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《おまけ》悪役令息の受難
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「ギルバート!ギルバート?ったくアイツどこいった…」
夕暮れに染まる教室では、名前を呼ばれた当の本人であるギルバートと僕が机の下に隠れていた。
「……呼ばれてるぞ?ギルバート」
「……しー…全く師匠は…リオとの時間が一番だって言うのに…困ったものだよ」
「いや、僕よりも師匠優先しろよ!レオナルド様が可哀想だろ…?」
「リオも何かあったら俺を優先して欲しいな。」
ギルバートの奴…!めちゃくちゃ笑顔だけど肝心の話が噛み合ってな~い!!
こいつ本当に怖い…メインヒーローの癖して…こちとら悪役令息だぞ?
そういう顔はヒロインちゃんに見せるもんだろ…普通。
「ほら…もうレオナルド様行ったから…」
「そうだね、よしっ…ほら。」
「は?」
「え?…ほら早く手を取って?」
「え…はぇ?!ちょ…おまっ…!」
頭をぶつけない様机から出ると、ギルバートに手を取られて、僕の身体ごとグイッっとギルバートの方へ引き寄せられる。
「な…なに…!?」
「あはは!驚いた?やっぱリオが一番…かーわい…」
「な…!なな!何言ってんだバーカ!!」
そのセリフめちゃくちゃ聞いたことあるやつ~~~~~!!!!
ギルバートお前それマリアに言ってたヤツジャン!!
「はなせ~!!」
「ぜ~ったい離さなーい」
ジタバタしても絡めた手を緩めるどころか腰に手を回し始めた。
「お前のソレは誰譲りなんだよー!」
「ん~?兄さんと父さんかなぁ~」
「うっそだぁー!」
デュークがそんな事する訳な…ん?に…兄さん…??
「兄さん…って…ギルバート…お兄様居たの?」
「ん?居るよ、まぁ母さんでもあるんだけど…」
「母さんでもある!?!?え…え?!?」
「はは…普通はその反応だよな~」
ギルバートの…兄さん…って…居たなぁ…確か居たよ…4歳上の兄…だっけ?
でも…ギルバートは知らないはずじゃ…ヒロインが居なくてメインヒーローの兄が居るってどういう事…?
物語の歪みが…確実に出てる……
「なぁギルバート…」
「どうしたの?」
「ギルバートの家…行っても良い…?あの…お前のお兄様に…あいたいな~って……」
「……兄さんに会うのが目的なのはちょっと癪に障るけど、良いよ。」
ここまで来たら会って確かめてみたいじゃん!!
夕暮れに染まる教室では、名前を呼ばれた当の本人であるギルバートと僕が机の下に隠れていた。
「……呼ばれてるぞ?ギルバート」
「……しー…全く師匠は…リオとの時間が一番だって言うのに…困ったものだよ」
「いや、僕よりも師匠優先しろよ!レオナルド様が可哀想だろ…?」
「リオも何かあったら俺を優先して欲しいな。」
ギルバートの奴…!めちゃくちゃ笑顔だけど肝心の話が噛み合ってな~い!!
こいつ本当に怖い…メインヒーローの癖して…こちとら悪役令息だぞ?
そういう顔はヒロインちゃんに見せるもんだろ…普通。
「ほら…もうレオナルド様行ったから…」
「そうだね、よしっ…ほら。」
「は?」
「え?…ほら早く手を取って?」
「え…はぇ?!ちょ…おまっ…!」
頭をぶつけない様机から出ると、ギルバートに手を取られて、僕の身体ごとグイッっとギルバートの方へ引き寄せられる。
「な…なに…!?」
「あはは!驚いた?やっぱリオが一番…かーわい…」
「な…!なな!何言ってんだバーカ!!」
そのセリフめちゃくちゃ聞いたことあるやつ~~~~~!!!!
ギルバートお前それマリアに言ってたヤツジャン!!
「はなせ~!!」
「ぜ~ったい離さなーい」
ジタバタしても絡めた手を緩めるどころか腰に手を回し始めた。
「お前のソレは誰譲りなんだよー!」
「ん~?兄さんと父さんかなぁ~」
「うっそだぁー!」
デュークがそんな事する訳な…ん?に…兄さん…??
「兄さん…って…ギルバート…お兄様居たの?」
「ん?居るよ、まぁ母さんでもあるんだけど…」
「母さんでもある!?!?え…え?!?」
「はは…普通はその反応だよな~」
ギルバートの…兄さん…って…居たなぁ…確か居たよ…4歳上の兄…だっけ?
でも…ギルバートは知らないはずじゃ…ヒロインが居なくてメインヒーローの兄が居るってどういう事…?
物語の歪みが…確実に出てる……
「なぁギルバート…」
「どうしたの?」
「ギルバートの家…行っても良い…?あの…お前のお兄様に…あいたいな~って……」
「……兄さんに会うのが目的なのはちょっと癪に障るけど、良いよ。」
ここまで来たら会って確かめてみたいじゃん!!
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