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0101★ゲットした魔石はユナへ

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 取り敢えず、ルリとグレンに自分の家名無しの名前と、全部ではないけど、境遇を語ったセシリア改め、リアは肩を竦める。

 えぇ~とぉ……思い切って言っちゃったけど、感触的には、オーケーなのかな?
 一応、前世の話しははぶいたけど、大まかなコトは言ったから大丈夫かな?
 じゃなくて、なにも反応していなユナちゃんは?

 と、グレンとルリは大丈夫そうということでユナに視線を向ければ、ユナは魔石にうっとりと頬摺りしているままだった。

 そして、聞きなれた音が再び響く。

 ピロ~ンッ………ピッピッピ………

 あれ? まだ切れてなかったんだ…鑑定魔道具……何に反応したのかな?

 リアがそうおもうと同時に、鑑定結果がその瞳へと映る。

 ユナ
 リアの奴隷(狐獣人の子と思われてた為、奴隷で契約されている)
 リアがとにかく大好き(護れるくらい強くなりたい)
 見た目は狐獣人の子だが、実は神獣の幼体
 魔石を吸収するコトができる(それに伴い少しずつ見た目も成長できる)
 魔石を保有していた魔物と能力を吸収できる

 リアは、ユナをきせずして鑑定した内容してびっくりしたが、魔石を握ってうっとりと頬摺りしている姿を改めて見て納得する。

 そっか…ユナは、本能的に成長したくて、魔石から零れる魔力に反応しているんだ
 どうせ、お金に困ってないし、そのままユナに吸収させちゃっても良いわね
 魔石の有効活用に、ソレもありよね

 となると、ルリも魔石の吸収とかできるのかしらねぇ?
 人族のグレンは、流石にそんなコトできないだろうけど
 まぁ、今はユナに魔石を吸収するように言った方が良いわね

 鑑定内容に納得したリアは、ユナへと声をかける。

 「ユナぁ~…ユ~ナちゃん……」

 リアに声を掛けられ、ユナはハッとする。
 大好きなリアからの声かけだけに、魔石から零れている魔力にうっとりしていても、名前を呼ばれると直ぐさま反応するユナである。

 「は…はい…リアお姉ちゃん?」

 意識がはっきりしたらしく、リアへとちゃんと視線を向ける。
 ユナが、ちゃんと自分の声に反応したコトを確認し、リアは鑑定結果から得た答えをもとに言う。

 「今、ユナが手に持っている、トレント亜種? が討伐後に落とした魔石ね……ユナが吸収して良いのよ………」

 リアにそう言われて、ユナはキョトンとした表情で首を傾げる。

 「えっ?」

 疑問符付きのユナに、リアは鑑定結果のコトを告げる。

 「どうせこれからも、魔石なんていくらでも手に入るだろうしね………ユナは、魔石を吸収して成長するみたいだし……魔石に秘められたモノも吸収できるみたいなのよねぇ」

 リアの言葉に、戦闘能力として、ルリやグレンに叶わないと内心で卑下していたユナがパッと顔をあげて嬉しそうに言う。

 「コレを吸収したら、リアお姉ちゃんの役に立てる?」

 その表情と言葉に、まだ幼いユナが、自分に自信をもてずに悩んでいたコトを知り、リアは内心で反省する。

 私自身、右も左もわからない状態のときは、かなり不安だったものねぇ
 ユナは、誕生してからそんなに時間が経って無いので、まだ、個としての確立が浅いのよねぇ
 まして、幼い狐獣人の子と思われて、疑似記憶を植え付けられているから、自分は役に立たないと不安だったのかもしれないわね

 そこに思い至ったリアは、にっこりと笑って頷く。

 「うん……ユナは、これから色々な魔石を吸収して、どんどん成長していくのよ……それに、魔石を吸収すると、ちょっとだけど成長もするみたいよ」

 リアの言葉に、ユナはパァ~っと顔を嬉しそうに綻ばせる。

 「それじゃ……この魔石、ユナがもらって良いんだね」

 確認するユナに、リアはニコニコしながら言う。

 「そうよ、その魔石はユナが吸収して良いのよ………ところで、吸収の仕方とかはわかるのかなぁ?」

 リアの問いかけに、ユナはコクコクしながら答える。

 「うん……わかるよぉ~………こうやって、両手で持って………」

 と言って、ユナは魔石を両手で保持し、ソッと口付けた。
 途端に、ユナの触れた唇の辺りからスゥーっと、まるで吸引力の強い掃除機のように吸い込まれいく。

 目の前で、本当にあっと言う間に魔石を吸収したユナは、全てを吸収した後に首を傾げた。

 「なんか…暖かくて……もの凄く…冷たいモノが入って来た……うぅぅ~……」

 言葉に表現するコトが難しらしく、ユナは首をウリウリとする。

 そういうユナの耳が目に見えて、少し大きくなる。

 「へぇ~……確かに、ちょびっとだけど成長するようだねぇ~………」

 感心したようにルリが言えば、グレンがちょっとつまらなそうに言う。

 「はぁ~……良いよなぁ……魔石の吸収なんて…俺にはできないコトだからなぁ……ソレで新しい能力が増えるなんて羨ましいよなぁ………」

 グレンがそう言えば、ルリはケラケラと笑って言う。

 「ああ…懐かしいねぇ~………アタシも幼少期に…だいぶもらって吸収したねぇ………」










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