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0164★やっぱり私の意思は薄弱でした

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 リアの説明に、わりとこだわりなく納得したルリは、そのタブレットを覗き込む。
 ちゃんと、その存在を説明し、リアがタブレットを見せたいと思ったコトで、ルリやグレンにもちゃんと認識できるようになった。
 その為、ルリは他にどんなモノが買えるのか?と、興味津々だったりする。

 「ねぇ~リアぁ~……あの他になにが買えるんだい?」

 キンキンに冷えた美味しいビールと大量の揚げ物を食べた上で、デザートのプリンアラモードまで平らげたことで。超が付くほど上機嫌なのだ。

 「そぉ~ねぇ~……今のところ、食べ物を置いてるお店は三軒かなぁ………今回買ったのは、冷凍食品が主力のギョウムワンってお店なんだけど……まだお買い物が出来るタブレットをもらったばかりだから、私のレベルが1なんだよねぇ……どうしたらレベルが上がるのかわからないけど………たぶん、買った金額か、私自身のレベルが上がれば、もっと買えるお店が増えるのかもしれないけどね………取り敢えず、コンビニナインとスーパーユウヒっていうモノもあるけど………何が買えるかは見ていないからわからないのは確かね」

 リアの言葉に、ルリは背後から抱き付き、リアの肩口に頭を付けてグリグリとする。
 どうやら、他のお店の食べ物を買うコトをねだっているようだった。

 あらあら……普段はどこぞの姐さん風のルリが、随分と可愛い仕草をしてくれるわねぇ
 そんなに、ギョウムワンで買ったモノが美味しかったのねぇ~………
 いや、確かに美味しかったわぁ~……久しぶり……というか、前世ぶりだものねぇ~…

 じゃなくて、自重しようと思ったのにぃ~……ルリぃ~…誘惑しないでぇ~……
 意志薄弱な私は、ついついタブレットを開いて、お店を見たくなっちゃうでしょぉ
 それじゃなくても、スーパーユウヒのお惣菜シリーズが食べたいって思っているのにぃ

 と、リアがモンモンしている姿を見て、ルリはニヤッと笑って言う。

 「くすくす……ユナも興味あるだろう……リアの前世で食べていた美味しいモノってさぁ~……食べたくないかい?」

 お掃除スライムのライムと共にテーブルの上を綺麗さっぱりにしたユナは、やはり好奇心満々で、リアの正面に立ち、瞳をきらきらさせながら言う。

 「リアお姉ちゃん…ユナも……その…他の美味しいモノ…食べたいなぁ~……」

 うっ……ルリってば酷いわっ……可愛いユナにねだられたら……たら……ああ……
 もう…必死に…私が我慢しているっていうのにぃ~………

 と、こころの中だけで盛大に叫んでいるところに、更に追い打ちをかけるように、ルリはグレンにも声をかける。

 「ねぇ~グレン……美味しかったよねぇ~……他のモノも食べたいと思わなぁ~い……きっと、もの凄く美味しいと思うのよねぇ~……ビールも美味しかったし………それに、もう少し食べたいじゃなぁ~い」

 ルリの誘惑の言葉に、グレンとしても美味しかったという思いがあるので、ついつい頷いてしまう。

 「ああ…確かに美味しかったよなぁ~……あのポークウインナーとか春巻きに……揚げたこ焼きとかいうのも…外はカリッとで中はふわとろで……熱かったけどいけたよなぁ……揚げぎょうざは……あの酢醤油とかいうの付けてなくても、美味しかったなぁ……あと、カキフライに、えびフライ……どっちもたまらなく美味しかったなぁ~……そこにキンキンのビールってヤツを飲むと…たまらなかった……エールとは違う酒…俺としては…ビールの方が旨かったなぁ~………」

 うっとりするグレンのと整ったイッケメンぷりに、リアはクラクラする。

 はうわぁ~……普段俺様雰囲気があるグレンが、あんな無邪気っぽい表情するとぉ……
 嗚呼……もう…ダメだわぁ~……ルリにユナにグレンと波状攻撃に陥落ですよ
 もともと、スーパーユウヒのお惣菜シリーズを食べたいと思っているの我慢していただけに

 ああ…もう……こうなったら、タブレットを開いて異世界ネットショッピングよ
 どうせ、時空神様だってコレを観ているだろうしねぇ~……はぁ~……
 本当に、私って意志薄弱だわ……でも、やっぱり、私も食べたいものっ

 ルリ達のおねだりに負けたリアは、タブレットを開いた。


 異世界ネットショッピングレベル1
 現在の使用可能ポイント・2365465ポイント
 使用可能なお店・スーパーユウヒ・コンビニナイン・ギョウムワン
        ・ホームセンターニャン・シロムラメエ
        ・異世界屋(買い取り専門店)


 あははは………やっぱり金額がしっかりと減っているわねぇ~……
 とは言っても、そんなに買える品目が無かったからこんなモンだったのよねぇ~…
 それじゃ、ここで開くのは、スーパーユウヒでしょう

 リアはタブレット画面のスーパーユウヒをピッとタッチする。
 すると前回同様に、ピコピコピコっという可愛い音が響き、今買える商品が並ぶ。

 ・幕ノ内弁当
 ・トンカツ弁当
 ・焼き鮭弁当
 ・焼肉弁当
 ・赤飯
 ・酢豚
 ・麻婆豆腐
 ・麻婆茄子
 ・焼き鳥セット(塩)
 ・焼き鳥セット(タレ)
 ・トリカツ
 ・ササミカツ(チーズ入り)
 ・カラアゲ(溜まり醤油)
 ・天ぷらセット
 ・お寿司セット(中)
 ・お寿司セット(大)
 ・本日お買い得 栄養ドリンク10本入り
 ・本日お買い得 無糖ヨーグルト(400mℓ)

 ギョウムワンよりも商品が多いコトに、リアはこころから喜ぶ。

 ふわぁぁぁぁ~……ギョウムワンよりも種類があるぅ~………
 まだレベル1なのに……ってか、何故に栄養ドリンク?
 あっ……でも…そう言えば、レジの脇に積んである時あったっけ

 御徳用の一キロのベーコンパックとかもあったなぁ………今回は無いけど
 月末とかに、コス〇コの一部の商品を数量限定で置いていたりしたわねぇ
 家族経営なスーパーユウヒは、手作りっぽいのも多かったのよねぇ

 そんなコトを考えながらも、リアは欲しいと思ったモノをポチポチとタップして、買い物カゴへと入れていく。

 お寿司セットはやっぱり大で欲しいわね
 たしか、スーパーユウヒのお寿司の大は三人前だったはず
 ……って、残念二つしか無いのね

 パネルをタッチしてもカゴには二つしか入らなくて、リアはガックリする。
 が、まだ中があったはずと顔をあげて、お寿司の中をタッチする。

 はぁ~…数の記載が無いのは、まだ私のレベルが1だからかなぁ?
 それとも、家族経営の小規模スーパーだから、そこまで数がないのかなぁ?
 しょうがない、中も買うわ……中はたしか二人前だったはずだしね

 って、中も三つしか無いかぁ……はぁ~……
 前世ぶりのお寿司だから、ちょっと奮発したかったのになぁ……
 それでも、お寿司をゲットできただけいっかぁ~……うふふふふ
 
 ちょっと吹っ切れたリアは、無意識に肩を竦めてお寿司の中を三つゲットできたコトを喜ぶ。
 そして、別のお惣菜へと視線を向ける。

 この異世界ネットショッピングのレベルが上がったら、文字だけじゃなくなるのかな?
 こう、映像付きとかで、ソレをタッチして買えるようになったりするのかなぁ?
 例えば、異世界ネットショッピングのレベルが三桁ぐらいになったら、バージョンアップとかあるのかな?

 前世で読んだ、どこぞのネット小説みたいに、お買い物出来ないかなぁ~……
 このタブレットをタッチすると、お店の中に転移したりしてさ
 並んだ商品を直接買うコト出来たら良いのになぁ~

 じゃなくて、今はお買い物よ……天ぷらセット……これも三つあったわね
 酢豚が二つ、麻婆豆腐が一つ、麻婆茄子も一つかぁ……あとはお買い得品ね
 無糖ヨーグルト(400mℓ)は四つ、栄養ドリンク10本入りは二つね

 懐かしいわぁ~……残業のお供で何回も飲んだのよねぇ~……
 

 
 
 
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