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まこ

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訓練シリーズ

26 マッサージクリーム③

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※柚木が随分性欲に素直になっているので苦手な方はご注意下さい。

緩拘束/擽り/言葉責/羞恥/前立腺責/射精管理

攻→七彩/視点
受→柚木

◇ ◆

「ん~…」

寝起きで固くなった体を伸ばしながら食堂へ行くと、端っこの方で柚木と同じ役職の人達が数人で何やら盛り上がっているのが見えた。

(今日はちょっと遅かったからもうみんな食べ終わってんじゃーん)

来たタイミングが同じなら混ざろうと思ったが、みんな食べ終わった後のようだったので俺はトレイを持って入り口に近い所に座り、一人で食事を摂ることにした。

楽しそうに聞こえてくる話に耳を傾けていると、内容はどうやら篠田さんが作ったマッサージクリームのことのようで。

(確かにあれすげー気持ち良かったもんな)

風見先輩にあのクリームでマッサージしてもらったことを思い返していると、柚木の声が聞こえてきた。

「俺もこの前由麗達にしてもらったけどさ、本格的なマッサージにも行ってみたいんだよな。おすすめある?」

「俺この前、ここのマッサージ店に行ったけど男でもアロママッサージしてもらえて最高だったよ~」

「そうなんだ。雰囲気も良さそうだな~ありがとう。後でURL送っててほしい」

「はいよぉ。お、もうこんな時間か。俺上司と一緒に外行かなきゃだし行くわ~今日もがんばろ~」

その会話の後、みんなはそれぞれ任務へ向かい、残ったのは今日オフの柚木一人になった。

背を向けている状態なので俺には気付いてないが、立ち上がる様子はないので、トレイを持って席を移動することにした。

「柚木、おはよ」
「あ、七彩。今日はちょっと遅かったな。おはよ」

「さっき話聞いてたけど、由麗達にちゃんとしたマッサージされたわけ?」

「……相変わらずのマッサージだったよ」

「あはは。やっぱり。俺風見先輩にすげーマッサージさせられて結構上手くなったんだけど、今日やろうか?」

純粋にマッサージの腕を披露したいのもあるが、柚木を外のマッサージに行かせたくない気持ちもある。今更由麗達が柚木の可愛い姿を見るのは何も思わないが、他人に見せたくない。

もちろんそんな変なマッサージあるはずはないが、この世界では何があるか分からない。

俺の提案に柚木は一瞬眉を顰めたが、純粋な俺の気持ちも感じ取ってくれたのか「じゃあお願いしてもいい?しんどくなったらやめていいから」と誘いに乗ってくれた。

「うん。すぐにご飯食べるからちょっと待ってて」

「ゆっくり食えよ。今日用事ないし」

それから少し会話をした後、俺の部屋へ向かった。


◇ ◆


「…一応確認だけど、風見先輩にどんなマッサージしてんの?」

部屋へ到着し、俺のベッドにうつ伏せに寝転んだ柚木は小さな声でそう訊ねてきた。その声は少しだけ不安そうな色が含まれている気がした。

「普通のマッサージだよ。単純にマッサージ上手くなったから柚木にも気持ち良くなってほしいだけ。…今日はお前が望まない限り変なことはしないから安心して?」

「……」

完全に信用していないのか、柚木は俺の枕に顔を埋めて無言になってしまった。

「足から行くね。クリームつけるからズボン脱がしていい?」

「…うん」

枕に顔を埋めたままなので声が通りにくいが、了承してくれたのでズボンを取り去り、綺麗な足にクリームを塗っていった。

下着に包まれた尻はプリっと小ぶりで相変わらず可愛い。

(…アロママッサージだと、確か紙ショーツ履くんだっけ。ってことはマッサージ師は柚木の裸に近い姿見るわけだよな。そんなのやだな)

足の裏にクリームを塗り込み、風見先輩に気持ち良いと絶賛されたように親指を食い込ませながらそんなことを思っていると、柚木が枕から顔を離して「気持ちぃ…」と感想を伝えてくれた。

「良かった。風見先輩にも足ツボマッサージ褒められた。ここら辺気持ち良いらしいけど、柚木はどう?」

土踏まずの辺りに親指の腹を滑らせると、痛かったのか一瞬体に力が入った気がしたがコクコクと頷いてくれた。

「気持ちい…俺も後で七彩にするから」

「うん。元気だったらしてー」

足ツボをゴリゴリと刺激した後、足首をほぐしてふくらはぎにクリームのつけた指を滑らせ、膝裏を親指でクルクルとさすると、柚木の口からは「気持ちぃぃ…」とお風呂に入ってる時のような蕩けた声が聞こえてきた。

「あははー。良かったー。俺がこれからもマッサージするからさ、マッサージ店には行かないでよ」

「ん…何で」

「……俺が嫌だから」

「…はぁ?何、どういう意味」

「柚木の体、誰にも触ってほしくない。アロママッサージだったら裸同然の姿になるじゃん。そんなのやだ」

「お前、風見先輩が居ながら恋人みたいな独占欲出すなよ…」

「…嫌なの。行かないでよ」

「ん…分かった分かった。行かないからそんな淋しそうな声出すなってば」

なんだかんだ言いながらも、柚木は嬉しそうに笑って行かないことを約束してくれた。

「…良かったー。何かさっき話聞いてたらすげーモヤモヤしてた。由麗達はもういいんだけど、他の人に柚木の体触ってほしくない」

「…分かったってば。誰にも触らせないから、七彩が全部俺のケアしてよ」

「うん!するー」

膝裏から太腿の裏に指を滑らせて揉んだ後、内側に指を移動させると、柚木の体は小さく揺れた。

「んぅ……」

可愛らしく漏れた声を無視し、エロ目的は一切含まないマッサージを続けてみても、擽ったい部分に触れたのか、柚木はベッドの上でモゾモゾと腰を揺らし始めた。

「くすぐったい?」

「…うん。けど、気持ち良い……」

「次、上半身したいから上も脱げる?」

「…うん」

上に着ていた衣類を脱ぐと、柚木の白い綺麗な背中が見えた。相変わらずの肌に感心しながら、腰から背中、肩甲骨に向かって親指を滑らせた。

「…っ、クリームってやっぱりちょっと擽った、いっ…けど、気持ち良い」

「なるべく擽ったくないようにするねー」

「………よ、」

なるべく柚木の苦手な触り方にならないように真面目なマッサージをしていると、小さく声が聞こえた。

「ん?ごめん、何て?」

「…擽ったいのも、気持ち良いから…別に、いいよ」

「へ?」

まさかの発言に間抜けが声が出てしまうも、柚木は枕から顔を上げて後ろを向いてもう一度同じ言葉を呟いた。

「…へぇー?くすぐったいの好きになったの?」

「……擽ったいだけの刺激は、やだけど…くすぐったいのと気持ち良いが混ざったやつなら…好き。七彩だからかな。他の人にはあんま触られたくないけど。後輩達もちょっと恥ずかしいからやだ」

さりげなく嬉しい言葉を呟いてくれた。その言葉を聞いてニヤけないはずがない。

「…じゃあ今日は柚木の好きなことしてあげる。どんな感じがいい?」

怒らせて「やっぱりマッサージ行く!」となっても嫌だし、そもそも喧嘩はしたくない。俺は優しく肩甲骨をマッサージしながら問いかけると、柚木はゴロンと寝返りを打って仰向けになった。

たっぷりと体に塗ったマッサージクリームが思いっきり俺のシーツについちゃったんだけど…と思う暇もなく、柚木は俺の目を見つめてきた。

「……き、気持ち…いいこと、して……」

「いいけど、最近してないの?」

「…してない。つーか、お前らが…その、めちゃくちゃ攻めてきてから、その…一人じゃ出来なくなったし…最近誰も、攻めてこないから…あの…」

「そっか。じゃあスッキリもしようか」

めちゃくちゃ言葉責めしていじめたい欲求に駆られたが、怒らせたらいけないのでなるべく刺激しない言葉を使って進めていくことにした。

「じゃあ気持ち良いこともしていくけど、恥ずかしくなったら暴れたりしない?暴れたら危ないから、軽くタオルで手、結んどく?」

ちゃっかり拘束プレイを要求してみると。なんとなんと。

「うん……多分、暴れると思うから」

了承してくれた。柚木の気が変わらない内に素早くタオルを準備して、両手を一纏めにして万歳させた。

「下ろせないように枕でもかませようか」

「…ん」

意外にも素直にこれも了承してくれたので、頭と腕の間に上手いこと枕を挟み込んだ。柚木なら簡単に下ろせるだろうが、一瞬でも障害物になってくれればそれでいい。

「じゃあ始めていくねー」

クリームを手につけ、まず刺激するのは万歳して広げさせた脇。窪みに指を食い込ませるように親指を乗せ、クルクルと優しくマッサージをした。

「んん…っ」

「ここは擽ったいけどリンパとかいっぱいあるからマッサージには重要な場所なんだって」

「…風見先輩のためならすげー調べるもんな」

「ん、風見先輩だけじゃなくて柚木のためにも、後輩達のためにも調べるよ。するなら効率も良くしたいし」

「ふぅ……っ、んん、んッ」

グリグリと窪みを刺激しながら、4本の指で胸の横辺りを擽ると、ビクンと体が大きく跳ねた。

「んぅ…っ」

「これ、やじゃない?」

「ん、…擽ったぃ……気持ち、いっ、…」

「……」

サワサワと感じるように刺激してやると、柚木は早くも蕩け出した。よっぽど性欲が溜まってしまっているのか何なのか。よく分からないけども。

流石にちょっとムラッときたので柚木の太腿に跨って動きを制限して、本格的な「攻め」モードに持っていった。

「じゃあ気持ち良くしてやるから、いい子にしてろよ」

「……っ」

たっぷりとクリームを追加し、次に刺激する場所に決めたのは乳首。少し擽っただけでぷくっと反応しているそこへ指を持って行き、指の腹でさするようにしてやると、ピクンと反応した後に軽く腰が浮いた。

「…っ…、んん」

クルクルと乳首全体を捏ねるようにさすると、ゾクゾクしたような表情で俺を見上げる瞳。少し潤んだ瞳の奥に期待したような眼差しも含まれている気がした。

「…っ、気持ちい」

「何か今日やけに素直じゃない?どしたの」

「……別に。最近、お前が、風見先輩と、ばっか……居るから、久しぶりの感じがして、嬉しい」

「……無意識なの?それ。可愛いこと言わないでよー…」

──いじめたくなっちゃうじゃん?

クスッと微笑みかけてそう呟くと、柚木は焦ったような期待したような、不安を抱くような。色んな感情が混ざった雰囲気を見せた。

「………き、気持ち良いのがいい」
「いいよ」

太腿辺りに腰掛けていた体勢を変えて覆い被さり、カプリと首筋に歯を立てた。俺が体勢を変えたことと、首筋を愛撫されたために柚木が動いてベッドが軋む音が響く。

首筋に舌を這わせながら、全く下げようとしない腕に手を置き、脇の窪みを擽った。

「んんぅ……ッ」

優しく人差し指だけで擽ると、バタバタと足が暴れ出したので、絡ませるように足で押さえつけた。

軽く歯を立てて首を甘噛みすると、体に当たる硬い感触。

「…柚木、勃ってるよー」
「…わか、ってんだよ…言うな」

少し強めに首を噛むと、更に硬さが増した気がする。跡がつかないように気を付けながら甘噛みし、少し強めに愛撫した後は舌先で優しくなぞってみると、体に当たった柚木のモノが徐々に湿り出した。

「あったかぁ」
「…るさい…」

首筋から唇を離して下を見ると、ぐっしょりと濡れた下着。少し色素の薄い黒のボクサーは先端部分から深い色に変わっていた。

「…下すげー濡れてるよ?脱がして欲しい?」

あまりの可愛さについニヤけてしまいながら耳元で問いかけると、恥ずかしさが強いのか今更ジタバタ暴れ出した。

「…そ、そういうのはやめろっ、いつもみたいに無理矢理やれよ…」

「無理矢理したことないよ?」

「…あるだろ。いいから、早く…っ」

かぁぁっと顔を染めながら涙目になって足をもじもじさせる姿が可愛くて、優しく耳を愛撫した。耳たぶや耳のふち、特に敏感な耳の穴へ舌先を持っていくと、下にある柚木の体が身震いした。

「んぅ……っ」

「今日は柚木が好きな事してあげるって言ったよね?けど、俺柚木がどんな事好きなのか分からないし、言わないとしてあげないよ?」

「だから、俺はずっと…気持ちい事、してほしいって…」

「気持ち良いことにも色々あるじゃん?Mっ気がある人は耳元で言葉責めされるだけで気持ち良いと思うだろうし。本当に俺が思う"気持ち良いこと"していいなら黙ってていいけど」

「──ッ、…ん、」

耳へ舌を差し込み、優しく脇腹を擽りながら責め立てると、グイグイと腰を押し付けてきたので体に当たらないように上手く逸らした。

「恥ずかしい奴~俺に押し付けてきちゃってさぁ。さっきより濡れてるし、こういう責めが好きってこと?いいよー。んじゃ、いっぱい恥ずかしい事言いながら焦らしてあげる」

「ぁ…っ、違…」

違うと言いながらも股間は相変わらずだし、肌を擽りながら言葉で責めると明らかに反応がいい。いつの間にかすっかりMに仕上がった体に感心した。

「何が違うの?下は素直だよ?嘘つきは激しくこちょこちょしてあげようか?」

そう呟くと、枕から腕を離そうとしたので下げれないように片手で押さえつけた。

「やめ…!擽ったいだけのは…っ、や、──~~ッ、ぁはっ…ぁははははっ、やめっ」

片手で強めに脇を擽りながら耳を舐めると、激しい乱れを見せた。声も最初から我慢出来てなくて部屋に響いており、ゾクゾクとした気持ちが強くなってくる。

擽ったいだけは嫌だと最初から言っていたので、我慢出来ない刺激の後に、優しく焦らすような攻めに変えると、混乱したように体を捩り出した。

ツンツンと人差し指で脇腹を突くと、ビクンと思いっきり跳ねてやだやだと善がっていて。涙に濡れた瞳で懇願されるともっといじめたくなった。

「っ、やめっ……!!それだめっ…ぁはっ…待って、指ッ…ひぁぁっ」

「つつくの苦手だったっけ?今はもう何してもダメなのかなー」

脇腹から腰、お腹周りや脇の窪み等、柚木が敏感な所を人差し指で突くとその度にビクビク跳ねて押さえつけている腕の力が強くなる。

「はぁっ……も、もうっ、これ以上は…!焦らすのっ、だめ……!触って、触って……っ」

「んー?何処をー?」

「……っし、下……」

「下って何処?」

「………っ、言えない……」

「ごめんね、分かった」

本格的に涙をこぼし始めたので、パッと手を離して下着を脱がせてやった。恥ずかしいのは効果あるみたいだが、自分の口から言うのは本当に苦手のようで。

意味をなさない程に濡れた下着を置き、股間に目をやると先走りですごい事になったモノが見えた。

足を開かせて閉じれないようにさせた後、先走りをローション代わりに指で拭い取り、油断している後孔へ指を進めた。

「…!? え…い、いきなり…?」

「うん。今日は元々マッサージの予定だったろ?だから、前立腺マッサージしてあげるー」

「え…?」

ツプリとすんなり入る指に、柚木はバタバタと腕を暴れさせた。そこまで本格的に結んでないので柚木ならすぐに解けるはずだが、混乱してるのか拘束が気に入ってるのか本気で解きにはいっていない。

「ぁっ、……!」

「すげー。俺ももう柚木のこと知り尽くしてんのかなぁ?すぐ見つかった」

弾力のある柚木の弱点を指で擦ると、内股になりながら腰を跳ねさせた。

「っ、あ、ぁ…」

指を動かす度に漏れる声にちょっと興奮してしまいながら、指を増やして摘むように刺激すると、逃げるように腰が揺れた。

直立して大きくなっている柚木自身は先走りを飛び散らしながら大きく揺れており、視覚からエロい。

「柚木。すげー揺れてるよー?濡れちゃうからやめてー?」

「!…ば、かッ、見ん、…なッ」

今の恥ずかしい状態を見て耳まで真っ赤になったが、何故か腕はそのままタオルで結ばれたまま。

「可愛い~すげーぶるんぶるん揺れてる~」

「~~──、ぅ"、っ、あッ」

恥ずかしく揺れる柚木自身を実況しながら前立腺を刺激し、空いている手で優しく陰嚢と会陰を撫でると、あまり勢いはないがトロッと先端から汁が溢れ出た。

「柚木ぃ。何か出たよ?ここ、そんなに気持ち良いの?」

「っぁ、あっ…気持ち、いっ……気持ちぃ……けど、」

意外にも素直に気持ち良さを認めた柚木だが、ちゃんとした絶頂が出来ていないのでもどかしくて堪らない様子だった。

「なな、せっ…七彩、……!七彩っ、……」

「なーに?」

「い、イキたいっ……」

「…柚木さぁ、ずっと腕そのままだけど、簡単に解けるよね?それっていじめられたいからじゃないの?」

「はぁ…? んなわけ…っ──ひぁぁぁ!!」

グリッと指の腹で前立腺を刺激すると、柚木は盛大に体をのけ反らせた。

「イキたいなら自分で触って? 柚木ならすぐそのタオル解けるでしょ」

指の強さを変えないままに前立腺を愛撫すると、柚木は悶えながら必死にタオルを解こうと腕を動かした。スルリと簡単に解け、柚木は自分自身に手を伸ばした。

「あらら。柚木ってば俺の前でオナニーするの?見せて見せてぇ」

「!…っ、…ひ、ッ、ぁぁ…!そこ、やっ…!ぐり、ぐりしない──でっ…!!」

「んー?ここ好きじゃん」

「~~──ッ!!!」

ナカに入れた指と、外から会陰を撫でる事でかなり強い刺激を与えると、そっちに気がいきすぎているのか、自分のモノを握りながらも動かそうとはしていない。

「ねぇ、柚木。イカなくていいの?早く動かしてあげないと出せないままドライ入っちゃうよ?もしかしてそっちの方が好き?」

「ち、がぁぁっ…!激しい……!ちょっと、待ってぇ…!」

きゅうきゅうと激しく指を締め付けてくるが、構わずに撫でてやった。

「そっかぁ。出さなくていいならこうしようか」

指を一旦引き抜き、近くにあった紐を手繰り寄せた。

「はぁ…!はぁ…っ」

出すなら今が一番のチャンスだと思うが、柚木は刺激が止まったことに安堵してぐったりとベッドに身を沈めて息を整えていた。

その隙にちょうどいい長さに紐を切り、柚木自身の根元に縛り付けた。

「!? 何……っ」

「だって出さなくていいんでしょ?」

根元に縛った紐を蝶々結びにしてみると、意外にも可愛らしい仕上がりになった。

「あ…っ、取って…!取れよ…っ」

「手ぇ自由なんだし柚木が自分で取りなよ」

イケない程度に縛った後、指を再び後孔へ入れて前立腺を刺激してやった。

「も"っ……ゃめっ」

「ほらほらー、苦しそうだよ?ちゃんと紐解いてスッキリしたら?」

指をグリグリ動かしながらもう片方の手で裏筋や先端を擽ると、柚木は体をビクビクと反応させて泣きながら紐の結び目を探して手を伸ばした。

全然違う所に伸びた手は必死に紐を探してうろうろしている。余裕がないと本当に冷静な判断が出来なくなるんだなと思いながら愛撫を続けると、グズグズと鼻水を啜る音が聞こえてきた。

「柚木?」

「やっ……だ、やだ、これ…!」

「うん。だったら自分で──」

「自分で、したく、ねぇんだよばかぁぁ……七彩がやって…!全部俺のケアするって、言った、くせっ……解けよもぉ…指も、やめてっ、集中、出来ないっ……折角、気持ちい、のにっ」

ボロボロ盛大に泣いてる姿に衝撃を受けながらも、ずっと紐を探していた手は俺の方に向かって伸びてきた。

「はいはい。ごめんごめん。こっちおいで」

手を握り返してやると、柚木は力無く体を起こして俺の方に体重を預けた。

「…っ、取って……イカせて、っばか……」

「分かった分かった」

折角結んだ紐を解いた後、ぷんすか怒る柚木に促されて絶頂に追い込むと、ぎゅうっとしがみつきながら俺のベッドに盛大に欲を解き放った。


◇ ◆


「シーツ大変なことになったんですけどー。俺がお漏らししたみたいになってんだけど」

「お前の所為だろ」

「まぁクリームついた時点で諦めてたけどさぁ。洗濯係誰だっけ?」

「確か由麗だよ」

「うっそまじかよぉぉ……」

その日以降暫くは「お漏らし七彩」というあだ名がついてしまい、みんなにからかわれるわ、桜花先輩には本気で心配されるわ、変態からシーツを要求されるわで騒がしい日々が続いたのだった。

end.
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