80 / 96
第四章
走りっぱなし
しおりを挟む
「ヒデさんこれ読めるんですか?」
「あっ、あぁ⋯⋯日本語って言って俺の住んでた文字だよ。えっと、差出人はマイコだ。」
「なら! ビンゴじゃないですか! すぐに3人に知らせましょう!」
俺は驚きすぎていまだに頭が回っていないが、ユキはテンションが高い。
こういう物には冒険者としての血が騒ぐのかも知れないな。
まず俺達は早々に塔から街に戻り、タカさんとアンザさんを探した。
有名人なので、街にいた適当な人に声をかけたが3人目で目撃者と遭遇。ギルドへ向かったとの事だったので、急いで後を追った。
「お二人とも久しぶりです。」
ふざけたことは言わずちゃんと挨拶をする。
「やぁ!」
「は~い!」
二人とも元気そうで何よりだ。
「マイコさんからの手紙を見つけたので、今からギアさんに会いにサクラビに行きます。
皆さんも一緒に行きませんかーーー!」
出来る限りの良い声で言ってみた。
まぁ。俺はお父さんの声の方が好きだけど。
『えっ?』
その反応。
二人とも元気そうで何よりだ。
あそこで話しをしていると目立ってしまう事もあり、特に準備も不要とのことでそのままディグナルドの出口まで向かった。
流石は上級冒険者だ。何時いかなるときでも迅速に動けるようにしているとは。
色々と質問も飛んできたけど、どーせギアさんへも同じことを言わなきゃならないだろうから。
「ギアさんに会ってから!」と質問を諦めて貰った。
「馬車借りますか? 四人ならそんなに費用掛からないですよね?」
言ってやったぜ!
当時はバカみたいな高額料金だ。と思っていたが俺達は散々金を貯めてきたし、上級冒険者も入れば出せない額では無いのだ。
「いや、馬車はいいよ、遅いから」
「走った方が早いでしょ?」
「普通に考えて走りますよ」
クソッタレ!頭にきちまうのな。
⋯⋯
⋯⋯⋯⋯
まぁ、確かにそうなんだよね。
言ってみたかったんだよ。察しろよ。それを、3人して『何を言ってるんだコイツ』みたいな顔しやがって⋯⋯
ってなわけで、四人してただひたすらに走っている。ずーと走ってる。走ってる。走っている⋯⋯
それもこれもユキのせいだ⋯⋯
ユキがしたどれくらいの時間走っていられるかの質問に対して、タカさんとアンザさんが最低でも1日は走ってられると回答。
「なら早く着きますね!」
と、笑顔で答えていたが、火がついたんだろうな。
俺は素直に休みたい! 休みたい!
まぁ、走り初めてからすでに1日半。そろそろ夜になるし、寝場所を探さなきゃだから走るのはひとまず終わるだろう。
「ラゴーデンスまでこのまま行ってしまうかい?それとも休んだ方が良いかな」
流石は上級冒険者!優しさを持っていらっしゃる。
だが、そうはいかない。
もうね~。うちのユキちゃんがね~。確実に自分より上なのに、冒険者として対抗意識燃やしちゃってるのよ~⋯⋯
「行っちゃいましょう」
じゃ、無いののね~。今までそんな距離走ったこと無かったのに~⋯⋯
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
ってなわけで、ほぼ休みを取らず走りっぱなしで、ラゴーデンスに到着した。
もうしばらくは動きたくない。強くなったと思ったけど全然だったわ⋯⋯
今日1日休んで、また明日から走りっぱなしとか、昭和のスポ根マンガだってやらねーぞ⋯⋯
何はともあれ、ゆっくり休まないと体がもたない。おやすみなさいZzz⋯⋯
「あっ、あぁ⋯⋯日本語って言って俺の住んでた文字だよ。えっと、差出人はマイコだ。」
「なら! ビンゴじゃないですか! すぐに3人に知らせましょう!」
俺は驚きすぎていまだに頭が回っていないが、ユキはテンションが高い。
こういう物には冒険者としての血が騒ぐのかも知れないな。
まず俺達は早々に塔から街に戻り、タカさんとアンザさんを探した。
有名人なので、街にいた適当な人に声をかけたが3人目で目撃者と遭遇。ギルドへ向かったとの事だったので、急いで後を追った。
「お二人とも久しぶりです。」
ふざけたことは言わずちゃんと挨拶をする。
「やぁ!」
「は~い!」
二人とも元気そうで何よりだ。
「マイコさんからの手紙を見つけたので、今からギアさんに会いにサクラビに行きます。
皆さんも一緒に行きませんかーーー!」
出来る限りの良い声で言ってみた。
まぁ。俺はお父さんの声の方が好きだけど。
『えっ?』
その反応。
二人とも元気そうで何よりだ。
あそこで話しをしていると目立ってしまう事もあり、特に準備も不要とのことでそのままディグナルドの出口まで向かった。
流石は上級冒険者だ。何時いかなるときでも迅速に動けるようにしているとは。
色々と質問も飛んできたけど、どーせギアさんへも同じことを言わなきゃならないだろうから。
「ギアさんに会ってから!」と質問を諦めて貰った。
「馬車借りますか? 四人ならそんなに費用掛からないですよね?」
言ってやったぜ!
当時はバカみたいな高額料金だ。と思っていたが俺達は散々金を貯めてきたし、上級冒険者も入れば出せない額では無いのだ。
「いや、馬車はいいよ、遅いから」
「走った方が早いでしょ?」
「普通に考えて走りますよ」
クソッタレ!頭にきちまうのな。
⋯⋯
⋯⋯⋯⋯
まぁ、確かにそうなんだよね。
言ってみたかったんだよ。察しろよ。それを、3人して『何を言ってるんだコイツ』みたいな顔しやがって⋯⋯
ってなわけで、四人してただひたすらに走っている。ずーと走ってる。走ってる。走っている⋯⋯
それもこれもユキのせいだ⋯⋯
ユキがしたどれくらいの時間走っていられるかの質問に対して、タカさんとアンザさんが最低でも1日は走ってられると回答。
「なら早く着きますね!」
と、笑顔で答えていたが、火がついたんだろうな。
俺は素直に休みたい! 休みたい!
まぁ、走り初めてからすでに1日半。そろそろ夜になるし、寝場所を探さなきゃだから走るのはひとまず終わるだろう。
「ラゴーデンスまでこのまま行ってしまうかい?それとも休んだ方が良いかな」
流石は上級冒険者!優しさを持っていらっしゃる。
だが、そうはいかない。
もうね~。うちのユキちゃんがね~。確実に自分より上なのに、冒険者として対抗意識燃やしちゃってるのよ~⋯⋯
「行っちゃいましょう」
じゃ、無いののね~。今までそんな距離走ったこと無かったのに~⋯⋯
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
ってなわけで、ほぼ休みを取らず走りっぱなしで、ラゴーデンスに到着した。
もうしばらくは動きたくない。強くなったと思ったけど全然だったわ⋯⋯
今日1日休んで、また明日から走りっぱなしとか、昭和のスポ根マンガだってやらねーぞ⋯⋯
何はともあれ、ゆっくり休まないと体がもたない。おやすみなさいZzz⋯⋯
0
お気に入りに追加
6
あなたにおすすめの小説
貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。
黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。
この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。
ユーヤのお気楽異世界転移
暇野無学
ファンタジー
死因は神様の当て逃げです! 地震による事故で死亡したのだが、原因は神社の扁額が当たっての即死。問題の神様は気まずさから俺を輪廻の輪から外し、異世界の神に俺をゆだねた。異世界への移住を渋る俺に、神様特典付きで異世界へ招待されたが・・・ この神様が超適当な健忘症タイプときた。
【完結】ミックス・ブラッド ~異種族間混血児は魔力が多すぎる~
久悟
ファンタジー
人族が生まれる遙か昔、この大陸ではある四つの種族が戦を繰り返していた。
各種族を統べる四人の王。
『鬼王』『仙王』『魔王』『龍王』
『始祖四王』と呼ばれた彼らが互いに睨み合い、この世の均衡が保たれていた。
ユーゴ・グランディールはこの始祖四王の物語が大好きだった。毎晩母親に読み聞かせてもらい、想いを膨らませた。
ユーゴは五歳で母親を亡くし、父親は失踪。
父親の置き手紙で、自分は『ミックス・ブラッド』である事を知る。
異種族間に産まれた子供、ミックス・ブラッド。
ある者は種族に壊滅的な被害をもたらし、ある者は兵器として生み出された存在。
自分がそんな希少な存在であると告げられたユーゴは、父親から受け継いだ刀を手に、置き手紙に書かれた島を目指し二人の仲間と旅に出る。
その島で剣技や術を師匠に学び、様々な技を吸収しどんどん強くなる三人。
仲間たちの悲しい過去や、告白。語られない世界の歴史と、種族間の争い。
各種族の血が複雑に混じり合い、世界を巻き込む争いへと発展する。
お伽噺だと思っていた『始祖四王』の物語が動き出す。
剣技、魔法、術の数々。異世界が舞台の冒険ファンタジー。
転生したら死んだことにされました〜女神の使徒なんて聞いてないよ!〜
家具屋ふふみに
ファンタジー
大学生として普通の生活を送っていた望水 静香はある日、信号無視したトラックに轢かれてそうになっていた女性を助けたことで死んでしまった。が、なんか助けた人は神だったらしく、異世界転生することに。
そして、転生したら...「女には荷が重い」という父親の一言で死んだことにされました。なので、自由に生きさせてください...なのに職業が女神の使徒?!そんなの聞いてないよ?!
しっかりしているように見えてたまにミスをする女神から面倒なことを度々押し付けられ、それを与えられた力でなんとか解決していくけど、次から次に問題が起きたり、なにか不穏な動きがあったり...?
ローブ男たちの目的とは?そして、その黒幕とは一体...?
不定期なので、楽しみにお待ち頂ければ嬉しいです。
拙い文章なので、誤字脱字がありましたらすいません。報告して頂ければその都度訂正させていただきます。
小説家になろう様でも公開しております。
積みかけアラフォーOL、公爵令嬢に転生したのでやりたいことをやって好きに生きる!
ぽらいと
ファンタジー
アラフォー、バツ2派遣OLが公爵令嬢に転生したので、やりたいことを好きなようにやって過ごす、というほのぼの系の話。
悪役等は一切出てこない、優しい世界のお話です。
大工スキルを授かった貧乏貴族の養子の四男だけど、どうやら大工スキルは伝説の全能スキルだったようです
飼猫タマ
ファンタジー
田舎貴族の四男のヨナン・グラスホッパーは、貧乏貴族の養子。義理の兄弟達は、全員戦闘系のレアスキル持ちなのに、ヨナンだけ貴族では有り得ない生産スキルの大工スキル。まあ、養子だから仕方が無いんだけど。
だがしかし、タダの生産スキルだと思ってた大工スキルは、じつは超絶物凄いスキルだったのだ。その物凄スキルで、生産しまくって超絶金持ちに。そして、婚約者も出来て幸せ絶頂の時に嵌められて、人生ドン底に。だが、ヨナンは、有り得ない逆転の一手を持っていたのだ。しかも、その有り得ない一手を、本人が全く覚えてなかったのはお約束。
勿論、ヨナンを嵌めた奴らは、全員、ザマー百裂拳で100倍返し!
そんなお話です。
転生したおばあちゃんはチートが欲しい ~この世界が乙女ゲームなのは誰も知らない~
ピエール
ファンタジー
おばあちゃん。
異世界転生しちゃいました。
そういえば、孫が「転生するとチートが貰えるんだよ!」と言ってたけど
チート無いみたいだけど?
おばあちゃんよく分かんないわぁ。
頭は老人 体は子供
乙女ゲームの世界に紛れ込んだ おばあちゃん。
当然、おばあちゃんはここが乙女ゲームの世界だなんて知りません。
訳が分からないながら、一生懸命歩んで行きます。
おばあちゃん奮闘記です。
果たして、おばあちゃんは断罪イベントを回避できるか?
[第1章おばあちゃん編]は文章が拙い為読みづらいかもしれません。
第二章 学園編 始まりました。
いよいよゲームスタートです!
[1章]はおばあちゃんの語りと生い立ちが多く、あまり話に動きがありません。
話が動き出す[2章]から読んでも意味が分かると思います。
おばあちゃんの転生後の生活に興味が出てきたら一章を読んでみて下さい。(伏線がありますので)
初投稿です
不慣れですが宜しくお願いします。
最初の頃、不慣れで長文が書けませんでした。
申し訳ございません。
少しづつ修正して纏めていこうと思います。
俺は善人にはなれない
気衒い
ファンタジー
とある過去を持つ青年が異世界へ。しかし、神様が転生させてくれた訳でも誰かが王城に召喚した訳でもない。気が付いたら、森の中にいたという状況だった。その後、青年は優秀なステータスと珍しい固有スキルを武器に異世界を渡り歩いていく。そして、道中で沢山の者と出会い、様々な経験をした青年の周りにはいつしか多くの仲間達が集っていた。これはそんな青年が異世界で誰も成し得なかった偉業を達成する物語。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる