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第三話 恋にのぼせて頭パーン
11※
しおりを挟む「あっ、はぁっ……っん……いき、そ……」
ブルッ……と戦慄く腰が絶頂の兆しを発し、ニューイの指を咥える穴がゴム筒のようにうねりを帯び始めた。
「も……っ一回待って、て……んっ……いきそうだからもうっ……」
「嫌だ。待たないし出させてあげないぞ。お仕置きをすると言っただろう?」
「いや、ぁっ……無理……っもうイク……っあ~っ……イク、絶対イク……っ」
九蔵は射精を感じてまくらに額を擦りつけて喘いでいた。
「****」
「んっ…ぅふっ……!」
しかしニューイが聞き取れない言語を囁きながら尾てい骨のあたりに軽くキスをすると、寸前まで上り詰めていた精が発散されることなくせき止められる。
「は…ぁ……っ?」
(な、なんで……っ?)
理解できずに目尻が切なく下がった。
解放を求めて腰を揺らすが、硬い勃起はビクッ、ビクッと亀頭を跳ね上げしなるだけで吐精しない。
「いけね、のっ……ん、はっ……」
「呪いだよ。フフン。私がいいと言うまで出ないようにしたのだ」
なんでそんなことするんだ!
痙攣する中と屹立をあやしながらドヤ顔を披露するニューイに、九蔵は頭を抱えたい気分に苛まれた。このやろう。うちの悪魔様がおバカすぎる。
「いきて、から、ぁ…っ……あっ」
「仕方のないことである。すぐに終わってしまうとお仕置きができないからね」
「い、言うこと、あっ、っ聞け……っ聞いてってぇ……っ」
「私の耳は今夜だけ聞こえなくなった!」
そんな馬鹿な話があるわけない。
お前は幼稚園児か! とツッコミを入れたくなる所業だ。
けれどイケないまま感じさせられ続けている九蔵には、お仕置きモードのニューイへツッコミを入れることすらままならなかった。
絶頂を超えた快感の中で息も絶え絶えに喘ぎ、丸くなったまま「あ~……ッ」と泣き言のような悲鳴を上げるだけだ。
「九蔵、三つ目をあげよう」
そう言ったニューイは九蔵の背に唇を這わせ、魂の器に触れるべく、ズプン、と舌を肌の内側へ挿れる。
「ふっ…ぁあっ……っ」
途端、九蔵は舌を伸ばして薄い布を舐めるように鳴いた。
クチュ、クチュ、と蠢く舌。
ニューイがしゃぶる背中の内側にも性器がありそこを直接愛撫されているに違いない。そう感じるほどの甘い痺れが、九蔵の全身を包み込んでいく。
「あぅ……っ…あっ……」
「ん、ふ」
「っあ、っ……うく、しう……し、ぬっ……」
九蔵は必死になって枕にしがみつき、快感の激流をやりすごそうと震えあがった。
しかし空腹のニューイが発する悪魔の誘惑は九蔵の感度を上げるばかりで、射精を禁じられた状態ではいっこうに終わらないままだ。
「は、九蔵の汗の味がする……」
「なぇっ……なぇらいれ……っ」
「大丈夫なのだ。九蔵の汗はおいしいぞ。悪い虫に見つかってしまいそうで心配なくらいに、甘い」
「ぅひ…っ…にゅぃっ……にゅうぃ、ぃ……っ」
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