185 / 454
第五話 冬暴君とあれやそれ
54※
しおりを挟む「あっ……、あぁ……ぁ、あっ……」
片方の手ははしたない肉茎をいたぶるまま、三初は体を寄せて、胸の突起をその気にさせる。
固く尖り始めた乳頭をカリカリと歯でしごかれるだけで、断続的な淡い嬌声が漏れた。
恐怖と反抗心で少し萎んでいた射精感がすぐにまたムクムクと湧き上がり、無意識に手を動かそうとしたせいで、背中とシーツの間でカシャンと鎖が鳴った。
──イキたい、イキたい、早く……っ!
背筋を這い上がり脳を痺れさせる快楽が、思考回路を蕩けさせる。
クチャクチャと粘ついたローションを得て滑りを増す手淫と共に、敏感に調教された乳首を愛撫され、行き場を求めた快感の熱が下腹部から肉棒の先を目指し、沸騰するのがわかった。
しかし素直な体の反応に対して、根元のリングが尿道を塞ぐせいで、出すことができない。
「ッ、ん…ふ……ッふぁんうぇ、いひふぁ、ぁぁ……ッ」
俺は泣き出しそうな息を吐きながら、首を振った。
ビクビクと全身が痙攣し絶頂を迎えようと暴れているが、ちっともとごった熱が解放されないのだ。
身悶える俺を弄ぶ三初の舌は、ヌルリと滑ってへそのあたりにたどり着き、くぼみにキスをしてから、続いて哀れな肉棒を戒めるリングに絡みついた。
チュウ、とリングにもキスをされ、全てがさらけ出された俺の足の間で、三初のあたら整った顔がニンマリと笑い唇を舐める。
「ふふぁ、っあ、ぅ」
「出せないでしょ? いじわるじゃないですよ。我慢したほうがいっぱいキモチイイから、してんの。俺はね、先輩をとびきり気持ちよくしてあげたいんです。愛ですよ、愛」
「──んあっ……!」
そう言った三初の指が一息に二本、なんの前触れもなくグチュッ! と窄まりを割り開いて、根元まで突きこまれた。
わずかな痛みと異物感と共に狭い肉筒へと侵入され、俺は首を仰け反らせてギュゥゥ……ッ、と指を食いしめてしまう。
たっぷりと追加されたローションのおかげで、ヌジュヌジュと嫌な音をたてながらも、俺の体はさほど抵抗なく三初の指を受け入れる。
けれど元々そういう器官ではない場所なため、当然内部はとても狭く、窮屈だ。
「ふッ…はん……っ、あ、っ……」
それでも俺の体は、中に異物を挿れられたら奥を開いて呑み込むように躾けられていた。
意思とは反して柔らかく収縮し、三初の指を肉穴の深くへと誘うように、うねりを帯びて蠕動する。
「あらら。お待ちかねだったかね……先輩の中、めちゃくちゃ悦んでますよ」
「ンく、ぅ……んッ、ンッ」
誰のせいでこんな体になったのかわかっているくせに、意地の悪いクソ野郎め。
わざとらしいセリフと共にクスリと笑われ、俺は汗ばむ肌を揺すった。
悔しいが、確かに俺は指を二本挿れられただけで、腹の中がキュウキュウと期待に疼いてしまう。
だからこそ、解放できないまま襞を擦り、掻き回されるとすれば、気が狂いそうなほどの拷問に等しい。
口枷のせいでやたらに分泌される唾液を、ゴクリと飲み込む。
逃げ出そうともがくこともできず、視線で抵抗することしかできない。
まるでまな板の鯉だ。
いや、手足を縛られボイルされるカニかもしれない。どっちにしろ哀れな猫のエサには違いない。
20
お気に入りに追加
1,377
あなたにおすすめの小説
イケメン彼氏は年上消防士!鍛え上げられた体は、夜の体力まで別物!?
すずなり。
恋愛
私が働く食堂にやってくる消防士さんたち。
翔馬「俺、チャーハン。」
宏斗「俺もー。」
航平「俺、から揚げつけてー。」
優弥「俺はスープ付き。」
みんなガタイがよく、男前。
ひなた「はーいっ。ちょっと待ってくださいねーっ。」
慌ただしい昼時を過ぎると、私の仕事は終わる。
終わった後、私は行かなきゃいけないところがある。
ひなた「すみませーん、子供のお迎えにきましたー。」
保育園に迎えに行かなきゃいけない子、『太陽』。
私は子供と一緒に・・・暮らしてる。
ーーーーーーーーーーーーーーーー
翔馬「おいおい嘘だろ?」
宏斗「子供・・・いたんだ・・。」
航平「いくつん時の子だよ・・・・。」
優弥「マジか・・・。」
消防署で開かれたお祭りに連れて行った太陽。
太陽の存在を知った一人の消防士さんが・・・私に言った。
「俺は太陽がいてもいい。・・・太陽の『パパ』になる。」
「俺はひなたが好きだ。・・・絶対振り向かせるから覚悟しとけよ?」
※お話に出てくる内容は、全て想像の世界です。現実世界とは何ら関係ありません。
※感想やコメントは受け付けることができません。
メンタルが薄氷なもので・・・すみません。
言葉も足りませんが読んでいただけたら幸いです。
楽しんでいただけたら嬉しく思います。
【連載再開】絶対支配×快楽耐性ゼロすぎる受けの短編集
あかさたな!
BL
※全話おとな向けな内容です。
こちらの短編集は
絶対支配な攻めが、
快楽耐性ゼロな受けと楽しい一晩を過ごす
1話完結のハッピーエンドなお話の詰め合わせです。
不定期更新ですが、
1話ごと読切なので、サクッと楽しめるように作っていくつもりです。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
書きかけの長編が止まってますが、
短編集から久々に、肩慣らししていく予定です。
よろしくお願いします!
市川先生の大人の補習授業
夢咲まゆ
BL
笹野夏樹は運動全般が大嫌い。ついでに、体育教師の市川慶喜のことも嫌いだった。
ある日、体育の成績がふるわないからと、市川に放課後の補習に出るよう言われてしまう。
「苦手なことから逃げるな」と挑発された夏樹は、嫌いな教師のマンツーマンレッスンを受ける羽目になるのだが……。
◎美麗表紙イラスト:ずーちゃ(@zuchaBC)
※「*」がついている回は性描写が含まれております。
塾の先生を舐めてはいけません(性的な意味で)
ベータヴィレッジ 現実沈殿村落
BL
個別指導塾で講師のアルバイトを始めたが、妙にスキンシップ多めで懐いてくる生徒がいた。
そしてやがてその生徒の行為はエスカレートし、ついに一線を超えてくる――。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる