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第18章 サラディール王国にて………
398★シオババアの血はいらない
しおりを挟む「そう、アンジェロ皇子は皇太子だから優遇されているのかしら?
それとも、サラディール王国の王女を母に持つからなのかしら………」
(別にされているってコトだけど、本当に優遇なのかしら?
でも、その下の階には、2人の皇子が滞在して居る
ってコトを考えれば………たぶん、優遇措置よね
アンジェロ皇子の周りに、お見舞いに来ている王族や
貴族達がいないかを聞いてみるのも良いわね)
エリカが考えている間に、アルファードがジュリアスに質問する。
「ジュリアス、この国の騎士達は何処に配備されていた?」
「ドラゴニア帝国の騎士達が立つ扉の向かいに
同数の騎士が立っていました
廊下も巡回していましたね
階段の部分にも、騎士は、しっかりと配備されていました
1階部分にも廊下や階段、玄関などの出入り口に
それと、離宮のまわりにも巡回する騎士や兵士がいましたよ」
アルファードの問い掛けに、ジュリアスは淡々と答える。
ソレを聞いたアルファードは、真剣な顔で言う。
「そうか、ありがとう」
アルファードは、オスカー達に視線を向けて言う。
「サラディール王国の国王達は、シオババアと父上の離婚を
正式なものとして受け入れているようだな」
「そうですね、人質として価値のあるアンジェロ皇子を
最上階にしたってコトでしょうねぇ~………
意味は無いというのに、ご苦労なコトですね」
オスカーは、にっこり笑って毒を吐く。
それに続けてマクルーファが呆れたように言う。
「常識に捕らわれたままなんて、哀れなコトだ
我らには、姫君の守護獣グリフォンがいるというのに………」
マクルーファの言葉に、ギデオンが苦笑しながら言う。
「地上から奪還するなんて
馬鹿な真似をするなんて無いのになぁ~」
「地上から奪還するなら、ドラゴニア帝国から
かなりの兵数を出さないと無理だけど
そこまでする価値なんて、アイツ等にある?」
ギデオンの発言に、レギオンも苦笑しながら辛辣なコトを言う。
それに注意する気など無いアルファードが、何でも無いコトをするとでも言うように宣言する。
「俺達には、エリカの守護獣のレオ達と、ジュリアスがいる
さっさと連れて帰るぞ、ひとりの取りこぼしも無しでな」
アルファードの素直じゃない言葉に、エリカは苦笑する。
そして、エリカなりにちょっと気になったコトを聞く。
「そうね、パーティーはまだ終わって無いんだから
さっさと連れて帰りましょう
それと、アーカンディル皇子達はどうするの?」
エリカの問い掛けに、アルファードは、はっとした顔をしてから考え込む。
(父上からは、特に命令されていないが
アンジェロ達だけを連れて帰ると
アーカンディル達を無視したコトになる
まして、今日のパーティーは、母上以外の妃達を
離婚したり下賜したりしたからな
それを、実際に自分の目で確認するとしないでは
その気持ちが違う
まして、母上を正式な皇妃として発表する場に
立ち会えなかったとなると………
確実にアーカンディル達の皇子としての格が下がる
公爵家には、しっかりとした跡取りがいる
侯爵家と辺境伯爵家と伯爵家の跡取り娘へ
婿入りするしか無いだろう
だから、皇子としての格は落としたくない
父上はアンジェロを、皇子のままで何処にも降ろす気は無い
子供なんぞは作らせたりはしない
帰ったら直ぐに、黒薔薇を飲ませるしかないな
哀れだが、俺達帝国にあのシオババアの血はいらない
《魔力量》が少なく《寿命》も短い《身体能力》も低い
サラディール王国の民族特性はいらないからな
アンジェロが血を残さなくても構わないほど
皇子や皇女達の数はいるから………)
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