123 / 173
0122★馬車に揺られながら色々と作ります
しおりを挟むグレンに味見をかねたピザのおすそ分けをしたリアは、馬車の中に戻って、また新しいピザを作り始める。
なにせ、作りかけの材料は、手首の腕輪型アイテムボックスにたっぷりとあるのだ。
ちなみに、グリやレオは、馬車に入ってすぐに、重ねたラグの上に座ったリアの膝に縋りついてゴロゴロと懐いた。
が、所詮はどちらもまだまだ幼い個体なので、しばらくするとリアの膝に縋ったままスヨスヨと寝落ちし、動かしても起きないほど熟睡してしまったのだ。
熟睡して、移動させても起きないレオとグリは、木箱を利用した専用の寝台で現在進行形でスヨスヨと眠って居たりする。
「ふふふふ………本当に良く眠っているわねぇ~……ああそうだ……せっかくだから、少し魔力を足してあげておいた方が良いわね………この子達が、健やかに成長できますように………」
そう言いながら、思いを込めて、まだ幼いレオやグリの身体を癒し、健康に成長するようにと、ソッと魔力を注ぐ。
リアは気付いてないが、リアから注がれる聖属性を帯びた魔力によって、レオもグリも未熟な身体が、自然に堅強な身体へとゆっくりと生まれ変わっていっているのだ。
細胞が入れ替わるように、脆弱なモノが柔軟で力強いモノへと変化を促すリアの魔力によって、レオもグリも健やかに成長しているのだ。
声すら出せなかったレオを視て、ルリが未熟児だと言ったコトで、リアは気付いた時には、なるべく小まめにレオとグリに魔力を与えていたりする。
グリの方も、翼が三対もあったコトで、親に捨てられたあげくに軍馬達に踏み潰された経緯から、リアはできるだけこころを砕いていた。
そのお陰もあって、どちらも体調を崩すこともなく、すくすくと未熟な身体を健常なモノへと変化させて、育っているのだ。
そんな二人の可愛い寝姿に、リアはふふふふと静かに微笑いながら、腕輪型アイテムボックスにしまっておいた作りかけのピザに具材を乗せて、空中で火魔法と風魔法を器用に使いながら焼き上げて行く。
焼き上げたら、再び腕輪型アイテムボックスに戻すというコトを繰り返す。
器用にピザを焼きながら、リアはルリに言う。
「グレンが、夕飯にピザでエール飲みたいって言ってたけど、ルリはどうする?」
ヒョイヒョイと器用にいくつものピザを浮かせて具材を乗せて焼きながら言うリアに、ルリはペロリッと唇を舐めて言う。
「いいねぇ~……どうせなら、フライドポテトだっけ…アレも付けておくれよ……カラアゲも良いねぇ~………」
「ふふふふ………グレンは、ソーセージも欲しいっていってたわねぇ……っと、ルリのお腹の子供達にも、魔力を注いであげるね……一度、出来れば空にまで持っていきたいんだぁ………うふふふ……これで痩せられるなら安いモノ」
そう言って、珍しくワクテカ顔で側に近寄って来たルリのお腹に手を伸ばし、その腹にいる子供達へと魔力を分け与えるイメージで魔力を注ぐ。
スルスルと魔力が吸収されているのを感じて、リアはホッとする。
ああ…やっぱり、ルリのお腹の子供達ってば、足りてなかったのねぇ
いや、そうよねぇ~…期間は判らないけど、グレンってばほぼ絶食していたみたいだし
やっと、ルリ(母体)が大丈夫って判って、子供達も栄養を吸収し始めたんですものね
もう、ずっとみんなと旅しているような気分だけどねぇ~………
実際には、みんなと出合って馬車旅して、まだ7日ぐらいしか経ってないのよねぇ
私が婚約破棄・身分剥奪・国外追放のコンボされて、砂漠にポイっとされて10日ぐらいかしらねぇ?
ただ時間感覚がおかしくなってるようだから、正確な日数はわからないのよねぇ
あの龍帝陛下が呪縛封印されていた空間で、何日彷徨っていたかわからないし
更に、あの先史文明らしい超古代遺跡がある空間でも、体感とのズレあるしねぇ
まぁ…それもあって、出来れば少し大きな国に行きたいって思ったのよねぇ
大国ゼフィランス帝国の帝国暦なんて、属国が多いから基準にするのに良いのよねぇ
じゃなくて……グレンてば、大国ゼフィランス帝国の後継者のひとりだったみたいねぇ
これって…もう、あれね……マジで、ラノベあるあるのパターン
ただ、グレンには後継者に返り咲きたいって気持ちは無いみたいね
いや、確かに、これもラノベあるあるの、異世界メシマズだしね
汁物にしても、ダシを取って使うってコトをしてなさそうだったし
実際、肉類の入ってない野菜の水煮っぽいのも結構あったものねぇ………
ロマリス王国の一番外壁の下町で『夢の翼』達が贔屓にしていたところは、ちゃんと美味しかったけどね
それに、似たような野菜とか薬草とかあるようだけど、無いモノもあるみたいだし
特に料理なんかは、そこまで種類がある感じしなかったわねぇ
いや、宮廷料理だって、思い返すと、そこまで美味しいモノって無かったわね
前世の日本での生活は、もの凄く恵まれていたって、ほんとぉ~に実感するわ
女性の立場しかり、生活環境しかり、豊富な食材と料理の数々
一般庶民の生活は、王侯貴族並……異世界に転生して、しみじみ本当に、そう思うわ
だいたい、ソーセージすら無いんだものねぇ~………
干し肉はあるけど、美味しいベーコンなんて無いしね
いや、もどきはあったわよ…一応ね…でも、私はアレをベーコンとは認めないわ
それに、ハンバーグみたいなモノもないのね
くず肉はあるけど…全部、野菜の水煮の具に化けていたわね
味付けは、うっすい塩味だけつて…もの凄く寂しかったわ
まぁ…そうね、そういう食糧事情だから、みんな喜んでくれるのよね
私が有り物で作ったモノでさえ、グレンってば、あんなに喜んでくれるんだもの………
ルリもユナも、顔を綻ばせて食べてくれるし
そう言えば、ナナなんて時空神様にお供えしたモノまでくすねてたわね
出来るなら、ソーセージとかハンバーグは広めたいわね
だって、他人が作ったちゃんと美味しいお料理が食べたいもの
じゃない、取り敢えず、これから行くモルガン国で香辛料とか買い足ししないとね
だいぶ、香辛料も塩も減って来たものねぇ………
グレンとしては、大国ゼフィランス帝国の属国にはあまり行きたくないみたいだけど
色々と欲しいモノがあるから、そこは我慢してもらうしかないわよねぇ……
とはいえ、本国じゃないから、そこまでグレンの姿を知っている人は居ないと思う
いや、思いたいかなぁ………3年前に属国になったねぇ………
微妙なところよねぇ……まだ、駐屯している兵士とか居るのかしらねぇ~……
グレンの元の地位とか、姿形を知っている人が居ないと良いんだけどなぁ~…
何か言われたら『買った奴隷ですが、何か?』って言って誤魔化すしかないわね
まぁ…だから、あえてグレンの詳しい素性なんて聞かなかったんだけどね
奴隷の隷属契約って、持ち主の許可なく外したり出来ないはずだしね
ある意味で、グレンを守ってくれるありがたい身分よねぇ……奴隷って
勿論、グレンには魔法防御に物理防御と耐性とかも……あっ…魔石で作っちゃおう
色々な防御とか耐性とか重ね掛けしたアクセサリーを浸けさせれば良いのよね
どうせだから、グレンの首に豪奢な首輪のようなアクセサリーを作りましょう
ふふふふ………ルリやユナにも作らないとね…勿論、レオやグリにもね
ナナは…あのスタンピードで崩壊したところで見付けた、綺麗なネックレス付けているから良いとして………
ナナの子供達にも首輪みたいなモノが必要ね……あと、名前を考えなきゃ
そうなると、シャドウハウンド達にも首輪が欲しいわね
ただ、あの子達って特に首回りがモッフモッフしているから付けても見えないかもなぁ
それでも、何かあった時に『私の従魔です』って言えるようにしておかないとね
ピザを焼くだけ焼いたリアは、焼き終わったピザを腕輪型アイテムボックスに収納し、みんなの首輪を作る為に、魔石や金やミスリルを出して、こねくり回し始める。
その頃には、ピザをつまみ食いしたところに、リアから魔力を与えられたコトで、深い眠りに入ったルリが、リアを抱き込むようにして熟睡していた。
勿論、ユナもピザを食べた後、グリとレオが居なくなったリアの膝に縋って、幸せな眠りについていた。
リアは、腰を抱き込むように猫型で眠るルリと膝に縋って眠るユナを気まぐれにナデナデしながら、全員分の首輪を作るのだった。
18
お気に入りに追加
687
あなたにおすすめの小説
婚約解消して次期辺境伯に嫁いでみた
cyaru
恋愛
一目惚れで婚約を申し込まれたキュレット伯爵家のソシャリー。
お相手はボラツク侯爵家の次期当主ケイン。眉目秀麗でこれまで数多くの縁談が女性側から持ち込まれてきたがケインは女性には興味がないようで18歳になっても婚約者は今までいなかった。
婚約をした時は良かったのだが、問題は1か月に起きた。
過去にボラツク侯爵家から放逐された侯爵の妹が亡くなった。放っておけばいいのに侯爵は簡素な葬儀も行ったのだが、亡くなった妹の娘が牧師と共にやってきた。若い頃の妹にそっくりな娘はロザリア。
ボラツク侯爵家はロザリアを引き取り面倒を見ることを決定した。
婚約の時にはなかったがロザリアが独り立ちできる状態までが期間。
明らかにソシャリーが嫁げば、ロザリアがもれなくついてくる。
「マジか…」ソシャリーは心から遠慮したいと願う。
そして婚約者同士の距離を縮め、お互いの考えを語り合う場が月に数回設けられるようになったが、全てにもれなくロザリアがついてくる。
茶会に観劇、誕生日の贈り物もロザリアに買ったものを譲ってあげると謎の善意を押し売り。夜会もケインがエスコートしダンスを踊るのはロザリア。
幾度となく抗議を受け、ケインは考えを改めると誓ってくれたが本当に考えを改めたのか。改めていれば婚約は継続、そうでなければ解消だがソシャリーも年齢的に次を決めておかないと家のお荷物になってしまう。
「こちらは嫁いでくれるならそれに越したことはない」と父が用意をしてくれたのは「自分の責任なので面倒を見ている子の数は35」という次期辺境伯だった?!
★↑例の如く恐ろしく省略してます。
★9月14日投稿開始、完結は9月16日です。
★コメントの返信は遅いです。
★タグが勝手すぎる!と思う方。ごめんなさい。検索してもヒットしないよう工夫してます。
♡注意事項~この話を読む前に~♡
※異世界を舞台にした創作話です。時代設定なし、史実に基づいた話ではありません。【妄想史であり世界史ではない】事をご理解ください。登場人物、場所全て架空です。
※外道な作者の妄想で作られたガチなフィクションの上、ご都合主義なのでリアルな世界の常識と混同されないようお願いします。
※心拍数や血圧の上昇、高血糖、アドレナリンの過剰分泌に責任はおえません。
※価値観や言葉使いなど現実世界とは異なります(似てるモノ、同じものもあります)
※誤字脱字結構多い作者です(ごめんなさい)コメント欄より教えて頂けると非常に助かります。
※話の基幹、伏線に関わる文言についてのご指摘は申し訳ないですが受けられません
あなたが幸せならそれでいいのです
風見ゆうみ
恋愛
流行り病にかかった夫の病気を治すには『神聖な森』と呼ばれている場所にしか生えていない薬草が必要でした。
薬草を採ってきたことで夫の病気は治り、今まで通りの生活に戻るはずだったのに、夫に密かに思いを寄せていた私の親友が、自分が採ってきたと嘘をつき、夫もそれを信じてしまったのです。
わたしが採ってきたと訴えても、親友が採ってきたと周りは口を揃えるため、夫はわたしではなく、親友の意見を信じてしまう。
離婚を言い渡され、追い出された私は、実家に帰ることもできず、住み込みで働ける場所を探すことにしました。
職業斡旋所に行ったわたしは、辺境伯家のメイドを募集している張り紙を見つけ、面接後、そこで働けることに。
社交場に姿を現さないため『熊のような大男』(実物は違いました!)と噂されていた辺境伯の家での暮らしになれてきた頃、元夫の病気が再発して――
※独特の世界観であり設定はゆるめです。
●婚約破棄ですって…!!でしたら、私に下さい!!●
雫
恋愛
セイラ・エトワール辺境伯令嬢はつい先日16歳を迎えた。
本日デビュタントのものだけが着ることを許された純白のドレスに身を包みながらも、セイラはどこか浮かない顔をしている。
そんなセイラがなぜ浮かない表情を浮かべていたのか……いないのです。
そう.…見た目は麗しい淑女であり、引く手数多であろうと思われる彼女だが実際は恋愛経験ゼロ!!
それならばと両親が躍起になって婚約者を探すが、それでも見つからないのだ…!!
このままでは一生独身を貫くことになるのでは!?と危惧した父親が今回のデビュタントにて良い縁を結んでこられなければ、セイラを領地の修道院に入れると…!!
のんびりスローライフを送りたいセイラはそれでも良いかもの楽観視するが、娘の現状を嘆いた母が泣きながらセイラを説得するため、渋々王宮へとやってきたのだ。
これからどうするか…と料理をつまんでいると、会場の奥から甲高い大きな声が響き渡ってきた。
遠くて話の内容がよく聞き取れなかったけど…王女様と見覚えのない金髪の優男が寄り添っている。
その2人の前には顔は見えないが黒髪の青年が絶望した空気を背負いうずくまっているのが見えた。
えっ!!いま婚約破棄とおっしゃいました!?
でしたら、私のところに連れて帰っても問題ないのでは!?
その青年、私に下さい!!
全て声に出ていたのか王女様と金髪と黒髪の青年は驚いた様子でセイラを見ていた。
そんな何を言い出すか分からない破茶滅茶な行動の辺境伯令嬢が巻き起こすドタバタラブストーリー!!
茶番には付き合っていられません
わらびもち
恋愛
私の婚約者の隣には何故かいつも同じ女性がいる。
婚約者の交流茶会にも彼女を同席させ仲睦まじく過ごす。
これではまるで私の方が邪魔者だ。
苦言を呈しようものなら彼は目を吊り上げて罵倒する。
どうして婚約者同士の交流にわざわざ部外者を連れてくるのか。
彼が何をしたいのかさっぱり分からない。
もうこんな茶番に付き合っていられない。
そんなにその女性を傍に置きたいのなら好きにすればいいわ。
あなたがわたしを本気で愛せない理由は知っていましたが、まさかここまでとは思っていませんでした。
ふまさ
恋愛
「……き、きみのこと、嫌いになったわけじゃないんだ」
オーブリーが申し訳なさそうに切り出すと、待ってましたと言わんばかりに、マルヴィナが言葉を繋ぎはじめた。
「オーブリー様は、決してミラベル様を嫌っているわけではありません。それだけは、誤解なきよう」
ミラベルが、当然のように頭に大量の疑問符を浮かべる。けれど、ミラベルが待ったをかける暇を与えず、オーブリーが勢いのまま、続ける。
「そう、そうなんだ。だから、きみとの婚約を解消する気はないし、結婚する意思は変わらない。ただ、その……」
「……婚約を解消? なにを言っているの?」
「いや、だから。婚約を解消する気はなくて……っ」
オーブリーは一呼吸置いてから、意を決したように、マルヴィナの肩を抱き寄せた。
「子爵令嬢のマルヴィナ嬢を、あ、愛人としてぼくの傍に置くことを許してほしい」
ミラベルが愕然としたように、目を見開く。なんの冗談。口にしたいのに、声が出なかった。
所詮は他人事と言われたので他人になります!婚約者も親友も見捨てることにした私は好きに生きます!
ユウ
恋愛
辺境伯爵令嬢のリーゼロッテは幼馴染と婚約者に悩まされてきた。
幼馴染で親友であるアグネスは侯爵令嬢であり王太子殿下の婚約者ということもあり幼少期から王命によりサポートを頼まれていた。
婚約者である伯爵家の令息は従妹であるアグネスを大事にするあまり、婚約者であるサリオンも優先するのはアグネスだった。
王太子妃になるアグネスを優先することを了承ていたし、大事な友人と婚約者を愛していたし、尊敬もしていた。
しかしその関係に亀裂が生じたのは一人の女子生徒によるものだった。
貴族でもない平民の少女が特待生としてに入り王太子殿下と懇意だったことでアグネスはきつく当たり、婚約者も同調したのだが、相手は平民の少女。
遠回しに二人を注意するも‥
「所詮あなたは他人だもの!」
「部外者がしゃしゃりでるな!」
十年以上も尽くしてきた二人の心のない言葉に愛想を尽かしたのだ。
「所詮私は他人でしかないので本当の赤の他人になりましょう」
関係を断ったリーゼロッテは国を出て隣国で生きていくことを決めたのだが…
一方リーゼロッテが学園から姿を消したことで二人は王家からも責められ、孤立してしまうのだった。
なんとか学園に連れ戻そうと試みるのだが…
前世で処刑された聖女、今は黒薬師と呼ばれています
矢野りと
恋愛
旧題:前世で処刑された聖女はひっそりと生きていくと決めました〜今世では黒き薬師と呼ばれています〜
――『偽聖女を処刑しろっ!』
民衆がそう叫ぶなか、私の目の前で大切な人達の命が奪われていく。必死で神に祈ったけれど奇跡は起きなかった。……聖女ではない私は無力だった。
何がいけなかったのだろうか。ただ困っている人達を救いたい一心だっただけなのに……。
人々の歓声に包まれながら私は処刑された。
そして、私は前世の記憶を持ったまま、親の顔も知らない孤児として生まれ変わった。周囲から見れば恵まれているとは言い難いその境遇に私はほっとした。大切なものを持つことがなによりも怖かったから。
――持たなければ、失うこともない。
だから森の奥深くでひっそりと暮らしていたのに、ある日二人の騎士が訪ねてきて……。
『黒き薬師と呼ばれている薬師はあなたでしょうか?』
基本はほのぼのですが、シリアスと切なさありのお話です。
※この作品の設定は架空のものです。
※一話目だけ残酷な描写がありますので苦手な方はご自衛くださいませ。
※感想欄のネタバレ配慮はありません(._.)
いらないと言ったのはあなたの方なのに
水谷繭
恋愛
精霊師の名門に生まれたにも関わらず、精霊を操ることが出来ずに冷遇されていたセラフィーナ。
セラフィーナは、生家から救い出して王宮に連れてきてくれた婚約者のエリオット王子に深く感謝していた。
エリオットに尽くすセラフィーナだが、関係は歪つなままで、セラよりも能力の高いアメリアが現れると完全に捨て置かれるようになる。
ある日、エリオットにお前がいるせいでアメリアと婚約できないと言われたセラは、二人のために自分は死んだことにして隣国へ逃げようと思いつく。
しかし、セラがいなくなればいいと言っていたはずのエリオットは、実際にセラが消えると血相を変えて探しに来て……。
◆表紙画像はGirly drop様からお借りしました🍬
◇いいね、エールありがとうございます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる