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第15章 まずは小姑を片付けないと………
305★塩ババァへの罰(ザマァ)は、ほぼ決まっているようです
しおりを挟む地位と故国の塩を武器に、権力を振るい、我儘を言い、浪費を繰り返し、アルファードなど有力な皇子達に暗殺者を送りつけたり、何かと毒をもったりしていた皇妃は、格下扱いをしていたアルファードの母より下の地位に落とされるのは、既に決まっているらしい。
アルファードの辛辣な発言を聞いたエリカは、驚いていたりする。
〔塩ババアにかなり怒っている
ってわかっていたけど………
ここまで凄いとは思わなかったわ
最愛の夫から、ここまで
うとまれていたってわかったら………
私なら死にたくなっちゃうな
一国の王女が、皇妃から妾妃に
堕ちるのって、かなぁ~りプライドを
傷つけられるわよね
それにしても、寿命が違うって
知らなかったのかぁ~………
不憫な話しよね
ドラゴニアンの番で
愛し合っているなら
お互いの寿命が重なるっていうのは
ラノベと変わらないわね
でも、ここには
それに聖女の能力も必要なのね
私は聖女だから
アルと一緒にいられるのね………
アルを置いて逝かなくて良いって
ほっとするわ〕
エリカが、アルファードとの未来を思っている間も、アルファード達の会話は続く。
アルファードの発言に首を傾げながらキデオンが言う。
「あれ?そうすると
俺達に皇位継承権が
回って来るのかな?」
「たぶん、そうなるな」
そのひとりごとに、アルファードは、人の悪い笑顔を浮かべて答える。
その言葉に、キデオンは、鼻にしわを寄せてむすっとした顔で言う。
「兄上、俺達は、兄上の剣と楯に
なりたいって思っているんです
だから、臣下に降ります
その為には皇位継承権なんて
邪魔なだけです」
「ギデオンの言う通りです
俺達の母親は
妾妃でしか無いんです
ついでに新興の男爵です
後ろ盾にもならない
それどころか足を引っ張る
存在でしかないんです
俺達は、兄上が皇帝になったら
近衛騎士団の団長と
帝都騎士団の団長になろうって
決めています」
レギオンも自分達は、皇位継承権などいらないと、その理由と自分達の思いはっきりと口にする。
強い口調でアルファードに話しかけているギデオンとレギオンの言葉に、エリカはふっと意識を現実に戻した。
そして、その内容に疑問を持ってエリカが聞く。
「どうして、魔法騎士団の
団長を目指さないの?」
エリカの質問に、レギオンがさらりと答える。
「姫君、魔法騎士団の団長は
皇太子が就任するものなんです
まだ、皇太子が幼い場合は
皇家の血と聖女様の血を引く
公爵家の嫡男か当主が
団長に就任するんです
この場合は、オスカーか
マクルーファが就任します」
「ついでに言うと、各騎士団の団長は
皇子または、皇家の血と
聖女の血を引く者が就任するという
仕来たりがあります」
〔各騎士団の団長は、皇子または
皇家の血と聖女の血を引く
公爵家の嫡男か当主で良いって言うなら
魔法騎士団の団長も
皇子で良いでしょうに………
アルの補佐をずっとしていた
弟達なんだから、十分出来ると思うわ〕
エリカは、つい思っていたコトを口にする。
「だったら、魔法騎士団の団長も
皇子で良いんじゃないの?」
「それはですね、歳が近いのに
そんなコトをしようとしたら
簒奪を目論んでいる行為と
みなされて、咎人の離宮に
生涯幽閉されてしまいますよ
それも、去勢されてね」
「えっ………」
自分の質問に、レギオンが苦笑しながら答えた内容に、エリカは驚いてしまう。
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