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第15章 まずは小姑を片付けないと………
277★お茶にかこつけて、許可はもらいました
しおりを挟む思っていたよりも、大型の魔物がいるんだなってエリカは思う。
エリカは、上空からザルツェ湖を観察できるし、攻撃できるグリフォン達を、手に入れていて良かったと思った。
エリカは、そのコトを改めてアルファードに訴える。
「でも、レオ達で、上空からザルツェ湖を
見に行くんだったら、安全だから‥‥
ザルツェ湖の上で‥実験しても良いよね?」
エリカに訴えられたアルファードは、頷いてからオスカーへと視線を流す。
「それは、かまわない
エリカの実験で塩が手に入るのなら
多少の危険は気にならない‥‥‥
‥‥‥なっ、オスカー」
アルファードの視線を受け取ったオスカーは、にっこりと笑って言う。
「はい、大丈夫ですよ
グリフォン達は、風魔法も使う幻獣ですから
シードラゴンとも戦えますよ
アレ等は、色々と使える素材も取れます
塩が取れないなら、ザルツェ湖で獲れる
魔物という手もありますしね
また、魔物が居なくて取れないなら
グリフォン達を駆り
空中で戦う訓練をすれば良いのです
何も、無駄にはなりませんよ」
エリカは、オスカーの言葉にほっとする。
「あのね、それだけ大型の魔物が
ザルツェ湖に居るなら、きっとお魚や貝
甲殻類なんかが沢山いるはずだから‥‥‥
それに海草類も‥‥色々と食べられるモノが
多いと思うよ
だから、オスカーさんにお土産を持って
帰れると思います」
エリカの言葉に、オスカーは優しく笑う。
「そうですか、楽しみですね」
そして、エリカは、話し込んでいた為に、予定より長い時間この部屋に居たコトに気が付く。
だから、エリカはこれ以上仕事の邪魔をしないよう部屋に、戻ることにした。
「アル、私は部屋にもどるね」
その言葉に、アルファードは名残惜しそうに、エリカを抱きしめて口付けて、お礼と新作のお菓子を食べた感想を口にする。
「ああ、そうだな
差し入れのお菓子は
どれも美味しかったよ
ありがとう、後でまた食べたいな
それと、どのお菓子でも
送られた辺境騎士団とかの人間達も
喜ぶと思うぞ」
恥ずかしがりやのエリカも、アルファードにことある度にされる軽い口付けには、根性と気合で慣れたので、おとなしく抱きしめらる。
「どういたしまして‥‥‥また、後でね」
そう言って、エリカはアルファードの頬に口付けする。
「オスカーさん、マクルーファさん
ギデオンさん、レギオンさんも
みんな、お仕事頑張ってくださいね
明日、ザルツェ湖にグリフォン達で行く為に‥‥‥」
ザルツェ湖行きをかなり楽しみにしているエリカに、笑ってアルファード湖が言う。
「大丈夫だ、必ず行けるようにするからな」
それに続いて、オスカーが言う。
「姫君が望むなら
いくらでも根回ししますよ」
オスカーに続いて、マクルーファも長い尻尾を優雅に揺らしながら言う。
「姫君、やっと、俺もグリフォンに
乗れると思うと、興奮しているよ
明日は、一緒に行けると思うと
苦手な書類も頑張れるよ
事務仕事が出来る騎士も入ったしね」
マクルーファは、昨日、グリフォン達とアルファードやエリカ達に、おいていかれて、まだグリフォンに乗っていなかったので、嬉しそうに笑って言う。
『姫君、明日も一緒に、行きますね』
ギデオンとレギオンは、相変わらず、ハモッて言う。
そんな彼等の一連の言葉に、カンパネラ伯爵家の3兄弟もマネするコトにしたらしい。
まず、最初に口を開いたのは、長男のアルブレヒトだった。
「守護騎士として、明日、グリフォンに乗り
ご一緒できると思うと‥感無量です」
社交界では、遊んでいると浮名を流されていたアルブレヒトだったが、騎士としては生真面目な人間のようだ。
次にエリカに話し掛けたのは、グリフォン騎士に任命されたカンパネラ伯爵家の次男カセロールと三男サルバトールである。
仲の良い兄弟らしくしっかりハモッていたりする。
『明日は、姫君とグリフォンに乗れる
栄誉をいただき‥‥‥』
アルファードは、3兄弟の会話を途中でカットした。
「クックククク‥‥‥そんなに
堅苦しいコトを言わなくても良いぞ
なっ、エリカ」
「ええ、そんなに気にしないでくださいね
じゃ、またね」
エリカは、軽く手を振って、部屋から出て行った。
扉を開いたのは、テーブルの上の茶器やお菓子の皿等を片付け、ワゴン押していた従者の2人だった。
こうして、エリカとアルファード主催のわりと有意義なお菓子の試食会と作戦会議を兼ねたお茶会は終わったのだった。
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