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まこ

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訓練シリーズ

スノードーム(in桜花)

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※水無月さんが書いて下さった小説「桜花と亜蘭」の続編です。

拘束/媚薬/羽根/擽り/焦らし/寸止/放置?/玩具/自慰

攻→亜蘭
受→桜花/視点

◇ ◆

「…っ、は……何…?これ」

目を覚ますと、目の前に飛び込んできたのは淡いピンク色のふわふわとした何か。

呼吸する度に吸い込まれるその空気は、中へ入る度にゾクゾクとするような不思議な感覚。

体を動かしてみても、腕は動かすことは出来なくて、寝起きの頭ではすぐに今の状況を理解することが出来なかった。

それでも体を動かして今の状況を打破しようとしていると、目の前に影が見えた。その方を見てみると、ガラスを隔ててこちらを見つめているのは後輩である亜蘭くん。

「…っ?」

「起きましたか?セーンパイ。この前の仕返しです。よくも俺を辱めてくれましたねぇ」

「…何、これ…?」

「中からの景色は初めてですか? これ、部屋を占領してるスノードームですよ。千隼チャンが毎日毎日綺麗に磨いてるやつです」

その言葉を聞き、漸く少しずつ事態が飲み込めてきた。以前桃瀬さんが作成した、綺麗で大きなスノードーム式の拘束台。

──目の前に映るピンク色の空気は確か気体化した媚薬か。

いつ頃からこの空間に居たのか分からないが、あり得ない程に体は熱っているのでかなり効いてきているのは理解出来る。

「…っ、」

動かせない腕を見てみると、後ろ手で縛られており、全裸の状態で寝転んでいる事に気付いた。下には大きめのタオルを敷いてくれていたので、ガラスの冷たさは感じない。

「…よく俺の事、ここまで運べたね」

「いや、めちゃくちゃ重かったですよセンパイ。見た目細いのに、人間ってやっぱ寝てると持ちにくいすね。まぁ中々起きないから良かったですけど」

「本当に寝込みを襲うなんて最低だね。そんなにこの前柚木くんと七彩くんの前で擽った事、根に持ってるわけ?」

「根に持つでしょ。めちゃくちゃ恥ずかしかったんですから」

「そう。あの時の亜蘭くん、可愛くていいと思ったけど」

「俺に可愛さなんて要りません。それより、今の状況分かってます?──下、ずぶ濡れですけど?」

薄々気付いてはいたが、下半身は見事に反応しており、先走りでタオルがぐっしょりと濡れてしまっていた。

「そりゃさっきまで寝てたわけだし、勃つこともあるでしょ。その上媚薬まで使ってるくせに。俺だって不感症じゃないんだからさ、当たり前だよ?」

恥ずかしさや苦しさを押し殺してそう告げると、亜蘭くんはつまらなさそうにしながらリモコンを操作し始めた。

「…!」

目の前に現れたのは、桃瀬さんがマジックショーみたいに召喚したふわふわとした羽根。マズイと思っても後ろ手に縛られて寝転んだ状態では大して動くことが出来ない。

近付いてきた羽根は、素肌に触れて優しく撫でるように動き出した。

「っ、ひゃあ!」

ただ一瞬触れただけで、あり得ない程の快感と擽ったさが襲った。

「へぇ。センパイのそんな声初めて聞いたかも。そんなにこの媚薬、イイんだ?」

「っ、…ぅぅ…!んんっ」

グッと歯を噛み締め、少しでも逃れようと転がって暴れてみても、羽根は首筋から脇腹、尻や足等、見えている部分に密着して優しい動きを繰り返した。

「っ、…!ぁ、…ッ、……~~──っ"、ンんっ」

「柊チャンの時は拘束してなくても間接的に動きを封じてたけど、センパイはそういうの意味なさそうだし。たっぷり追い詰めるために腕は縛らせてもらった。焦らすの弱そうだし、せいぜい頑張って?可愛くおねだり出来たら考えてあげる」

こしょこしょと優しく全身をなぞられると、媚薬の効果もあってかなり気持ち良い。

逃げても逃げても追いかけてくる羽根は耳へ侵入して中をくすぐる様に動き出した。その刺激にゾワッと鳥肌が立った。

「ぁぁぁ…っ、やめ……ちょっ…亜蘭くん…っ、これ…!はぁ…っ、ぁ、羽根っ……」

「羽根がどうしましたー?物足りないならここ触ってあげましょうか」

すると、肌を撫で回していた羽根がびしょ濡れになった股間へ伸びてきた。

「あ…っ、」

咄嗟に足を閉じて刺激から逃れてしまうが、「まぁ嫌ならしませんけど?」とニヤニヤした声でそう言われた。

前に焦らされた時と同じで、もう既に体は限界を訴えている。それほど媚薬の効果が強いんだろう。

「…亜蘭、くんっ」

「はぁい?」

(ずっとここで亜蘭くんに遊ばれるくらいなら、多少恥ずかしくてもさっさと満足させよう)

「羽根……っ、ここ、に、して…さっきみたいに…」

相当恥ずかしいが、足を開いて股間を晒しておねだりすると、羽根が近付いてきた。ふわふわと羽根が先端を刺激すると、面白い程に体が跳ねた。

「はぁっ、…んん、ぁ…」

少し刺激は弱いけど、今のこの体なら集中したらイケそう。足を開いた状態をキープして羽根の動きに集中すると、次第に絶頂の波が近付いてくる。

「んん…!っ……」

ぎゅっと目を閉じて絶頂に備えると、羽根は一番敏感な鈴口を擽ってくれた。

(イク……っ!)

ぎゅぅぅっと体全体が強張ると、羽根は股間から離れていってしまった。

「……っ」

目を開けてみると、リモコンを持った亜蘭くんがニヤニヤ笑っていた。

「センパイって、イク瞬間すぐ分かるから寸止めしやすいんですよねぇ」

「……ねぇ、…俺、本当に…これダメだから…っ、イカせて…お願い」

「あはは。センパイが焦らすの弱いのはもちろん知ってますよー?だからしてるんですもん」

「ぁひゃっ!? あっ、……やめ、やめてっ、…ふふ……んん、んぅっ…ぁはははっ、あはっ…あ、あ!あ、」

「ほらほら、イカせて欲しかったら笑ってないで可愛いおねだりしてごらん?」

こちょこちょと脇腹や足の裏をなぞる羽根に悶えていると、亜蘭くんはとても楽しそうな笑みを浮かべて俺の姿を見下ろしていた。

「擽ったいっ、……!擽ったぃ、やだ…ぁはっ、はははっ!亜蘭くんっ、亜蘭くんっっ」

バタバタと小さな空間でひたすら暴れていると、次第に落ち着きを取り戻した股間に再び羽根が近付いてきた。

どうせまたイク直前になれば止められるんだろうが、今は熱を解放したくて堪らない。

自ら触れやすいように足を開くと、亜蘭くんは茶化す様に口笛を吹きながらリモコンを操作した。

自身全体を余すことなく撫でてくる柔らかい羽根。目の前がチカチカする程に気持ち良くて蕩けていると、別の羽根が両耳へ近付いてきた。

「ひゃぁぁぁっ」

耳の穴へ侵入した羽根はふわふわと耳の中を擽り、ビクンと激しく体が跳ねる。

(だめ、イクっ、…イク、イク、いくっ)

ぎゅぅぅ、とまた体に力を込めると、新しい羽根が乳首へ伸びてきて、追い討ちをかける様に擽り出した。

ふるっと身震いが起こり、絶頂を迎えようとした瞬間、股間にある羽根がピタリと止まる。

乳首や耳、体の敏感の場所を撫でる羽根は止まっていないので、中途半端な熱が体を宿す。

「あ……はぁ!ぁ、っ」

股間近くにある羽根に自身を押し付けようとすると、スッと離れて行ってしまい、目には涙が浮かぶ。

「セーンパイ。可愛い。一生懸命腰振ってますね」

「お願い…っ!お願い、…もう無理、イカせてっ…本当にっ、これ…やだ!!」

「前よりも随分乱れてくれますねぇ。さっすが媚薬さまさま~」

「……っ、」

以前よりも耐えることが出来なくなってきているのは自分でも明らかに分かっている。亜蘭くんに初めて攻められた時も薬を仕込まれていたのに、何で──。

「…っ、んん、触って……無理、無理っ」

一度体を許してしまったから、この子が相手だと耐えられなくなってるんだろうか。ポロポロと涙を流しながら強請っても、リモコンを操作する亜蘭くんは意地悪な笑みを浮かべたまま、焦ったい動きのみを繰り返した。

「はぁ…! んん、んーっ……」

乳首を優しく擽る羽根、擽ったい箇所を撫でる羽根──。いくつもの羽根が体を掠めるも、肝心な部分には中々やってこない。

いつまで出続けるか分からないピンクの空気を吸い込みながら、ひたすら乱れることしか出来ない。

「ふぅ…っ、亜蘭、くん…!亜蘭くんっ、もう、だめっ…本当に、……!おかし…っ、助けて、助けてっ」

「えへへ。だ────め。堪え性がない悪い子は、暫く擽りだけにしましょうか」

その瞬間、乳首や気持ち良いと感じる箇所を刺激していた羽根は止まり、首筋や脇腹、腹部や臍、そして足の裏や膝を撫でていた羽根が少し激しく動き出した。

「!? ──っあ、ぁはははッ、や"っ…ぁはぁっ、ぁ!あっ、やッ、ふはっ、…ひゃはぁッ、ぁっ、」

「反応見て擽ったそうな場所はバレバレですよ~。んじゃ、俺はちょっと用事あるんでー、こちょこちょされてて下さいねー!可愛い声が俺以外に聞かれないようにマイクは切っておくので安心して下さい。リモコンも俺が持っていくので」

「!待っ──、てぇっ、ぁ!ひははははっ、ふぁぁっ、止めて、止めてっ…亜蘭くん!!」

背を向けた亜蘭くんは、部屋の明かりを消すと本当に外へ出て行ってしまった。密閉された空間に、自分の声だけが虚しく響く。

もう暴れる力もあまりに残っていないので、羽根を退けることも出来ない。止まることない無情な機械は肌を擽り続けた。

「ひっ、…やぁ…ぁ!ぃぁぁぁ……っ」

優しく擽る羽根はたまに位置がズレたり、動き方が変わる。なのでどれほど経っても完全に慣れることが出来ない。

(擽ったい。イキたい。淋しい)

いつ終わるか分からないこの状況に絶望しながら、ただ帰りを待つことしか出来なかった。


◇ ◆


「ただいま、センパイ」

亜蘭くんが部屋に戻ってきたのは、それから約一時間が経った頃だった。

「うわぁ、イケなくて苦しかったですねぇ。トロトロじゃないですかぁ」

「ぁ…っ、らん、くん……!」

「お疲れ様でした」

カパッと某寿司カバーのように開いたスノードーム。後ろ手に回されていた手が解かれ、やっと解放されると安堵すると、グイッと腕を万歳させられ、下げられない様に頭の後ろで拘束された。

「……ぇ?」

「これくらい弱らせたら流石に抵抗出来ないんすね。今までくすぐってあげれなかったから、次は脇の下にも羽根を当てれるようにして……こっちにはローターをプレゼントしますね」

ぷっくりと膨れた乳首に片方ずつローターが取り付けられた後、亀頭にも装着された。

「…っ、」

「ローターも遠隔操作出来るんで。さっきよりも気持ち良くさせてあげますから」

亜蘭くんはにこっと微笑んでそう告げると、スノードームから出ていってしまった。そして再び閉じられた空間。ふわふわとしたピンクの空気が放出され、羽根が脇へ伸びてきた。

「やっ、ぁぁあッ!!」

ふわふわと脇の下を撫でられると、大袈裟に体が跳ねた。そして次の瞬間、取り付けられたローターが3つ同時に動き出した。

「っ"!?──~~~あ"ぁぁぁッッ、」

「あはは。やっぱり出来上がった体にローターは効くんですねぇ。頑張って~」

力の入らない体でも、強い快感が襲うと勝手に体が跳ねる。ボロボロ泣きながら悲鳴を上げても、亜蘭くんはガラス越しにニコニコと笑うだけ。

「ぃっ、──!!く、っ、イク、っ、イ"、ぁあッ」

「ふふ。イケるわけないでしょ?はい、ストップ~」

股間についたローターだけが止まり、強制的に絶頂が遮られた。

「やっ、……!!だ!!やだ、っ、もうむりっ、無理!!」

「さっきも無理無理言いながらも一時間頑張ったじゃないすか。だから大丈夫大丈夫~」

「っ、いい、加減にッ」

「そんな怖い顔しないでー?ほら。こちょこちょしてあげるから」

「っぁ、ひゃぁっ…んははははっ、やめ、やめてっ、ぁはっ、ぁはははぁぁぁっ」

ふわふわと羽根が肌をくすぐると、ビリビリと頭が痺れるような快感になる。

(このまま続けられると、本当にマズイ)

「あらっ、く、…ほんとにっ、むり、許して…っ、だして、お願いっ……」

少しずつ理性が消え去っていくのが分かり、必死に縋ると、不意に股間のローターが動き出した。

いつもは絶頂感が落ち着いてから動かされるのだが、今回はまだかろうじて絶頂の兆しが残っている状態で動き出した。

漸く解放出来ると力を込めると、ローターの強さがかなり小さくなってしまった。

「ぇ…っ、」

今なら弱でもイケるはずなのに、と混乱していると、ひょこっと顔を見せた亜蘭くんがローターのリモコンを見せつけてきた。

「これね、ちょっと未南さんに改造してもらったの。強度は通常の弱の下に二段階も作ってもらっちゃった。えへへー、イケないでしょ?」

「っ、……」

「センパイの怒った顔も唆られる。かーわいい。あとどれくらい理性を剥がしたら、ちょー可愛いセンパイが見れるんだろうね?」

「ひ、ぅッ、ふふ…!ぁはぁ!!やだっ、くすぐんないれ…っ、羽根、っやだぁあッッ」

「ローターと羽根にたくさんいじめてもらって下さいね~。さーて、流石に眠いんで寝ます。明日は朝イチに来るんで安心して下さい」

「えっ、やめ…!嘘、行かないで…っ」

先程の一時間の放置を体験しているので、それだけは嫌だと必死に縋りついた。

ボロボロ泣きながら子供みたいにやだやだと駄々をこねると、今まで以上にニヤニヤした顔で亜蘭くんが呟いた。

「頑張って?」

その言葉を最後に、再び部屋の明かりは消されて、俺は一人になった。

(あいつ……絶対に何百倍にもして返してやる)

心の中で炎を燃やしても、時間が経てばまた快感の渦に呑まれていく。

(これって…どれくらいの時間動き続けるの…?)

長時間動き続ける羽根とローターに意識が朦朧とし始めた。何度も熱を解放しようと体を動かしても、もう殆ど動けずに刺激を強めることが出来なかった。

「んっ、ひゃはぁ……」

もう殆ど擽ったさを感じなくても、たまに動きが変われば掠れた笑い声が出てしまう。終始体はビクビクと痙攣しているのに、イクにイケない。

「んんッ、ぃぁぁっ、…っ、も……無理、亜蘭くん…!助けてぇ……やだ、ぁ…助けて、やだっ……帰って、来て…!なんでも、するっ、からぁっ……」

聞こえるはずもない言葉を叫び続け、生理的に溢れる涙をボロボロと溢した。すると、ガチャッと扉が開いた。

「……?」

寝ると言っていたのでこんなに早く戻ってくるはずもない。一瞬、誰か分からずに体が硬直した。

「あはは。なんでもしてくれるの?本当にー?」

「! 亜蘭、くんっ、」

「流石に寝ませんよ~。もし寝てる間に誰か来て、あなたのこんな可愛い姿見られたら嫌ですし。さっきもずっとすぐそばに居ましたよ」

「…っ、よか、った、…よか、だぁぁぁ……」

「うわぁ、いつもの面影ないですねぇ。──で、センパイ。何でもしてくれるんですよね?じゃあ一つお願いがあるんですけど」

全ての刺激が止まり、カパッとスノードームが開くと、中に亜蘭くんが入ってきて、寝転ぶ俺の上に覆い被さった。

「手ぇ解いてあげるからさ。自分でして?俺の前で。俺のこと呼びながら、ずっと。何回も」

腕が解放され、張り詰めた股間へ誘導された。股間につけられたローターを解放されると、自分でも驚くほどに濡れたソレ。

フルフルと限界を訴え続ける自分自身を握ると、すぐに出そうな程に体全体が痺れた。

「…センパイ。オナニーして乱れる姿、見せて?」

大人二人が入れる空間とは言え、少しの狭さを感じるスノードーム。密着した体が熱く感じる。

「…っん、…」

右手で自分自身を握って上下し、左手はすぐ近くに居る亜蘭くんの手を握った。

「…っ、亜蘭くん」

「何ですか?」

「────絶対に、覚えててね」

「!」

力強くそう呟いて亜蘭くんを睨むと、ビクッと震える体。それを見れて満足した俺は、後輩の前で自分を慰めた。

「…っ、はぁ……」

我慢した分、大量の欲が吐き出され、俺はあまりの気怠さに力尽きた。

「うーわ、やばぁ。大量じゃないすか」

「君の所為でね」

「でもね、桜花センパイ。俺、言いましたよね。『俺のこと呼びながら、ずっと。何回も』って。一回で済むはずないでしょ?」

「…君、ぶっ飛ばすよ」

「さっきのドスの効いた声にはビビりましたけど、今センパイ全く力入らないでしょ?──だから、仕返しされる前にとことんいじめてあげるんで」

「…いい加減に、」

「──いいから、言うこと聞けよ」

覆い被さった亜蘭くんが耳元へ唇を寄せると、低い声でそう呟いた。その声に体全体がぶわっと逆立つ様な変な感覚が襲った。

「あれ、もしかしてこういうの弱いの?へぇぇ?」

「ちが…っ、離れなさい…」

「じゃあ押し返して下さいよ。今のあなたには負ける気がしません」

耳元で囁いたまま、達したばかりの自身を握られると、反射的に亜蘭くんの体にしがみついた。

「ひっ、…い、今はっ」

「また勃ってきた。センパイてば可愛い。もしかして無理矢理されるの好きなの?」

「そんなわけ──ッ」

クルクルと先端を親指で撫でられると、ビクンと激しく体が跳ねて二度目の絶頂を迎えた。

「もう出たけど平気?可愛い~」

「ひっ、あっ、今っ、だめだっ、て…っあら、っくん、あっぁ!…ッ、また、出る、出る、やめッ」

「何回でもイケば?」

「! 耳元で、しゃべ……なぃ、でっ」

耳を舐められながら自身を扱かれると、ついにバカになったのか早々に三度目の絶頂。ガクガク震える体でしがみつくと、亜蘭くんはクスクスと笑っていた。

「センパイって実はドM?めちゃくちゃ敏感ですねぇ」

「Mなわけ、ないでしょ…っ、」

「ふぅん……その割に嬉しそうにまだ硬くなってますけど?」

「き、君がっ、触るから……っ」

「ほら、またトロトロ出てきた」

「い、…わないで…ッ、もぅ…出ない、からっ」

「はいはい。そろそろ体もやばそうですしね。最後にします」

自身を刺激していた手が、こしょこしょと先端を擽り、ピクンと体が反応を示した。達したばかりで敏感な部分に触れられてビクビクと体を震わせていると、カプリと耳たぶを咥えられた。

「ふぅっ……」

甘噛みされたり、息を吹きかけられたりと耳で遊ばれると、とろんとした感覚が蘇る。

「イキたい?」

優しい意地悪な問いかけに、しがみついたままコクンと頷いた。

「──この前みたいにイクって言いながらイッてね」

自身を扱く力が強くなり、快感に身を委ねながら、近くにあった亜蘭くんの首に噛みついた。

「ッ、?」

「気持ちい。──イク、亜蘭くん」

小さくそう呟いた後、強い快感に備えて力任せに首筋に歯を立てると、痛そうに揺れながらも、最後まで導いてくれた。


◇ ◆


「そこ、ちゃんと綺麗に拭きなさい。この羽根も汚れてしまったから取り替える様に」

「あんたが汚したんだから手伝えよ!!」

「そうさせたのは君でしょ。誰かさんの所為で動けないの。後片付けくらいしなさい」

ぐっちゃぐちゃになったスノードームを綺麗にする姿を見張っていると、文句を言いながらも必死に掃除してくれる亜蘭くん。首にはくっきりと俺がつけた歯形がついている。

「つーか本気で噛みすぎ!首痛いんですけど」

「──だよ」
「はぁ?なんて?」

「マーキングだよ」
「はぁぁあ? 何で!?」

「君を徹底的にお仕置きするのは俺だけだから。その跡見たら、君を襲う気なんてなくすでしょ?」

「それならキスマとかで良くないすか?つーか、あんたが俺をお仕置きする日なんて──」

プンプン怒って中を掃除する亜蘭くんに気付かれないように近付き、完全に背を向けた瞬間、俺はスノードームの扉を閉めた。

「は?」

閉じ込められた事に気付いた亜蘭くんは焦りながら中から分厚いガラスの壁を叩いている。

「お仕置きする日なんてこない。そう言おうとしたのかもしれないけど、あっさりときたね。──さてと、可愛い亜蘭くんの姿、見せてもらおうか」

近くに置かれていたリモコンを操作し、俺はスノードームの中を淡いピンク色へ彩った。

end.

桜花×亜蘭編はありません。
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