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「という訳で、明日にでも城に向かおう。」

初めてお城に行ってから3ヶ月が経った時、度々俺に会いに来てくれていただんちょーさんがそう言った。
……俺の旦那さんが…ついに決まったんだ…

「うん…わかった。」

早かったなぁ…本当に…もっとだんちょーさんと居たかったのに…


……


「嫁ぎ先決まったって?」
「ねぇさん…うん、決まったっぽい」
「…まさかたっちゃんが男の人が好きだったなんてね…」
「……嫌?」
「ううん?全然、むしろそうだったんだなぁって、たっちゃんが決めた事なら私がとやかく言う必要も無いわ。」

こういう時の姉は…何故かものすごく優しい…仲がいい姉弟だし…俺の事を一番分かってるからか、俺を前向きな気分にしてくれる。

「良いの…?」
「…何が…?」
「…ランベルトさんの事よ。好きだったんじゃないの…?」
「……すきだよ…ものすごくすき…」

好きだけど…ランベルトさんは俺が結婚するって言った時、なんにも言わなかった。
だから脈はないって分かりきってるし…

「……ねぇさんはさ、なんでジェフくんと結婚しようって思ったの?」
「…まぁ…いい男だったからよ、権力も金も顔も申し分ない、下手な男と結婚するより、そういう人の方が良いでしょう?」
「…なんというか…ねぇさんらしいな……」

思い切りが良いねぇさんは、俺の憧れでもある。

「…いいひとだといいなぁ……」
「……王様直々に選んだ人よ?いい人に決まってる。」
「……うん……」

ポロポロと涙がこぼれてくる、俺ってば結構だんちょーさんが好きだったみたいだ…。

「ゆうま…どうだって?学校順調そう?」
「楽しそうだった…もう友達が沢山いるんだって。」
「ゆうまには沢山恋愛してほしいね」
「……ふふ、ゆうちゃんは恋多き男よ、絶対。」
「んふ、確かにね…」

ありがとうねぇさん…俺、結婚に対して前向きになってきたよ。
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