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まこ

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訓練シリーズ

誕生日プレゼントは?

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七彩がかなり可愛い感じになっているので、苦手な方はご注意下さい。

拘束/擽り/焦らし/媚薬/本番有/甘々

攻→風見
受→七彩/視点

◇ ◆


「どういう状況すか?これ」

目の前には黒い笑みを浮かべて俺を見下ろす風見先輩が居て、俺の体は相変わらず先輩のベッドで拘束されていた。

両手には手首を傷つけないような素材の手枷がハマられていて、ベッドの上部に括り付けられており、下ろすことは出来ない。ついでに言うと下着だけ着用した状態であり、まさに今から良くないことが起きようとしているのはすぐに理解出来た。

「誕生日プレゼントは"俺"あげるよ♡って言ってくれたから、貰おうと思って」

「誕生日?俺あげる?」

先輩の言葉が理解出来ずにおうむ返しをした後、今日の日付を思い出した。

(げっ…やべ。今日先輩の誕生日じゃん!)

誕生日を忘れたわけではなく、今日が何日なのか忘れていた。んでもって俺あげる発言は確かベロベロに酔っ払った時に言った気がする。

「お誕生日おめでとうございます。風見先輩」

「もう夜だけどな。ありがとな」

「…あの、約束通り俺をプレゼントするので一旦これ外してもらえません?何でも致しますので」

なるべく刺激しないようにそう告げると、先輩は俺の太腿に腰掛けると、ニヤッと笑いながら脇腹に手を添えた。

その瞬間、いつも通り大きく体が揺れてしまい、イヤイヤと首を振った。

「あの、部屋にちゃんと、プレゼントも用意して──っ、」

「まじ?サンキュ。じゃあそれは後でもらいにいくわ」

撫で撫でと脇腹を触られると、一番自分にとって苦手な刺激が走る。腕を下ろそうと力を込めると、繋がれた部分が音を立てた。

「~~ッ、んんん、」

ツツ、と人差し指が脇腹をなぞるとゾクゾクした感覚が体に送られた。一番苦手だと伝えているのに初っ端からやってくるとは。

フルフルと小さく首を振りながら耐えていると、ギシッとベッドが軋む音が聞こえた。

「七彩。好き」

俺に覆い被さった先輩は耳元でそう告げた。指はそのまま動いているので、必死に我慢して結んでいた唇が開かれて甘い声が漏れた。

「ひぁ…っ」

ふぅ…と長めに息を吹き掛けられると、ぞわぞわする刺激が強くなる。

「七彩、すげービクビクしてる。最初っからこんなんで大丈夫かよ?」

「ふぁぁあ…! やだ…!耳やめてぇ…っ」

「あー? だーめ」

耳が苦手なのもあるが、こんな格好良い声で囁かれたらおかしくなる。ブンブンと首を振ってみると、片手で簡単に頭を押さえられて、俺の耳は先輩の目の前に晒されたまま。

微かな水音と共に耳の中へ生温かいものが侵入してくると、ビクンと腰が跳ねた。

「──~~ッッ!? ぅぁぁッ、ちょ…!!」

丁寧に舐め取るように舌先が中を擽ると、今にも蕩けそうな刺激が強く襲いかかる。

バタバタと手をばたつかせると、耳元で先輩が笑った声がした。

「悪い悪い。こっちも触れってことか?」

耳元で囁きながら、脇腹への刺激が再開されると我慢する事なんて出来ない。

「ひゃぁぁぁぁっっ!!」

「ん…」

片手は頭を押さえたまま、耳を舐め、指はサワサワと優しく脇腹を撫ぜる。

「ぅぁぁっ、あ!ぃぁぁっ、はぁっ……!むりむりむり!!待って、待って…!やだ!やっ、ぁぁぁああ"」

俺がどれだけ叫んで暴れても、先輩は何も言葉を発することはなく執拗に同じ刺激を繰り返した。

脇腹を撫でる指が上へ移動して脇の下を擽ると、それも強い刺激となり、俺は体をしならせた。

「はぁぁっ、…むりぃっ…!!だめ!!先輩!ごめんなさぃぃっ、…忘れてた、わけじゃなっぁ、あぅぅっ」

頭を押さえていた手が離されると、両方の脇の下に指を添えられ、本当に優しくこちょこちょと擽られた。

「ぅぁぁああああ…!やぁぁぁあ!」

語尾が伸びるような、可愛くない間抜けな声が響いても先輩は何も話さない。指は脇の下から胸の横を通って脇腹へ戻ると、触れるか触れないかの優しいタッチで動き出した。

「──ッ!!~~ッ、ぅ、ぅぅぅっ」

ゾクゾクする甘い刺激に暴れていると、耳元にいた唇は首筋にキスした後鎖骨を甘噛みし、ぷくっと膨らんだ乳首の周りへやってきた。

肝心な場所には触れず、乳首の周りだけをなぞる舌は温かい。脇腹を擽る手が止まらないため、どんどんと上がる感度。

「ひゃぁぁっ、ねぇぇ…ゃめて、脇腹やだぁぁっ」

我慢出来ない刺激に激しく暴れると、周りをなぞっていた舌に乳首が当たり、ズクンと下半身へ熱が送られた。

「ゃぁぁ……」

下着が窮屈になり始めた頃、先輩の体に俺自身が当たった。それが気持ち良くて自ら腰をくねらせて更に快感を得ようとすると、当たらないように先輩は体を動かした。

乳首に触れたのも暴れた反動の一瞬だけで、今は焦らすような意地悪な攻めが続く。

「んぅっ……先輩、っ…先輩、もう…っ」

腰を捩らせて直接的な刺激を得ようとすると、脇腹を撫でる指が強まった。

「ひゃんッ、…んん!ふぅ……ぁはっ、ぁははは!やっ…ぁははは!」

直接的な刺激が与えられることもなければ、先輩が口を開くこともない。いじめられるのは…そこまで嫌じゃないんだけど。

「先輩っ、…やだ、喋って……っ、さみしっ、やだぁ……こういうの嫌…っ」

ポロポロと涙を流してそう伝えると、先輩は胸から口を離してちゅっと触れるだけのキスをくれた。

「ごめんごめん。意地悪したくなったから。こういうのは嫌なのな、了解」

「ん…先輩の、声…ないのはやだ…」

「へぇ。じゃあ言葉責めの方がいいわけ?」

「いや責める意味分かんないし!ただ…っ、なんか、喋ってほしい」

「この状況で世間話しても萎えんだろ?何話せばいいんだよ」

「……七彩、好きだよー、とか。可愛いよー…とか…?」

「お前やばいな。可愛すぎるだろ」

「…るさい!とにかくずっと無言は淋しいんだよ!」

「はいはい。ごめんな」

ちゅ、ともう一度キスされると、先輩は俺の下着を脱がしてびしょ濡れになった俺自身を外へ出した。

「今日は七彩から可愛いおねだり聞くまで焦らす予定だから」

「はぁ? 悪趣味すぎない?ていうか…そんなに見んな」

凝視してくる視線が恥ずかしくて足を閉じようとすると、先輩は体を入れ込ませてそれを阻止した。

「さてと」

近くにおいてあった軟膏と筆を取り出すと、先輩は中に入ったクリームをたっぷりと毛先へ塗りつけた。

「…何それ」

「篠田さん特製のお薬」

たっぷりと薬のついた筆を俺自身に近付けると、先走りで濡れた先端にゆっくりと這わせ始めた。

「んん……ッ」

クルクルと毛先で擽るように撫でられると、我慢出来ない程ではないが、あまり得意ではない刺激が走る。

「はぁ…っ、何、変なん、つけんな…ッ」

「変なんじゃねーよ。七彩を追い詰めるお薬だから」

「…っ、」

薬となればきっと性欲を高めたりするような媚薬か、痒くなるような何かか。とりあえず感度の上がった体じゃどんな薬も追い詰めたくるに違いない。

暫く時間が経って襲ってきたのは──。

「ひ…っ、ぁぁ…ッ」

ムズムズとするような、痒みというよりも小さな小さな指で擽られているような、そんな刺激だった。

「──ッ、」

ガンっと激しく腕が音を立てる程に、余裕のなくなった体。

(やばい、くすぐったい!!)

先っぽを思いっきり擽られているような刺激に体が暴れると、先輩はその体を押さえつけてニヤニヤと笑みを溢した。

筆を置くと、次はその薬を指に拭って固く閉ざした後孔へ当てがわれた。慣らしていないはずだが、薬の影響か分からないが少しずつだが中に入ってくる指。

グリグリと中へ薬を塗り込まれると、自身へつけられた薬の効果も相俟って体が熱くなってくる。中までたっぷりと薬を塗り込まれると、先輩は指を抜いた。

「大丈夫かぁ?」

いやらしい笑みを浮かべながら、先輩は足元に用意していた枷に足首を繋ぎ止めた。

「七彩が可愛くおねだりするまでは、優しく優しくいじめてやるからな」

股間は完全に放置し、先輩は再び上半身にやってくると、耳元へ口付けながら脇腹を撫で始めた。

「ひゃぁぁぁぁ……」

「体ビクビクじゃん。イキたい?掻いて欲しい?」

「んっ、ぅぅぅ……早く、掻けよぉぉ…!薬取れぇぇ…」

「はーい却下」 

ぬるっとした舌が耳の中へ入ってくると、体はのけ反り、口からはひっきりなしに甘ったるい声が出た。

「はぁぁ…っ、やらぁ、やっ……くすぐったぃぃ…薬、やぁぁぁあ……」

先端や中に塗られた薬が俺を追い詰めてくる。擽ったくて堪らない刺激に腰を振ると、こちょこちょと脇腹を擽る指が動き出した。

「ひゃぁぁぁっ、やだぁぁぁぁ!!」

ビクビクと激しく体を揺らしながら暴れると「可愛い」と耳元で囁かれて胸が熱くなった。

「今、言うなぁぁぁっ」

「どっちだよ。喋んねーとさみしいとか言ってたくせに」

「ぅぅぅ……擽ったぃぃ…やだぁ、先輩、イキたぃ…中、掻き回して…!もぅ無理ぃ……」

「何で掻き回してほしい?」

「──ッ、変態がぁぁ……」

「分かんねーから却下。言うまでいっぱい擽ってやるから、覚悟して?」

「ひゃはぁぁっ、ぁぁあ"ッ、だめっ、ちょっと無理、ぃぃっ」

サワサワと動く指が、少しずつ慣れていた脇腹から離れて脇の下へやってきた。窪みを確かめるように穿ったり、指全体で撫でたりと動く。

「や"ぁぁぁぁぁッッ!! あははッ、やっ、だ、ぁぁッ、指やだぁぁぁあ!」

「暴れても逃げれないよ? だって手足縛ってんだもん」

「やっ、……ぁ!」

手足を動かして抵抗しても、先輩の指は優しく弱点を責めまくる。

「くるしぃぃ…!やはぁぁ…っ、擽ったぃ…、無理、だめっ…先輩、やめれっ」

「んじゃどうしてほしいか言ってみ?」

「い"ぁぁぁぁぁあ!!俺それ──ッ、やっ…だってば!!やだ!やだぁぁぁあ!!」

ツーッと人差し指が脇腹をなぞると、発狂することしか出来なかった。

「七彩これ弱いよな。全体的にくすぐった時より効くのはなんでだろうな」

両側の脇腹に人差し指が添えられると、ゆっくりと上下し始めた。

「──ッ!!だめ…っ、俺っ、それまじでっ、むり!!やめ、っ"~~!!」

「七彩。可愛くおねだり、してみよっか?」

「っ、へんた、いっ、…ばかぁっ、ぁぁああああ!! ごめんなさいっ、ごめ、ッ、なさ、ぁぁっ、」

「んじゃまだだーめ。次はこっちいじめてやるよ」

耳から離れた唇は乳首へやってくると、先程とは違いすぐに突起へ触れた。舌先で転がすように舐めたり、たまに甘噛みしたりと、俺の弱い動きを徹底した。

「はぅ……ッ、やだぁぁ…」

「こうやって舌で転がすの好きだよな」

「ん、っ、好き、好きだけど──ッ、今は、」

我慢出来なくなるからやめてほしい。

心の中でそう思いながら体を捩ると、次第に解放されたいという気持ちが頭を支配し始めた。

(擽ったい。イキたい。スッキリしたい)

それよりも何よりも。

「先輩っ、が…ほしい…っ、もぉ、無理ぃ……っ」

「──俺の何が欲しいの?」

欲情した視線を向けられると、俺も今までの熱が最高潮になっているので、望む言葉を伝えることが出来た。

「ん、上出来。んじゃ希望通り…」

手足の拘束が外されると、すぐに先輩のものが挿入されて体が一つになった。

薬で疼いていたからか一気に貫かれても痛みはない。ただ、気持ち良くて幸せな気持ちしかない。

ぎゅうっと先輩の背中に腕を回して抱き付くと、俺の希望通り激しく愛してくれた。

(気持ちい…っ)

肌がぶつかり合う音が響きながら、俺は暫くして意識を手放した。


◇ ◆


「はい。これ誕生日プレゼントです」

愛し合った後に渡したのは、以前から用意していたプレゼント。嬉しそうに包み紙を開けてはいたが、中身を見た瞬間、何故か先輩の顔が引き攣った。

「は……?」

「あれ? この前桜花先輩が言ってたけど、「絶頂☆壁尻パラダイス」シリーズ好きなんですよね?なんかフィギュア売ってたんで買いました。イチオシは壁尻・郁子ちゃんなんですよね」

「……あいつ」

「でも見て下さいこれ。郁子のこと絶賛する風見先輩のメッセージです。桜花先輩のドン引き具合がうけますね」

「!?」

「──そのフィギュアでせいぜい抜いて下さいね。俺、別に好きな人が二次元にハマるのは何とも思わないんで。んじゃ、お休みなさい」

体の疲れが落ち着いた後、俺は絶句する先輩を置いて部屋を後にした。

end.
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