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第五話 冬暴君とあれやそれ
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しおりを挟む拘束具によって尻を高くあげなければうつ伏せになれないために、熱く太いそれが自分の中を我が物顔で出入りしている様子まで、よく見える。
体液と潤滑油に濡れた四肢が熱を帯び、羞恥でおかしくなりそうだ。
頭では理解していつもこの行為を受け入れているが、まざまざと見せつけられると僅かに残った理性が燃え上がる。
俺の気質をわかっていてわざわざこうしているのだろう。
自分を抱いている男が性悪過ぎて、呆れる以上にオーマイガッと嘆いた。
「やめ、っふ、っ、見っ……見たくねぇっ、三初……っ」
「どうして見たくないんですか? 先輩自覚ないかもだけど、恥ずかしいとすっげー締まるんですよね。ってことは好きなんでしょ? こういうプレイ」
「ぅあっ、あっ好きじゃない、嫌だ、好きじゃないっ……!」
「また嘘吐いた。折れねぇの、底抜けの意地っ張りだな……っふ」
「頼む……っあ、っ……終わって、もう許してくれ……っんっぃぐ……っ」
強く掴まれすぎた皮膚に、親指の爪が刺さって痛い。
髪が引っ張られて頭皮が引きつる。
ごりゅ、ぐぷ、と直腸の壁をなぞりながら押し込まれるたびに胃がせりあがり嘔気が襲うというのに、骨がぶつかり合うような乱暴な突き上げがそれを助長して腹が苦しく、目の奥に熱が集まった。
濃厚すぎて息もできない。
男としての矜恃ごと組み敷くセックスなんてもうシたくない。
「好きじゃなくて嫌だって言いますけど、あんだけ出したのにまだ勃ってんのは、なんでですかねぇ」
「っ、し、知らない、してねぇっ、はぁ……っぁぁ……っ」
「知らなくはないでしょうが。自分の体なんですから。先輩のコレがどうして勃ってるのか教えてくださいよ、ほら」
「ゔぁッ、あッ……!」
角度やテンポを変えて責め立てながら俺を舌先三寸でからかう三初。
嫌だと首を振ると尻をバチンッ! と強く叩かれ、破裂音と痛みが俺を刹那縮こまらせた。
「いッ……痛、ッ……ぐッ」
「あんたも好きですねぇ、痛いこと。俺がこうするのなんかわかってるくせに、くくく、流石ドマゾの御割先輩」
「クソ、あッ、ヒッ」
「あーらら……ケツ真っ赤、痛そう。でもエロくていいな」
必死に否定の声をあげたが、バチンッ、バチンッと何度も肌を叩かれる一瞬の痛みと絶妙に連動して挿しこまれ、絡んでしまう。
鏡の中の三初が悪魔のような含み笑いを浮かべるのが見え、真っ赤に染まる自分の尻が哀れに震えていた。
大人の男が本気で何度も打つと、考えるよりずっと張り裂けそうに痛い。充血した肌がヒリヒリと痺れている。
それでもやめてくれない。
同じところを何度となく打ち、丸裸にならざるを得ないように容赦なく追い詰められて、僅かに残っていた理性がバキ、バキと割れていく。
「ぁいッ、痛ぇ、ッ痛、ぁ……ッも、言うからや、やめ……ッ」
「だぁから言わないとやめませんって。やめてじゃなくて、言って? なんで、先輩は、勃起してるんですか」
「っひ……な、中でっ感じてる、んだ、よ……っ入ってるから、勃ってるだけ、でっ……恥ずかしいのは違う、嫌だ……っ好きじゃない……っ!」
ただ抱かれて気持ちいいだけの生理現象で羞恥心に興奮しているわけじゃない、と訴え、もう終わらせてくれと胸の中で祈った。
こんなことを言うのも嫌だ。こんな姿を見せられるのも嫌だ。
──俺は恥ずかしいことなんか好きじゃねぇ……ッ!
「偉い偉い、上手に言えました。でももうちょっと素直になれるでしょ? 恥ずかしいの、嫌? 本当に? こんなに腰振って自分で擦りつけてんのに?」
「っン……っ本当、ん、っな……あっ、やめろ、もう嫌だ、三初もう、三初ぇ……っ」
「ふ……ったまんねー顔してんのに見たくないとか、もったいない」
「んぁっ……あっ……ああ……っ」
ワガママな子どもを相手取るような笑みを浮かべる三初は、俺の必死の訴えを無視して犯し続ける。
控えめの威力で繰り返し尻を叩かれて、感覚がなくなり始めた。
充血した襞がローションと腸液を泡立て結合部から滲み、背筋をツツ、と伝ってゾクゾクと産毛が震える。汗や唾液が顎や首筋を流れて全身ぐしょぐしょだ。
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