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0023★なんで僕なんでしょう?
しおりを挟むうっとりとした瞳で、煌牙はさも当然のコトとして言う。
「俺には【契約者】の体液は、舌が蕩けるほど極上なんだよ。
こんな美味いモンを、舐め摂らないなんてもったいないだろ。
陽翔が吐き出す蜜は、この上なく美味いんだよ。
ほら…もっとココから………この双球の中を空にするほど、思う存分に全部残らず吐き出せよ、全部俺が舐め啜ってやる」
陽翔は、煌牙の陶酔感に浸りながら放つ言葉と同時に、まるで捕らえた獲物を味わう異形の虎のような幻影を視た。
その幻視に対して、恐怖や畏怖とも違う、何とも言えないモノを感じて、陽翔は羞恥心から赤面する。
その中に、まるで承認要求を満たされたような、何とも言えない満足感がヒタヒタと陽翔のこころを満たすモノが含まれていた。
〔それって………煌牙は…僕だけのモノだってコトですよね。
相変わらず【契約】の意味と内容は、全然理解りませんけど。
吐き出したモノすら、余すコトなく舐めとるほどには、煌牙は僕だけが欲しいってコトですよね〕
陽翔の自覚の無い、満たされない承認要求を、煌牙の行為と言葉はスルリと満たして、ひたひたと嵩増し、陽翔を溺れさせる。
そんな陽翔に、何処か甘えを含んだ煌牙の声が問い掛ける。
「なぁ…陽翔…この体勢で………対面座位で………続けても良いか?
それとも、正常位の方が良いか?
いや、バックからの方が姿勢的には楽かな? 陽翔は、どんなスタイルでしたい?」
再び緩く優しく、下から揺すり上げるように突き上げながらの問いかけに、陽翔は羞恥心を刺激されて、自分中に湧きあがっていた強い承認要求の存在を忘れてしまう。
「っ……そっ…そんなの…経験ない…僕には、わかりません…だから、煌牙の好きにして下さい。
でもひとつだけ…お願いです。
もう、あんな風にキツイことは…しないでください」
もう直ぐにでも射精するという直前に根元を戒められ、イけない状態のまま延々と快楽を送り込まれる苦しさを思い出して、陽翔は煌牙にそう訴える。
陽翔のひとつだけのお願いに、煌牙は口付けを落としながら耳孔に優しい声音で囁く。
「陽翔が、素直に俺の要求に応じてくれるなら優しくしてやる。
もうあんな風にしねぇ~よ、悪かったな、陽翔。
これからは、ちゃんと気持ちイイだけのコトをしてやるよ」
そう言いながら、煌牙は陽翔の身体を抱き込み、対面座位から正常位へと体勢を移行させる。
「それじぁ~……体力のない陽翔には、こっちの姿勢かな?
この方が、受け入れるのに楽なんじゃねぇーかな?」
力の入らない身体での対面座位は、煌牙の支え無しでは不安定だった為、陽翔は楽な姿勢へと変えられて、無意識にほぉ~っと息を吐き出す。
同時に、自分の排泄器官を存在感たっぷりに圧迫する煌牙のモノを強く感じて、陽翔は強い羞恥心を覚える。
そして、陽翔は自分の胎内を当然のように侵す、凶器とも言えるモノの持ち主を改めてマジマジと見上げる。
〖こんなにカッコイイのに…はぁ~……なんで僕なんでしょうねぇ。
じゃなくて……どうやら…本当に、激情は去ったようですね〗
命を脅かされるような状態から、安全な状態へと移行したコトを感じ取り、陽翔は身体を緩めてきが抜けたようちょっと情けなさそうに笑う。
〖まだ終わらないようですけど…これなら、少しは安心できます。
エキサイトしすぎて、犯り殺される心配が消えました〗
陽翔の複雑な内心をなんとなく読み取った煌牙は、組み伏せた体制でその耳孔に甘やかに囁く。
「陽翔……今だけって思って…全部に目を瞑っちまって楽しめよ。
俺が与える快楽に、素直に溺れて悦楽に浸っちまえ」
囁きと同時に、煌牙は陽翔の身体に濃密な愛撫を施し始める。
ある意味で冷めてしまった陽翔の身体に、蕩けるような快楽だけを送り、苦痛が少ないように緩慢な抽挿を繰り返す。
「…ひゃっ………こぉがぁ~……優しくしてぇ………ぁぁぁ~ん……」
痛みがほとんどない快楽に、陽翔はあっさりと正気を手放す。
直腸内から前立腺と呼ばれる部分も刺激してやり、煌牙は陽翔を何度も快楽の絶頂へと導いてやる。
条件反射で何度も射精する陽翔の体液を、煌牙は余すことなく吸収する。
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