へ向かうように伝えるわ。 そうだわ、私からお祝いとしていくつか宝石をプレゼントさせて頂きたいの。リボンもお付けしていいかしら。可愛らしいあなたととてもよく合うと思うの」 こうして一つの夫婦の姿が形を変えていく。 --------------------------------------------- ※架空のお話です。 ※設定が甘い部分があるかと思います。「仕方ないなぁ」とお赦しくださいませ。 ※現実世界とは異なりますのでご理解ください。

【完結】聖女召喚に巻き込まれたバリキャリですが、追い出されそうになったのでお金と魔獣をもらって出て行きます!

チャららA12・山もり
恋愛
二十七歳バリバリキャリアウーマンの鎌本博美(かまもとひろみ)が、交差点で後ろから背中を押された。死んだと思った博美だが、突如、異世界へ召喚される。召喚された博美が発した言葉を誤解したハロルド王子の前に、もうひとりの女性が現れた。博美の方が、聖女召喚に巻き込まれた一般人だと決めつけ、追い出されそうになる。しかし、バリキャリの博美は、そのまま追い出されることを拒否し、彼らに慰謝料を要求する。 お金を受け取るまで、博美は屋敷で暮らすことになり、数々の騒動に巻き込まれながら地下で暮らす魔獣と交流を深めていく。

神託を聞けた姉が聖女に選ばれました。私、女神様自体を見ることが出来るんですけど… (21話完結 作成済み)

京月
恋愛
両親がいない私達姉妹。 生きていくために身を粉にして働く妹マリン。 家事を全て妹の私に押し付けて、村の男の子たちと遊ぶ姉シーナ。 ある日、ゼラス教の大司祭様が我が家を訪ねてきて神託が聞けるかと質問してきた。 姉「あ、私聞けた!これから雨が降るって!!」  司祭「雨が降ってきた……!間違いない!彼女こそが聖女だ!!」 妹「…(このふわふわ浮いている女性誰だろう?)」 ※本日を持ちまして完結とさせていただきます。  更新が出来ない日があったり、時間が不定期など様々なご迷惑をおかけいたしましたが、この作品を読んでくださった皆様には感謝しかございません。  ありがとうございました。

「次点の聖女」

手嶋ゆき
恋愛
 何でもかんでも中途半端。万年二番手。どんなに努力しても一位には決してなれない存在。  私は「次点の聖女」と呼ばれていた。  約一万文字強で完結します。  小説家になろう様にも掲載しています。

事態は更にややこしくなりました

のぎく
恋愛
 結婚なんて、したくない。  だからその手の話から逃げて逃げて逃げ続けてきたのに、十八歳になった途端父から縁談を勧められた。それも拒否権なしの。  相手は顔良し性格よし家柄よしに加えて文武両道、将来性もばっちりな引く手数多の超優良物件。普通ならすぐさま飛びつく縁談なんだろう。でもね?結婚したくないから縁談がいやという以前にその人、私がこれまで避けまくってきた人なんだけど。  主人公がなんとかして縁談を破談にしようとした結果のはなし。  小説家になろう、カクヨムでも投稿してます。

王子様と過ごした90日間。

秋野 林檎 
恋愛
男しか爵位を受け継げないために、侯爵令嬢のロザリーは、男と女の双子ということにして、一人二役をやってどうにか侯爵家を守っていた。18歳になり、騎士団に入隊しなければならなくなった時、憧れていた第二王子付きに任命されたが、だが第二王子は90日後・・隣国の王女と結婚する。 女として、密かに王子に恋をし…。男として、体を張って王子を守るロザリー。 そんなロザリーに王子は惹かれて行くが… 本篇、番外編(結婚までの7日間 Lucian & Rosalie)完結です。

召喚されたのに、スルーされた私

ブラックベリィ
恋愛
6人の皇子様の花嫁候補として、召喚されたようなんですけど………。 地味で影が薄い私はスルーされてしまいました。 ちなみに、召喚されたのは3人。 2人は美少女な女子高生。1人は、はい、地味な私です。 ちなみに、2人は1つ上で、私はこの春に女子高生になる予定………。 春休みは、残念異世界への入り口でした。

処理中です...