380 / 450
第17章 パーティーは終焉に向かう
374★いや、それは確かに事実だけどねぇ……危険なのよ
しおりを挟む自分のコトしか考えていない廃皇妃リリアーナは、そんな雰囲気になっているコトにも一切気付かず、皇帝アルフレッドに対して、更に話しかける。
そう、既に話しかけられるだけの地位を失っているというのに。
「陛下、何故、私にそんなに冷たいんですの……何時もの………」
「いい加減にしなさい
私は、そなたとの婚姻を破棄した
その旨は、サラディール国の国王に伝えてある
故に、そなたは、もはや我が妃では無い
我が皇太子アルファードを、何度も暗殺しようとした
重罪人でしかない」
繰言を言う廃皇妃リリアーナに、イライラした皇帝アルフレッドははっきりと最後通牒を言い渡す。
それなのに、廃皇妃リリアーナは、瞳に涙を溜めて言い返す。
「陛下、何時もの陛下に戻って下さいませ
私を愛しいと………」
そのまったく皇帝アルフレッドの言葉を聞く耳の無い廃皇妃リリアーナを見て、エリカは乾いた笑いを浮かべる。
「あはは~………元皇妃って聞く耳が無いみたいね
陛下が、物凄ぉ~く可哀想になってきたわ」
それに対して聖女候補達は、にこにこ笑って言う。
「「「「「「これって、生ザマァ」」」」」」
美少女達の発言に、エリカは苦笑する。
(お花畑って感じの彼女達に、ここって異世界だけど………
乙女ゲームの世界じゃないわよって言いたいわね
私と違って武器も無いし戦闘能力も無いし
魔力はそれなりにあっても上手く使えないからって
魔法騎士団の本部宿舎から外に出していないから
世間知らずなんだよねぇ~………
もっとも私も、魔法騎士団本部と魔の森とかの魔物討伐と
塩湖に行って、帝都をちょっと馬で出歩いたってだけだけどね
それ以外でって考えると………
キャロライン様に会いに行ったぐらいかなぁ?
レオで、サラディール王国とロマーナ王国に嫁ぐ皇女様一行を
送ったけど、それって外出に加えて良いものやらって感じだしね
うん、私も世間知らずだわ
でも、彼女たちの発言は、ちょっと不味いから
それとなく注意しなくっちゃね
ここは、何を言ってもOKって、言論の自由を保障された
日本じゃないのだから
彼女達は、ここが異世界で絶対王政の危ない世界だって
まだ理解していないんだから………)
苛められっ子だった為に用心深いエリカは、内心を隠して聖女候補の美少女達に話しかける。
「ちょっと声を控えようね
仮にも、この帝国の皇妃だった人なんだからね」
「「「「「「えっぇ~だって、廃皇妃でしょう
もう何の権力も無いから平気だよぉぉ~」」」」」」
10
お気に入りに追加
2,241
あなたにおすすめの小説
「次点の聖女」
手嶋ゆき
恋愛
何でもかんでも中途半端。万年二番手。どんなに努力しても一位には決してなれない存在。
私は「次点の聖女」と呼ばれていた。
約一万文字強で完結します。
小説家になろう様にも掲載しています。
異世界召喚に巻き込まれました
ブラックベリィ
恋愛
気分転換として、巻き込まれモノも書いてみようかと………。
でも、通常の巻き込まれは、基本ぼっちが多いようなので、王子様(笑)を付けてみました。
なんか、どんどん話しがよれて、恋愛の方に傾いたので、こっちに変更ます。
【完結】冷酷眼鏡とウワサされる副騎士団長様が、一直線に溺愛してきますっ!
楠結衣
恋愛
触ると人の心の声が聞こえてしまう聖女リリアンは、冷酷と噂の副騎士団長のアルバート様に触ってしまう。
(リリアン嬢、かわいい……。耳も小さくて、かわいい。リリアン嬢の耳、舐めたら甘そうだな……いや寧ろ齧りたい……)
遠くで見かけるだけだったアルバート様の思わぬ声にリリアンは激しく動揺してしまう。きっと聞き間違えだったと結論付けた筈が、聖女の試験で必須な魔物についてアルバート様から勉強を教わることに──!
(かわいい、好きです、愛してます)
(誰にも見せたくない。執務室から出さなくてもいいですよね?)
二人きりの勉強会。アルバート様に触らないように気をつけているのに、リリアンのうっかりで毎回触れられてしまう。甘すぎる声にリリアンのドキドキが止まらない!
ところが、ある日、リリアンはアルバート様の声にうっかり反応してしまう。
(まさか。もしかして、心の声が聞こえている?)
リリアンの秘密を知ったアルバート様はどうなる?
二人の恋の結末はどうなっちゃうの?!
心の声が聞こえる聖女リリアンと変態あまあまな声がダダ漏れなアルバート様の、甘すぎるハッピーエンドラブストーリー。
✳︎表紙イラストは、さらさらしるな。様の作品です。
✳︎小説家になろうにも投稿しています♪
召喚されたのに、スルーされた私
ブラックベリィ
恋愛
6人の皇子様の花嫁候補として、召喚されたようなんですけど………。
地味で影が薄い私はスルーされてしまいました。
ちなみに、召喚されたのは3人。
2人は美少女な女子高生。1人は、はい、地味な私です。
ちなみに、2人は1つ上で、私はこの春に女子高生になる予定………。
春休みは、残念異世界への入り口でした。
異世界転生!ハイハイからの倍人生
カムイイムカ(神威異夢華)
ファンタジー
僕は死んでしまった。
まさか野球観戦で死ぬとは思わなかった。
ホームランボールによって頭を打ち死んでしまった僕は異世界に転生する事になった。
転生する時に女神様がいくら何でも可哀そうという事で特殊な能力を与えてくれた。
それはレベルを減らすことでステータスを無制限に倍にしていける能力だった...
番から逃げる事にしました
みん
恋愛
リュシエンヌには前世の記憶がある。
前世で人間だった彼女は、結婚を目前に控えたある日、熊族の獣人の番だと判明し、そのまま熊族の領地へ連れ去られてしまった。それからの彼女の人生は大変なもので、最期は番だった自分を恨むように生涯を閉じた。
彼女は200年後、今度は自分が豹の獣人として生まれ変わっていた。そして、そんな記憶を持ったリュシエンヌが番と出会ってしまい、そこから、色んな事に巻き込まれる事になる─と、言うお話です。
❋相変わらずのゆるふわ設定で、メンタルも豆腐並なので、軽い気持ちで読んで下さい。
❋独自設定有りです。
❋他視点の話もあります。
❋誤字脱字は気を付けていますが、あると思います。すみません。
5年も苦しんだのだから、もうスッキリ幸せになってもいいですよね?
gacchi
恋愛
13歳の学園入学時から5年、第一王子と婚約しているミレーヌは王子妃教育に疲れていた。好きでもない王子のために苦労する意味ってあるんでしょうか。
そんなミレーヌに王子は新しい恋人を連れて
「婚約解消してくれる?優しいミレーヌなら許してくれるよね?」
もう私、こんな婚約者忘れてスッキリ幸せになってもいいですよね?
3/5 1章完結しました。おまけの後、2章になります。
4/4 完結しました。奨励賞受賞ありがとうございました。
1章が書籍になりました。
嫌われ聖女さんはとうとう怒る〜今更大切にするなんて言われても、もう知らない〜
𝓝𝓞𝓐
ファンタジー
13歳の時に聖女として認定されてから、身を粉にして人々のために頑張り続けたセレスティアさん。どんな人が相手だろうと、死にかけながらも癒し続けた。
だが、その結果は悲惨の一言に尽きた。
「もっと早く癒せよ! このグズが!」
「お前がもっと早く治療しないせいで、後遺症が残った! 死んで詫びろ!」
「お前が呪いを防いでいれば! 私はこんなに醜くならなかったのに! お前も呪われろ!」
また、日々大人も気絶するほどの魔力回復ポーションを飲み続けながら、国中に魔物を弱らせる結界を張っていたのだが……、
「もっと出力を上げんか! 貴様のせいで我が国の騎士が傷付いたではないか! とっとと癒せ! このウスノロが!」
「チッ。あの能無しのせいで……」
頑張っても頑張っても誰にも感謝されず、それどころか罵られるばかり。
もう我慢ならない!
聖女さんは、とうとう怒った。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる