誰かこの暴君を殴ってくれ!

木樫

文字の大きさ
上 下
52 / 454
第三話 概ね普通の先輩後輩

17(side三初)※

しおりを挟む


 感じるとヒクつき、石鹸水が隙間からボタボタと滴る。それを止めようと内壁を締めつけるほどプラグが襞を強く擦って気持ちいい。
 哀れな無限ループだ。そりゃ流石の狂犬も必死になる。でも俺はやめる気なし。


「はっ……っも、抜ける、から、っ……はぁ……っん、は……っ」

「いつもより太いの、気持ちいいでしょ? おもらししちゃって、くく……やらしいね」

「違、っ……このクソ、野郎……っ」


 抜けない程度にジャプジャプとかき混ぜるたびチョロ、と漏れる水分と濡れた音を楽しみながら揶揄すると、無駄にメンタル強めの先輩はこの期に及んで悪態を吐いた。

 あーあ、強情張っちゃって。
 溺れそうでたまんねぇくせにクソ野郎とはよく言ったものだ。

 苦痛より快感が強くなってきているから、先輩は怒りで気をそらそうとしている。

 ま、それもそうだろう。
 そこそこの大きさがあるプラグを何度抱いても未だに狭い内部に咥え込むのは、調教途中の先輩には難しい。

 俺の挿れただけで、いつも序盤は割かし苦しそうにしている。言いやしねぇけど。変なとこで強がりやがって。

 だから今日は丁寧に手前から奥まで拡げながら洗浄してやったし、たっぷりと潤滑油もつけてやった。

 柔軟性のある内部は皮膚がつっぱるほど拡がって異物を受け入れ、脊髄から一直線に甘い痺れをもたらす。

 そうして受け入れた大きな異物は、淫乱な先輩のスイッチを的確に押す。


「もう動かすのやめ、っぁ、っん」

「うん、わかりました」

「っあ、ぇ?」

「動かすのやめます」

「っなぁ……っおま、……っ」


 ジュプッ、と強く円を描くようにかき混ぜてから、俺はあっさり手を離した。

 お望み通り手を止めてにこやかーな笑顔を見せてやったのに、瞼を閉じて尻を上げ浸っている途中だった先輩は一瞬残念そうな鳴き声をあげる。

 お、困ってる困ってる。
 欲しがるようになったらあげないのは当たり前でしょ。

 平均より頭一つ長身の、満遍なく筋肉のついたしなやかな体だ。

 頭髪は硬いのに体毛は割と柔らかくて細い。毛量は多いので、ローションと先走りで湿ると蒸れる。

 甘味巡りのために腹部を重点的に絞っているせいか、腰が細く、目の前に晒されると両手で掴んで後ろから乱暴に犯してやりたくなった。

 うん。俺はどちらかというと女が好きなバイセクシャルだが、先輩の体つきはなかなかエロいと思う。

 困惑の視線とともに桃色に染まり汗ばんだ体が無意識にすり寄せられ、俺はニマ~っと笑みを深めた。


「い、意地悪ぃ、テメェ」


 熱い吐息が耳朶をなぶり、不貞腐れた罵倒に切なさが混じる台詞が聞こえる。

 だから俺にそういうのは逆効果だって。
 アンタがかわいくないことを言うほど、俺はなんだか愉快でたまらないんだからさ。


「はっ、なに言ってんですか」

「っ? んッ」


 ゾク……と這い上がった興奮に口角を上げ、衝動の赴くまま空いている片手で昨日散々弄りまわしてやった胸の突起をギリ、と捻りながら、ベッドへ押し倒した。

 手足首を繋がれた先輩はあっけなく仰向けに転がされ、腹部が圧迫されたのか「ヒィ……ッ」とか細い悲鳴をあげて首を竦める。


「とびきり優しいでしょ? 気持ちいいコトしかしてないし、ね」

「どの口がっ、くっあぁ、ぅ……っ」


 混乱する彼に覆いかぶさり、湿った肌に触れた。
 指の腹を摺りあわせて尖った突起をこねくりまわしながら密やかに囁くと、先輩は面白いようにビクビクと身悶える。

 昨日散々躾けたからなぁ。
 元々そんなに乳首で感じる人じゃなかったけど、素質はあったかな。

 コールドスプレーで感覚を鈍らせてから、普通だと少し痛いくらいのクリップを挟んでやれば、刺激に慣れてくる。

 魔法が解ければジンジンと鈍い痛みを伴う腫れで満たされるのだ。

 そこを思い切り擦って、摘んで、捩じ切る勢いで虐めてやれば、先輩は淫らな売女みたいに感じていた。ククク。感度アップのおまじない、かな。




しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

純粋すぎるおもちゃを狂愛

ましましろ
BL
孤児院から引き取られた主人公(ラキ)は新しい里親の下で暮らすことになる。実はラキはご主人様であるイヴァンにお̀も̀ち̀ゃ̀として引き取られていたのだった。 優しさにある恐怖や初めての経験に戸惑う日々が始まる。 毎週月曜日9:00に更新予定。 ※時々休みます。

兄弟愛

まい
BL
4人兄弟の末っ子 冬馬が3人の兄に溺愛されています。※BL、無理矢理、監禁、近親相姦あります。 苦手な方はお気をつけください。

3人の弟に逆らえない

ポメ
BL
優秀な3つ子に調教される兄の話です。 主人公:高校2年生の瑠璃 長男の嵐は活発な性格で運動神経抜群のワイルド男子。 次男の健二は大人しい性格で勉学が得意の清楚系王子。 三男の翔斗は無口だが機械に強く、研究オタクっぽい。黒髪で少し地味だがメガネを取ると意外とかっこいい? 3人とも高身長でルックスが良いと学校ではモテまくっている。 しかし、同時に超がつくブラコンとも言われているとか? そんな3つ子に溺愛される瑠璃の話。 調教・お仕置き・近親相姦が苦手な方はご注意くださいm(_ _)m

ご主人様に調教される僕

猫又ササ
BL
借金のカタに買われた男の子がご主人様に調教されます。 調教 玩具 排泄管理 射精管理 等 なんでも許せる人向け

ドSな義兄ちゃんは、ドMな僕を調教する

天災
BL
 ドSな義兄ちゃんは僕を調教する。

僕、先輩の愛奴隷になる事を強要されてます

もあ子ちゃん
BL
カフェのバイトの新人として働き始めたジェレミー。 しかしそこにいた先輩アレンに狙われてしまいそのまま酔わされ家に連れ込まれる事となる。 平凡な日常を送っていたジェレミーは身も心も壊されて… ※表紙イラストの制作は春日部様(Twitter:@naegiyadorigi)が担当して下さりました! 素敵なイラストをありがとうございます! ーーーーーーーーーーーーーーー このお話をアレンの視点から辿った「俺、可愛い後輩を無理やり犯して調教してます」も連載中です!ぜひご覧下さい! ーーーーーーーーーーーーーーー

首輪 〜性奴隷 律の調教〜

M
BL
※エロ、グロ、スカトロ、ショタ、モロ語、暴力的なセックス、たまに嘔吐など、かなりフェティッシュな内容です。 R18です。 ほとんどの話に男性同士の過激な性表現・暴力表現が含まれますのでご注意下さい。 孤児だった律は飯塚という資産家に拾われた。 幼い子供にしか興味を示さない飯塚は、律が美しい青年に成長するにつれて愛情を失い、性奴隷として調教し客に奉仕させて金儲けの道具として使い続ける。 それでも飯塚への一途な想いを捨てられずにいた律だったが、とうとう新しい飼い主に売り渡す日を告げられてしまう。 新しい飼い主として律の前に現れたのは、桐山という男だった。

部室強制監獄

裕光
BL
 夜8時に毎日更新します!  高校2年生サッカー部所属の祐介。  先輩・後輩・同級生みんなから親しく人望がとても厚い。  ある日の夜。  剣道部の同級生 蓮と夜飯に行った所途中からプチッと記憶が途切れてしまう  気づいたら剣道部の部室に拘束されて身動きは取れなくなっていた  現れたのは蓮ともう1人。  1個上の剣道部蓮の先輩の大野だ。  そして大野は裕介に向かって言った。  大野「お前も肉便器に改造してやる」  大野は蓮に裕介のサッカーの練習着を渡すと中を開けて―…  

処理中です...