320 / 454
第七話 先輩マゾと後輩サドの尽力
39※
しおりを挟む「ッくそ、ぜってぇ、っふ……殺す……っ、ぁ…っん……ッ、ヤったら、殺す……ッ、舌噛んででも、許さねぇ……っ」
せめてもの反抗を続けながら、俺は心底自分を呪った。
考えた行動が空回りするのは性分だが、恋人に秘密を作ったツケが回ってきたのだ。
抵抗虚しく、スイッチを入れる音がして、ジジ、とフィルムが回る気配を感じる。
「ふー……死んでも操立てるって気概あるなら、どうして慣れてないくせにこんなとこ来たの? 自分のせいでしょ」
「っ……」
「ホイホイ男について行ったのもさぁ……お勉強の方向性、間違ってますよねぇ」
「ひゔっ……ぐ……っ」
後ろに移動したマネージャーにズルッ、と乱暴にプラグを引き抜かれ、呻き声が漏れた。
次いで冷たいものが尻の割れ目から背中、頭までに零れ、ラテックス製の手袋の独特な肌触りと共に塗り込まれる。これはたぶん、ローションだ。
「知識つけて実地訓練とは、優秀で結構。でも、こういうお店に行くことぐらいは、前もって知らせておくべきだったと思いませんか?」
「ぁ…っひ、ん……っ」
「捕まったのはまー予想外としても、さ。知らない間にゲイの巣窟に行かれて、普通相手からすると、気が気じゃないですよ?」
その手つきがいやに俺の性感帯を心得ていて、熱を持った傷に冷感が沁み、心地いいのが悔しい。
これ以上跡にならないよう癒されてるのかと錯覚しそうになるが、いたぶるための下地だろう。
「……優しくしてあげらんないわ」
「っふッ…あっ……」
俺の体にローションを塗りこんだ手はそのまま背筋を抉り、プラグによって解れきった秘部へ三本の指が差し込まれた。
肌が粟立ち、甘い吐息混じりに喘いでしまう。
機械で痺れさせられた襞を、緩やかにヌチュ、ヌチュ、と粘着質な動きで指が解し、嫌なのに内部が収縮して指に絡みついた。
「はぁ……っ、ぅ、やめろ……っ」
悔しくて涙が出そうになる。
激しく刺激されたところをとろ火で炙るような快感であやされるのが、俺の好きなやり方だからだ。
言ってることも、さっきと違う。
俺を決めつけるのではなく、俺が悪い部分を指摘し、抵抗の声を削ぎ落とす。
「飼い主に秘密で他のに捕まってさ。オモチャと鞭でイって、気持ちよかったですか? 男に熟れてきたら、物足りなくなったの?」
「ヒッ……ぐ、違うっ……違、ぁっ、て……っあ、あ…っぁ……っ」
「じゃあさ、お望み通りにココで中イキさせて、それを動画に撮りますね? そうしたら満足するの? もう飽きたの?」
「んっ……いやだ、や、やめろ、違う……っ」
「望むとおりのことをなんでもしてやりますよ? だから、ね? 俺で満足しな? 痛めつけてくれるなら、この体は誰でもいいんでしょ?」
「あっ…ぁっ…いや、や、あ、ひ」
前立腺を狙いすましてつつかれ、頭を振って悶える俺の思考はぐちゃぐちゃにかき混ぜられ、まともから引き剥がされていった。
腰が揺れて内ももが痙攣し、反り返る屹立は濡れそぼっている。
「あっ…いや…いやだ…っ…ぁっ…あっ……ゔぁッ!」
宣言通り、今度は出さないでイカされてしまいそうで、必死に意識を逸らそうとした。
けれどバチンッ! とキツく鞭が振り下ろされ、俺は声を上げて仰け反り、痛みにしつけられていく。
バチンッ、バチンッ、といたぶる鞭も、全然前と違う。僅かも容赦がない。
「あッ…アぅッ…ヒッ、ひぃッ…ッ……ッ」
俺の反応をよく見ているのか、俺がイキそうになった瞬間、痛烈な痛みで絶頂を押し戻す。
何度も何度も、繰り返し押し戻されて、頭がおかしくなりそうになるのだ。
すると最後には、バチンッ! と鞭打たれた瞬間、俺は「ひぁぁ……っ」と情けない声をあげて達してしまった。
10
お気に入りに追加
1,365
あなたにおすすめの小説
優等生の弟に引きこもりのダメ兄の俺が毎日レイプされている
匿名希望ショタ
BL
優等生の弟に引きこもりのダメ兄が毎日レイプされる。
いじめで引きこもりになってしまった兄は義父の海外出張により弟とマンションで二人暮しを始めることになる。中学1年生から3年外に触れてなかった兄は外の変化に驚きつつも弟との二人暮しが平和に進んでいく...はずだった。
倒したモンスターをカード化!~二重取りスキルで報酬倍増! デミゴッドが行く異世界旅~
乃神レンガ
ファンタジー
謎の白い空間で、神から異世界に送られることになった主人公。
二重取りの神授スキルを与えられ、その効果により追加でカード召喚術の神授スキルを手に入れる。
更にキャラクターメイキングのポイントも、二重取りによって他の人よりも倍手に入れることができた。
それにより主人公は、本来ポイント不足で選択できないデミゴッドの種族を選び、ジンという名前で異世界へと降り立つ。
異世界でジンは倒したモンスターをカード化して、最強の軍団を作ることを目標に、世界を放浪し始めた。
しかし次第に世界のルールを知り、争いへと巻き込まれていく。
国境門が数カ月に一度ランダムに他国と繋がる世界で、ジンは様々な選択を迫られるのであった。
果たしてジンの行きつく先は魔王か神か、それとも別の何かであろうか。
現在隔日更新中。
※この作品は『カクヨム』『ノベルアップ+』にも投稿されています。
【完結】悪役令嬢のお兄様と付き合います。【続編あります】
ビーバー父さん
BL
気づいた時には乙女ゲームの中だった。
ゲームのキャラでもなく、何の役でもない僕が舞踏会で女装してた事から始まった。
悪役令嬢の一助にはなったかな?と思ってたけど、そのお兄様にロックオンされちゃった?
ドタバタな僕たちをよろしくお願いします!
異世界マフィアの悪役次男に転生したので生き残りに励んでいたら、何故か最強の主人公達に溺愛されてしまった件
上総啓
BL
病弱なため若くして死んでしまったルカは、気付くと異世界マフィアを題材とした人気小説の悪役、ルカ・ベルナルディに転生していた。
ルカは受け主人公の弟で、序盤で殺されてしまう予定の小物な悪役。せっかく生まれ変わったのにすぐに死んでしまうなんて理不尽だ!と憤ったルカは、生存のために早速行動を開始する。
その結果ルカは、小説では最悪の仲だった兄への媚売りに成功しすぎてしまい、兄を立派なブラコンに成長させてしまった。
受け要素を全て排して攻めっぽくなってしまった兄は、本来恋人になるはずの攻め主人公を『弟を狙う不届きもの』として目の敵にするように。
更には兄に惚れるはずの攻め主人公も、兄ではなくルカに執着するようになり──?
冷酷無情なマフィア攻め×ポンコツショタ受け
怖がりなポンコツショタがマフィアのヤバい人達からの総愛されと執着に気付かず、クールを演じて生き残りに励む話。
【完結】十回目の人生でまた貴方を好きになる
秋良
BL
≪8/30≫番外編(短編)更新
イリエス・デシャルムは人生を繰り返している。
23歳の誕生日を迎えてからひと月後に命を落としたはずなのに、次に目覚めると必ず14歳の誕生日へと戻っている。何度死のうと、どうやって命を絶たれようとも、必ず人生は戻ってしまう。それを幾度も幾度も繰り返して、ついに10回目となった。理由はわからない。原因もわからない。
死んでは戻り、また人生を繰り返す。オメガとして家族に虐げられ、ひどい折檻を受けるあの日々を……。
イリエスには想い人がいた。
〈一度目〉の人生で一目で心を奪われたクラヴリー公爵家の次男、ディオン・クラヴリーだ。
自分の家族と違って、優しく明るく穏やかに接してくれるディオンに、イリエスはすっかり恋をしてしまった。
けれど、イリエスは人生を繰り返している。だから何度となく繰り返す人生のなかで彼のことは諦めた。諦めないとやっていけなかった。
だから、彼のことはただ遠くで想っていられれば、それでよかった。
彼の幸せを、彼の知らぬところで想い続けていれば、ただそれだけでよかったのだ。
しかし、運命は残酷だ。
〈10回目〉の人生を迎えたイリエスの不可思議な運命の歯車は、イリエスの想いに逆らうように、ついに回り始めた——。
【CP】
スパダリ系美形の公爵家次男α(16-2x歳)×家族に虐げられている不憫な侯爵家次男Ω(14-2x歳)
【注意・その他】
・サブタイトルに * =R18シーンあり(軽め含む)
・サブタイトルに # =残酷描写あり
・オメガバースで、独自解釈、独自設定を含みます。
・男性妊娠の概念を含みますが、登場人物は妊娠しません。
・いわゆる「死に戻り」ネタなので、受けの死に関する描写があります。
・受けの自慰シーンがあります。
・受けが攻め以外に性的暴行を受けるシーンがあります。
・攻めと受けのR18シーンまではやや遠めです。
・受けがとても不憫な目に遭い続けますが最後はハッピーエンドです。
・本編:約26万字、全63話 + 番外編
・ムーンライトノベルスさんにも投稿しています。
吸血少女ののんびり気ままなゲームライフ
月輪林檎
SF
VRMMORPG『One and only world』。通称ワンオン。唯一無二の世界と称されたこのゲームは、ステータスが隠れた完全スキル制となっている。発表当時から期待が寄せられ、βテストを経て、さらに熱が高まっていた。
βテストの応募に落ち、販売当日にも買えず、お預けを食らっていた結城白(ゆうきしろ)は、姉の結城火蓮(ゆうきかれん)からソフトを貰い、一ヶ月遅れでログインした。ハクと名付けたアバターを設定し、初期武器を剣にして、ランダムで一つ貰えるスキルを楽しみにしていた。
そんなハクが手に入れたのは、不人気スキルの【吸血】だった。有用な一面もあるが、通常のプレイヤーには我慢出来なかったデメリットがあった。だが、ハクは、そのデメリットを受け止めた上で、このスキルを使う事を選ぶ。
吸血少女が織りなすのんびり気ままなVRMMOライフ。
何かと「ひどいわ」とうるさい伯爵令嬢は
だましだまし
ファンタジー
何でもかんでも「ひどいわ」とうるさい伯爵令嬢にその取り巻きの侯爵令息。
私、男爵令嬢ライラの従妹で親友の子爵令嬢ルフィナはそんな二人にしょうちゅう絡まれ楽しい学園生活は段々とつまらなくなっていった。
そのまま卒業と思いきや…?
「ひどいわ」ばっかり言ってるからよ(笑)
全10話+エピローグとなります。
俺の恋人のフリをしてほしいと上司から頼まれたので「それは新手のパワハラですか」と尋ねてみたところ
澤谷弥(さわたに わたる)
恋愛
※完結しました。
第四騎士団に所属している女性騎士モニカは団長のカリッドより呼び出され、任務を言い渡される。それは「カリッドの恋人のフリをして欲しい」という任務。モニカが「新手のパワハラですか」と尋ねると「断じて違う」と言い張るカリッド。特殊任務の一つであるため、特別報酬も出すとカリッドは言う。特別報酬の魔導弓に釣られたモニカはそのカリッドの恋人役を引き受けるのだが、カリッドは恋人(役)と称して、あんなことやこんなことに手を出してくる――というお話。
※本能赴くままにノープランで書いたギャグえろお話です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる