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イザベラの強行 1 ※
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「おら、暴れんじゃねーぞ」
男は僕を追いかけてくる。
僕は土魔法で壁を作って身を隠しながら逃げるが、水魔法と物理攻撃で壁が壊されていく。
(コイツ…実技のときの…僕を執拗に追いかけてきた…)
騎士科の実演で対戦相手となった水魔法を使う男が、僕のことを捕まえようと攻撃を仕掛けてくる。
(まずいっ!逃げなきゃ…
どうしてこんなことになったんだろう。
こいつ…実技の時から僕を執拗に狙ってた…
こいつもイザベラの仲間だったのか…
王子は?…………王子が呼んでるって言っていたけど……王子もイザベラとグルなのか?)
ヒースとの話の後、毎日僕は図書室で調べ物をしていた。
そんな時伝言を伝えられた。
王子が俺を実演場まで来るように呼んでいると…
どうしても内密に伝えたいことがあるから一人で来るようにと…
(僕に伝えてくれたのが彼でなければ、罠だと疑ってしまっていたかもしれない。
でも、彼だったから…
言葉を信じてここまできたのに…
彼を信じてきたのに…彼もイザベラの手に堕ちてしまったのか…)
「あは…ドゥェインあんたってほんと悪趣味ね…
痛ぶって遊ぶなんて…まぁ、ちょっとぐらい怪我させてもいいから早く捕まえて…もうっ…早くしてよ。そんなに時間がないんだから…お金もちゃんと払ったでしょ」
急いでと言いながらも、この女は僕が追い詰められる様子を、けたけたと笑い声をあげて楽しそうに眺めてる。
(コイツ…ドゥェインて言うのか…
イザベラはこの暴力的な男に、お金を払ってまで僕を痛めつけようとしているのか…
王子からの呼び出しと嘘をついてまで…
ヒースはイザベラが何か企んでると言ってたけれど、このことだったのか…)
僕はイザベラの匂い袋の秘密を図書室で調べていた。
ゲームの中で僕と彼女が大きく動くのは、騎士科へ見学を行く時ーー今から半年以上も先のことだからと、少し油断していたのかもしれない。
(逃げなきゃ…少しでも他の生徒がいるところへ…
ここで捕まってしまったら何をされてしまうか…
もし僕の予想が正しければ…彼女は…)
実演場から教室までは少し離れている。声を上げても助けを呼ぶことはできない。
授業はとっくに終わっているので、実演場のまわりはガランとして人っ子一人いなかった。
(ドゥエイン一人ならこのまま魔法で耐え続けて、時間稼ぎをするしか…)
「俺も加勢しよう」
別の男の声が静かな実演場に響きわたった。静かに
成り行きを見守っていたイザベラの取り巻きの3人のうちの1人だ。
そいつは風魔法で壁を壊し、壊された土が風に飛ばされていく。
体力のない僕は防御壁を崩されると、逃げることが出来ない。落胆と体力の消耗で、僕は脚がもつれてしまい、膝から崩れ落ちてしまった。
はぁはぁと肩で息をする僕をイザベラの取り巻きたち3人が不敵な笑みを浮かべて駆け寄ってくる。
強い力で床に押さえつけられ、仰向けの状態で両腕を取り巻きの男の手で固定される。
上半身の自由を奪われ両足をバタバタさせて抵抗をすると、取り巻き1が僕の脚をガバッと広げ、取り巻き2人が両脚をそれぞれ固定する。
ドゥェインはにやにやと嫌らしい笑みを浮かべながら、取り巻きの様子を遠巻きに眺めている。
「もうっ‼︎本当はこんなことしたくなかったけど…
王子は学校来てるはずなのに、なかなか会えないし…
カールは途中までいい感じだったのに、なぜか学校こなくなったし…
ヒースはこれから出会えるとは思うけど…
このままじゃ、ハーレムエンドが迎えられないじゃない。誰かが私の邪魔をしているのよ。
考えたけど、あなたがバグなのよ。バグは修正しないと…」
白目を充血させて、ブツブツとつぶやく姿は狂気じみている。イザベラの目は落ち窪んでいて薄気味悪いほどギョロリとしている。
(頭がおかしくなっている?怖いっ!怖い怖い怖い)
「も、も、もしかして…僕が騎士科へ転科になったのも?」
「そうよ、だって、ユランは魔法科でなくて騎士科にいないとおかしいじゃない。間違った行動は正さないと!」
イザベラの表情はどこか冷気を放っている。僕の方を見据えてはいるが、虚空を見つめてゆらゆらと彷徨い焦点があっていない。
僕は戦慄した。
「ヒィッ!」
カタカタと震えが止まらない。
「ふふっ…ユランはイザベラのことを思っているの。媚薬を飲まされて身体が熱くなってきたユランは、恋焦がれたイザベラに襲いかかるのよ…
分かるわ。ほんと最低な行為でしょう…でもね…この行為が決められた定めなので避けられないのよ…
ユランがイザベラを襲うのは運命なのよ…ユランはそのためだけに存在するんだから」
ぶつぶつと小さい声で独り言を呟きながら、ゆっくりと近づいてくる。イザベラの姿はまるで意志を持たない人形のようで、血の気のない正気でない顔をしておりから瞳はどんよりと光を失ったように見える。
「やめろっ‼︎近づくな…!」
声を上げ必死にもがいて身体を動かそうとするが、男3人の手で押さえつけられた身体はピクリともしない。
男は僕を追いかけてくる。
僕は土魔法で壁を作って身を隠しながら逃げるが、水魔法と物理攻撃で壁が壊されていく。
(コイツ…実技のときの…僕を執拗に追いかけてきた…)
騎士科の実演で対戦相手となった水魔法を使う男が、僕のことを捕まえようと攻撃を仕掛けてくる。
(まずいっ!逃げなきゃ…
どうしてこんなことになったんだろう。
こいつ…実技の時から僕を執拗に狙ってた…
こいつもイザベラの仲間だったのか…
王子は?…………王子が呼んでるって言っていたけど……王子もイザベラとグルなのか?)
ヒースとの話の後、毎日僕は図書室で調べ物をしていた。
そんな時伝言を伝えられた。
王子が俺を実演場まで来るように呼んでいると…
どうしても内密に伝えたいことがあるから一人で来るようにと…
(僕に伝えてくれたのが彼でなければ、罠だと疑ってしまっていたかもしれない。
でも、彼だったから…
言葉を信じてここまできたのに…
彼を信じてきたのに…彼もイザベラの手に堕ちてしまったのか…)
「あは…ドゥェインあんたってほんと悪趣味ね…
痛ぶって遊ぶなんて…まぁ、ちょっとぐらい怪我させてもいいから早く捕まえて…もうっ…早くしてよ。そんなに時間がないんだから…お金もちゃんと払ったでしょ」
急いでと言いながらも、この女は僕が追い詰められる様子を、けたけたと笑い声をあげて楽しそうに眺めてる。
(コイツ…ドゥェインて言うのか…
イザベラはこの暴力的な男に、お金を払ってまで僕を痛めつけようとしているのか…
王子からの呼び出しと嘘をついてまで…
ヒースはイザベラが何か企んでると言ってたけれど、このことだったのか…)
僕はイザベラの匂い袋の秘密を図書室で調べていた。
ゲームの中で僕と彼女が大きく動くのは、騎士科へ見学を行く時ーー今から半年以上も先のことだからと、少し油断していたのかもしれない。
(逃げなきゃ…少しでも他の生徒がいるところへ…
ここで捕まってしまったら何をされてしまうか…
もし僕の予想が正しければ…彼女は…)
実演場から教室までは少し離れている。声を上げても助けを呼ぶことはできない。
授業はとっくに終わっているので、実演場のまわりはガランとして人っ子一人いなかった。
(ドゥエイン一人ならこのまま魔法で耐え続けて、時間稼ぎをするしか…)
「俺も加勢しよう」
別の男の声が静かな実演場に響きわたった。静かに
成り行きを見守っていたイザベラの取り巻きの3人のうちの1人だ。
そいつは風魔法で壁を壊し、壊された土が風に飛ばされていく。
体力のない僕は防御壁を崩されると、逃げることが出来ない。落胆と体力の消耗で、僕は脚がもつれてしまい、膝から崩れ落ちてしまった。
はぁはぁと肩で息をする僕をイザベラの取り巻きたち3人が不敵な笑みを浮かべて駆け寄ってくる。
強い力で床に押さえつけられ、仰向けの状態で両腕を取り巻きの男の手で固定される。
上半身の自由を奪われ両足をバタバタさせて抵抗をすると、取り巻き1が僕の脚をガバッと広げ、取り巻き2人が両脚をそれぞれ固定する。
ドゥェインはにやにやと嫌らしい笑みを浮かべながら、取り巻きの様子を遠巻きに眺めている。
「もうっ‼︎本当はこんなことしたくなかったけど…
王子は学校来てるはずなのに、なかなか会えないし…
カールは途中までいい感じだったのに、なぜか学校こなくなったし…
ヒースはこれから出会えるとは思うけど…
このままじゃ、ハーレムエンドが迎えられないじゃない。誰かが私の邪魔をしているのよ。
考えたけど、あなたがバグなのよ。バグは修正しないと…」
白目を充血させて、ブツブツとつぶやく姿は狂気じみている。イザベラの目は落ち窪んでいて薄気味悪いほどギョロリとしている。
(頭がおかしくなっている?怖いっ!怖い怖い怖い)
「も、も、もしかして…僕が騎士科へ転科になったのも?」
「そうよ、だって、ユランは魔法科でなくて騎士科にいないとおかしいじゃない。間違った行動は正さないと!」
イザベラの表情はどこか冷気を放っている。僕の方を見据えてはいるが、虚空を見つめてゆらゆらと彷徨い焦点があっていない。
僕は戦慄した。
「ヒィッ!」
カタカタと震えが止まらない。
「ふふっ…ユランはイザベラのことを思っているの。媚薬を飲まされて身体が熱くなってきたユランは、恋焦がれたイザベラに襲いかかるのよ…
分かるわ。ほんと最低な行為でしょう…でもね…この行為が決められた定めなので避けられないのよ…
ユランがイザベラを襲うのは運命なのよ…ユランはそのためだけに存在するんだから」
ぶつぶつと小さい声で独り言を呟きながら、ゆっくりと近づいてくる。イザベラの姿はまるで意志を持たない人形のようで、血の気のない正気でない顔をしておりから瞳はどんよりと光を失ったように見える。
「やめろっ‼︎近づくな…!」
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