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第17章 パーティーは終焉に向かう
385★皇帝アルフレッドは、最愛の番はキャロラインだと言う
しおりを挟むそして、エリカの問い掛けに、その怒り狂った表情を見下すように見ながら答えるのだった。
「俺は、シオババアに怒りしか感じないな
陛下にも、この帝国にも必要無い存在だと思っている
それに、何度も暗殺されそうになったし
夜会では、毎回あげつらわれて………
言い返せば、おおよそ皇妃らしくない言葉で
10倍以上の罵詈雑言を喰らってばかりだったから………
捻り殺したくなるのを我慢するのは
ほんとぉ~に、辛くて仕様が無かったよ
そして、今は、エリカに対する暴言に怒りが収まらないよ
身の程をわきまえないのは、シオババアの方だ
アンジェロが病弱なのも、覇気が無いとあげつらわれる原因も
シオババアである、お前の存在なんだよ
そう…お前という自己愛しかない、身勝手な存在自体が
アンジェロに、ストレスを与えまくっているんだよ
お前が我がままを言い、好き勝手に浪費をする度に
陛下や俺達、貴族や国民達からの怒りなどを
アイツは感じているんだ
だから、身の置き所を無くして、生きる気力が無くなるんだ
そして、その気持ちが身体に出ているんだよ
お前にそっくりな性格をしているリリアンナは
何も感じていないけどな
たぶん、あのバカはサラディール王国で我がままを言い
贅沢三昧を………浪費をしたがって、迷惑をかけるだろうよ
それでも、ドラゴニア帝国の皇女だからな
あの国の女達に比べれば、遥かに魔力はあるからな
だから、離宮で《魔力》のある子供を産ませる道具として
飼い殺しにされる運命が待っているだろうさ
俺には、そんなコトどうでも良い話だが………
ついでに、お前の残りの人生も変わらないと思うぞ
サラディール王国の衰退の原因を作ったのは
間違いなく、お前だからな
有力な貴族達の怒りを納める為の、娼婦にさせられるだろうよ
ついでに、それで子供を孕めば
その子供の《魔力》の色彩で、相手の男はわかるから
それは、相手の男に手渡されるコトになるだろうな
陛下の子供を産んだお前なら
《魔力》格差で子供が出来ない夫婦に
子供を与えるコトが出来るからな
せいぜい、残りの人生を楽しむんだな」
アルファードは真っ黒なオーラを纏いながら、辛らつな内容を淡々と述べていく。
その言葉に、その場に居た人間達は、嗤って頷くだけだった。
そして、その言葉に呆然としている廃皇妃リリアーナに、それはそれは綺麗な笑顔で、優雅に残酷な言葉を紡ぐのは皇帝アルフレッドだった。
「サラディール王国の元第1王女
私は、そなたを1度として愛しいと思ったコトなど無い
皇帝としての義務さえ無かったら
顔も見たくないし、声も聞きたくない
皇帝の義務と気力、媚薬と魔力降下剤が無かったら
そなたを抱くコトは出来なかった
何度、こころの中で………
『これは、子供を産ませる道具だ
皇帝の義務だ、民の為だ』
と呪文を唱えて、そなたを抱いたコトか………
子供を2人そなたに与えた後は
アルスラーンの作ってくれた幻夢の酒を与えて
寝所から戻り、最愛のキャロラインの元に
行けるようになったから良かったが………
安心するが良いぞ
私は、お前も側妃達も妾妃達も
皇帝の義務だけで娶り、抱いただけだ
子供を産ませる道具に、愛情を感じる義務も責任も無い故な
また、青薔薇を飲んでいるコトを知ってからは
側妃達や妾妃達の寝所に通っていても
幻夢の酒を与えて眠らせるだけだった
そして、私は、キャロラインの寝所に行き眠っていた
私が真実愛しいのは、番であるキャロラインのみだ」
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