本能寺燃ゆ

hiro75

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第二章「性愛の山」

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「ほら、今度は前や」

 おみよは、前を向かせようとした。

 が、さっきのことがあったので、恥ずかしくて躊躇った。

「早うし! 婆に怒られる」

 慌てて前を向いた、両手で股間を隠して………………

「あんた、ほんま女みたいな顔してるな、体も細いし。ええな……、うちはこんなやからな」

 おみよは、体を洗いながら言った。

 権太は、おみよの顔をまじまじと見た。

 権太よりも年上で、姉に近いかもしれない。

 ただ、姉と比べると………………、何というか、全体的に浅黒く、目元が窪んで、鼻先が少し上がっていて、唇の薄っぺらい、聊か見劣りするような娘だった。

 額には、汗が浮かんでいる。

 冬のほのかに温かい日差しに照らされて、浅黒い肌にきらきらと輝く汗の玉を見ていると、不思議とまたあそこが熱くなった。

 おみよと目が合うと、恥ずかしくて目を逸らした。

 おみよはにやりと笑い、

「手、邪魔、どけて!」

 と、権太の両手を剥がそうとした。

 いやいやと抵抗したが、最後は無理やり剥がされた。

 権太のものは、大きく、硬くなっていた。

 おみよは驚き、目を瞬かせたが、すぐにくすりと笑み、

「お姉さんのゆうとおりや、一丁前に大きくして。ここは優しくせんとな」

 と、両手で包み込むようにして、撫でるように洗ってくれた。

 意識はしていない。

 これ以上大きくならないようにと、必死で抑えようとする。

 が、おみよの手の温もりと、柔らかさに、熱くなり、ますます大きくなっていく。

 正直、恥ずかしい。

 でも、自分でするよりも気持ちが良いし、どうにもならない。

 ときどき腰を震わせ、眉を寄せ、口元からくぐもった声が出てしまう。

 おみよも、権太の様子に気が付いたようだ。

「まだ餓鬼のくせに、気持ちええんやね」

 大きくなったものを弄りながら、権太を見上げる。

「うちも、もう少ししたら、お姉さんらのように客を取らなあかんねん。せやから、あんたで試しや」

 おみよは、「気持ちええか?」と訊ねながら、権太のものを洗い続けた。

 権太は、素直に頷く。

 姉と十兵衛の行為を覗き見していたとき、己の大きくなるものに驚きながらも、それを弄り続けると気持ち良く、いけないことなのだろうとは分かっていたが、止められなかった。

 おみよのそれは、更に気持ち良い。

「なんか口でしてやると、お客がもっと喜ぶとか、お姉さんたちゆうてたわ」

 そう呟くと、おみねは権太のものにしゃぶりついた。

 あっと声をあげた。

 何をするわけでもない、おみよはただ権太のものを口に含んで、じっとしているだけだが、酷く興奮した。

 そして、腰の辺りがそわそわしたかと思うと、何かがはち切れ、出そうだった。

 結局、何も起きなかったのだが、権太は立っていられなくなり、その場に崩れ落ちそうになった。

 おみよが、慌てて抱き寄せる。

「平気か? 大丈夫か?」

 権太は頷く。

「気持ち良かったか?」

 これも、素直に頷いた。

「そうか……、案外簡単やな………………、婆には内緒やで」

 耳元を擽るおみよの熱い息に、また大きくなりそうだった。
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