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第18章 サラディール王国にて………

394★被害額ってどのぐらい?

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 エリカのズレた思考に、アルファードは内心で苦笑していたが、あえて、自分の腹黒い思考をエリカに伝える。

 「ああ、その通りだ
  メンツを潰してやれば、この王国に恨みのある国や

  この王国を欲しがっている国が、野心を募らせて
  戦争を吹っかけてくる可能性が上がるからな」

 アルファードの過激な発言に、オスカーが追随する。

 「そうですよ
  我が帝国………いやいや、我等がアルフレッド皇帝がこうむった

  廃皇妃リリアーナによる損害と同程度の被害は
  受けてもらいたいですね」

 「本音を言うなら、廃皇妃リリアーナに掛かった費用を
  全額回収したいくらなんですよ

  でも、こっちもメンツがあるから言えないんです
  本当に、腹立たしい限りですよ」

 何故か妙に丁寧な言い方をするマクルーファだった。
 それに、思わずエリカが聞いてしまう。

 「掛かった経費の回収は出来ないんですか?
  アクセサリーを売るとか、ドレスを売るとか?」

 エリカの質問に苦笑しながら、ギデオンが応える。

 「姫君、あの塩ババアの購入したアクセサリーは
  全て皇妃のモノとして、皇家の目録に記載されています

  ですから、残念なコトに売るコトは出来ません

  それでも、こっそりとそれらを売るとしたら
  こっちのメンツもありますからね

  それらが、塩ババアのモノと分からない様に
  アクセサリーを綺麗に解体して
  宝石と金というカタチにして売ります

  それは、購入金額の3割も行きません
  だから、売る意味が無いんですよ」

 溜め息を吐き、淡々と説明したギデオンに続いてレギオンも言う。

 「あのシオババアが着たドレスは、はっきり言って売れません
  サイズという絶対的な壁がありますしね

  それに、流行というモノがありますからね
  更にいうなら、あのシオババアのドレスを買うような
  人間なんていませんよ

  はっきり言って、滅茶苦茶嫌われていますし
  使っている素材も高いので………
  皇族は、そんなコトをしません

  ドラゴニア帝国として、そんなコトはさせられないのです
  ですから、皇族や貴族達の古いドレスは
  使用人達に下賜するぐらいですよ」

 レギオンの説明に、エリカは頭を抱えたくなった。
 そして、エリカは皇族達生活って、無駄が多いしやたらめったらお金が掛かるんだぁ~と思いちょっといやかなり嫌気がさした。
 そんなエリカの表情を見て、オスカーがにっこり笑って言う。

 「姫君、ドレスもアクセサリーも、最上級のものは
  皇族が買い上げないと、作っている職人も商人も困ります

  それに、布を織る職人や農民も困ってしまいます
  宝石を掘り出す者達もいますし、それらを運ぶ者達もね

  色々な産業や職人達の為にも、そういう類を買うことは
  皇族や貴族達の義務でもありますから………

  実際は、無駄な浪費というのも、大切なものなんですよ」










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