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Chapter.3
Episode.1
しおりを挟む「お願いしまー…
「いらっしゃいませ」
す」
「あ、えっと…」
「唐揚げ定食大盛りで」
「から揚げ定食大盛りですね」
「えっと…」
「550円になります」
「はい」
「から揚げ定食大盛りでーす」
「はーい!」
「あーら、ゆうたくん!」
「おばさん、いつもいるコは?」
「花純ちゃんなら、
就職先見つかって辞めたわよぉ」
「そなんだ…」
「じゃちょっと、コンビニ行ってくる」
「はーい、作っとくね!」
「今の子はね、近くの大学に通ってるゆうたくん」
「ここの常連さんだから覚えといてね」
「はい」
「『から揚げ』か『のり弁』しか買わないから 笑」
「常連さんでも覚えやすいほうよ^^」
「はい」
「もー、健治くん」
「はい?」
「あなたイケメンなんだから、
つまんなくても口角あげるあげる!」
「あ」
「はい^^」
「あら、やっぱりイケメンねぇ 笑」
「もうすぐメンチとフライ揚がるから、
ご飯よそっといてぇ~」
「あ、はい」
ジュワワァーー!
カリカリ…
「ほら、笑顔笑顔!」
「はい^^」
「ありがとうございました~^^」
「あれ?さっきの人は?」
「あ、おかえり~^^」
「ピーク過ぎたから、あがってもらっちゃった」
「はい、から揚げ大盛り」
「ありがと」
「昨日は夜更かしでもしたの?」
「ん?」
「この時間買いに来るなんて珍しいから」
「ああ」
「昨日は飲み会があったから」
「若いうちからそんな飲んでたら
直ぐ内臓やられちゃうわよ」
「気をつけまーす」
「で、さっきの人…」
「おばさん、顔で選んだでしょ 笑」
「あらぁ、分かっちゃったぁ? 笑」
「だって顔がまんま『韓流』だもん 笑」
「ふふ 笑」
「そういえばゆうたくんも
4年生じゃなかったっけ?」
「就活のほうはどう?」
「俺?」
「俺はもう行くとこ決まってる」
「あら、羨ましい~」
「ウチの息子、まだ全然決まってなくって」
「今日も面接行ってるわよ!」
「そうなんだ」
「「駄目だったらウチ継げばいいじゃない」って
言ってるんだけどね」
「おばさんの味受け継ぐの、
結構難しいと思うよ」
「めちゃくちゃ美味いもん、ここ」
「あらぁ、嬉しい事行ってくれるわねぇ♪」
「あ!」
「お弁当買いに来てくれたのに、
長く引き留めちゃったわね!」
「大丈夫、ありがと!」
「じゃまたぁ~」
「はい~、ありがとうね^^」
さてと…今日はそろそろ
「す、すいません!」
はぁはぁ…
「…まだ、大丈夫ですか?」
はぁはぁ…
「大丈夫ですよぉ~^^」
「何になさいますか?」
はぁはぁ…
「えっとぉ」
「少し休んでから
お決めになっても、大丈夫ですよ^^」
はぁはぁ…
「だいじょぶです、
ありがとうございます」
「のりハンバーグ弁当と
から揚げ弁当を」
「のりハンバーグとから揚げですね^^」
「1、100円になります^^」
「はい」
「はい、400円のお返しですね」
「少々お待ちくださ~い^^」
ジュワワァーー!
カリカリ…
「…ふぅ」
づがれだぁ~(´Д`)
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