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「リクリエイツ様、おはようございます」
「…マリー?…おはよぉ…」
「…あの!リクリエイツ様…私こんなに頂けません!!」

朝いつもの時間に俺専属メイドのマリーが起こしてくれる。リクリエイツになって2日目の朝だ。

「…ん~…特別手当なんだからさ、良かったら貰ってよ…聞いたよマリーの弟くんが大変なんでしょ?ごめんね気が付かなくて、光魔法が使えるならいくらでも使うから頼ってよ。」
「リクリエイツ様…!」

マリーの目に涙がうっすら浮かぶ、ほんとに大変なんだろうなぁそこで俺の面倒も見てるわけだから…マリーの弟さんは10歳くらいなんだっけ?

「…そうだ!マリーの弟くんも簡単な仕事で良いから家で働けば良い、そしたら俺も会えるでしょ?そこで治療をしてあげるよ、自分で言うのも変だけど、幸い俺は結構優秀だからね…」
「…そんな…!そこまでしていただくなんて…!!」
「良いんだよマリー、今までのお返しだと思って…ね?」

未だに座っていたベットからストっと立ち上がりマリーの持ってきた水で顔を洗う。
いつもの制服に着替えて、時間があったからそこまで長くないけど髪も結って貰った。

「リクリエイツ様、お食事はどうなさいますか?」
「ん~…軽く貰える?」
「承知しました。」

食堂の席に着いて、寝起きの胃に優しいスープをすすり、パンを食べる。
そういえばこの世界、日本食がない。
流石に音を上げるのが早いけど朝ごはんは米派だった俺的には猛烈に米が食いてぇ…

「こちらバックです。」
「ありがとマリー、執事長には俺から言っておくから、後で弟くんにもよろしくね」
「…はい!ありがとうございます…!」

御者に挨拶をして馬車に乗り込む、ゆらゆら柔らかく揺れて学園に向かう、まじで憂鬱だ、エミリがいるからだいぶ気は楽だけどなんせあの第2王子もいるからなぁ…

「リクリエイツ様~!!」
「…エミリ!」

無事学園に着いた馬車からゆっくり降りると同じタイミングでエミリが学生寮から来た。

「おはよう!朝からエミリにあえて良かったよ」
「こちらこそ!朝からリクリエイツ様の美顔が見れるなど幸福です!!」

そんな満面の笑みで言われると何も言い返せないのがキツイなぁ…本当はツッコミたい…!!

「今日は剣術がメインですね~私剣には自信があるので楽しみです…!」
「エミリは万能だねぇ…俺は非力だからさ…剣だけはいまいちなんだよ…」
「このエミリ!いつでも練習お付き合いしますよ!!」
「そうか?助かるありがと!」

ニコニコと人なっつこい笑顔を見せるエミリはここ1日の付き合いだけど、大型犬タイプなんだろうなぁとは察しがついていた。

「「おはようございます」!!」

2人で教室に入ると各々が朝の挨拶をする、中には俺とエミリの組み合わせにびっくりしている人もいた。

そのままHRと色々して剣術の実技の為制服からいわゆる運動着に着替えて競技場に向かう。

そういえば昨日から第2王子のくそきもい罵りが無くなったな…
前までは会う度色々言われたもんだけど…

「リクリエイツ様…?大丈夫ですか?」
「あ、ごめん考え事してた…俺の番?」
「はい!私がお相手しましょうか?」
「そうだねお願いする!!」

地面から立ち上がり剣を持ち、同じく綺麗に剣を構えるエミリと向き合う。
初め!の合図で勢いよく飛び出し剣を交える、ギン!ガン!と剣と剣の打撃音が響く、俺はだいぶ疲れてきたのにエミリは顔色変えずに剣を振っている。

「…降参~!」

先に白旗を振ったのは俺だ、エミリ強すぎる…。

「…俺もまだまだだなぁ…エミリ強い…」
「私も、もう少し鍛錬しなければ!」

エミリ~!!どこをどう鍛えるんだ~!!

「…負けました」
「…ふはは!私の勝ちだなギルバート」

フランシス様の方の勝敗も着いたみたいだ、おいおいバカ第2王子…ギルバートさん汗ひとつ流してねぇじゃん…手加減って言葉しらねぇなさては…

「あの人は成長しないだろうね…」
「…恐れながら私もそう思います…」

呆れたため息が2つ本人に聞こえない大きさで競技場に響いた。
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