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第18章 サラディール王国にて………

402★回収し終わったので帰ります

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 グリフォンに騎乗したコトを確認すると、キデオンがアルファードに向かって言う。

 「兄上、アンジェロ義兄上と共に屋上に参ります」

 ギデオンの言葉に、アルファードは、ちょっと心配そうな表情でボソッと言う。

 「ん…気をつけろよ」

 レギオンもアルファードに話し掛ける。

 「お任せ下さい兄上」

 それにアルファードが頷くとキデオンを先頭にそれに付き従う騎士達。
 そして、その間にアンジェロ達を乗せた騎士達が続き、殿にはレギオンとそれに従う騎士達が屋上へと消えて行った。
 それを確認するとアルファードが言う。

 「アンジェロの阿呆のせいで、予定より時間を浪費したから
  一気にアルスレイドとアルスフィア達の元に向かうぞ」

 『はっ』

 オスカー達は、アルファードの言葉に一斉に応える。
 そんな彼らの前には、既にサラディール王国の騎士達が、倒れてゴロゴロと転がっていた。

 そして、微かに階下で戦っている音が聞こえる。
 今度は、マクルーファを先頭に、アルファード達はグリフォンを駆って行く。

 すると、2階へと降りる階段から、騎士達が次々と登って来ている。
 それを気にするコトも無くマクルーファは、風魔法のエアパレットを次々と騎士達に打ち込みながら階段を飛び越えて行く。

 そして、廊下で戦っているドラゴニア帝国の近衛騎士達の姿を目にする。
 どうやら、アルスレイド皇子とアルスフィア皇子の立て篭もる部屋の扉の前で攻防しているようだった。

 そこへ一気にマクルーファ達は突っ込んで行く。
 グリフォン達が、羽を使い突風を作り出す。

 その風を受けて、扉の前で戦っていた騎士達は、次々と廊下に転がって行くのだった。
 それを見たマクルーファ達が、ちょっと慌ててドラゴニア帝国の近衛騎士達を回収する。

 扉の周辺からサラディール王国の騎士達を、何であれ排除したのでアルファード達は、中を確認する為にも扉を開ける。
 すると中には剣を構えて待機していた近衛騎士達と侍従達がいた。
 それを見てアルファード達は扉をガッツリと閉めて入って行く。

 「どうやら無事だったようだな」

 「兄上、帝国で何か不測の事態でもありましたか?」

 「シオババアと、父上の離婚が成立した
  それ故に、そなたらはキケンな状態になる
  というコトで迎えに来た、さっさと帰るぞ」

 『はい』

 「アラン、バルコニーへの窓を開けろ」

 「はっ」

 「ここから脱出する」

 『はい、兄上』

 「マクルーファ先頭を………」

 「はっ」

 マクルーファは、侍従を数名乗せると、窓から外へとグリフォンで飛び立った。
 そして、オスカーが後ろに、2人の皇子を乗せて飛び立つ。

 その間に、回収された騎士達に治癒魔法をエリカが掛けるのだった。
 侍女達や残りの騎士達も、それぞれ前回一緒に乗った騎士の下へと分かれてグリフォンに騎乗していく。

 それが、終わるとエリカと共にレオニードに乗ったアルファードが続く。
 そして、その部屋に居た者達は全員がグリフォンに乗り空へと飛んで行くのだった。

 それまで、その部屋の扉が開かなかったのは、扉に物理攻撃無効と魔法攻撃無効の魔法をエリカが、単なる思い付きでかけていたからだった。
 その為に、その扉は、エリカ達が転移するまで開くコトは無かった。

 アルファード達と騎士達が戦っていたのに、離宮の外から増援が無かったのは、離宮をエリカが《結界》で包んでいたからだったりする。
 勿論、エリカは単なる気休めだったのだが、その効力は絶大だったのだ。

 こうしてエリカ達は、屋上で待機していたギデオン達と合流すると、ジュリアスの転移で、パーティー会場へ瞬時に戻ったのだった。
 なお、廃皇妃リリアーナと魔術師エルダールは、屋上に置き去りにされたのだった。






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