『Love Stories。』

日向理

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Chapter.3

Episode.24

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「ここ、ですか…」

 「そうです^^」

「…結構並んでますね」

 「並んで待つ価値あるんですよ?、ここ」
 「特にオススメなのが
「あっちのお蕎麦屋さんとかにしません?」

 「え!?」

「僕、あんまり並ぶの得意じゃないんです 苦笑」

 「でも…」

「それに、さっぱりとしたものを
 今日は食べたいかなぁなんて」


「…ダメですかね」

 「いえいえ!駄目じゃないです!」

 「…じゃあ、あっちのお店行きましょう^^」

「すんません…」

 「いえいえ!」
 「何食べたいかも聞かず、
 勝手に決めちゃった私のほうも悪いんで」

 「…気にしないでください^^」

 「あそこも安定感があって、美味しいですよ^^」

「ありがとうございます^^」









                 ガラガラガラァ…

    「いらっしゃいませ~ 何名様ですか?」

                 「2人です^^」

       「あちらの、奥の席どうぞ~」

        「ご新規2名様でーす」


ギィー

 ギギィー

   「はい、おしぼりとお茶で~す」


 「ありがとうございます^^」

   「お決まりになりましたらお声がけくださ~い」


 「はい健治さん、メニュー」


「ありがとうございます^^」



「えっと…」


パタン

 「くすっ 失笑」
 「相変わらず決めるの早いです 笑」


「え?」

 「前にも食事、ご一緒した事あったんですよ^^」
 「それもど忘れしちゃいました?」

「あ」


「…すみません」

 「そっか…」

 「…でもまたリセットして始めたと思えば、
  全然平気です^^」


 「すみませーん」

              「は~い、ただいま~」



   「はい、お伺いしま~す」

 「山菜そばとぉ」


「鴨南蛮を」
   「おそばとおうどん、どちらに」

「おそばで」
   「おそばで」
    かきかき…
   「他にご注文は?」

 「大丈夫です^^」


      「では少々お待ちくださ~い」

 「はーい^^」

             「山菜と鴨南で~す」



            しーん…



「あのぉ…」


 「あ、はい^^」

「どこで一緒でしたかねぇ、僕たち…」


 「あ」

「僕、今まで結構色んなバイトやったんで」

 「えっと…」


「あ!」

「もしかして渋谷のルーフでバイトしてた時かなぁ…」
「あそこフロアも売り場も多かったから」

 「そうです、そこですそこです!」

「あん時は結構、色んな人と
 コミュニケーションとってたんで」
「ごっちゃになっちゃって…
 ど忘れしちゃってるのかもしれません 苦笑」

「うわー、なんかほんとすんません(;・∀・)」

 「いえいえ^^」

「でも謎が解明してよかったぁ~」

 「ふふ 笑」




    「はい、お待たせしました~」

   「鴨南蛮そばと山菜そばになりま~す」

 「ありがとうございます^^」

   「そちらに七味がございますので、
    お好みでどうぞ~」

      「ではごゆっくり~」


「いただきまーす」



 「いただきます^^」


「あ」

 「ん?どうしましたか?」

「あ、いや…」

「フツーに美味しいです、ここ^^」

 「よかったぁ~^^」

 「鴨南蛮の『鴨』って、
 殆どがハーフって知ってました?」

「ハーフ?」

 「純血の鴨って『マガモ』なんですけど」
 「今はほとんど流通してなくって」

 「『マガモ』と『アヒル』を交配させた、
 『アイガモ』を使ってるところが多いんですよ」
 「『アヒル』もカモ科なのでハーフなんですよ^^」

「へぇ~」


「今それ聞いてふと思ったんですけど」

 「はい」

「犬はなんで混血種を雑種って言うんでしょうね 笑」
「人だと『ハーフ』に憧れる人、結構いるのに」

 「確かに!」

 「なんででしょうね…相性とか、ですかねぇ」

「相性…」

 「コーヒーとミルクみたいに混ぜると美味しいもの
  もあれば、『混ぜるな危険!』っていう
  薬品っぽいのもあるじゃないですか」

 「…ってお蕎麦のびちゃいますよ!」

 「食べましょ!」

「そうですね^^」

 「早食いせず、
 ちゃんとゆ~っくり、噛んで食べてくださいね♪」

「あ、はい」
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