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第十三エナジー「エナジー部隊高等部に行く」
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7月になった。
竜牙たち小学六年生にとっての最後の夏休み。
夏休みが近づくにつれ、竜牙の浮かれていった。
竜牙の父親は先月の6月に北海道に帰ったきり、また連絡がなくなった。
竜牙の母親は女ができたと騒いでいる。
それより今の竜牙が気にしていることは?
放課後のいつもの公園。
竜牙(アバター)と良太は、シールドで強化した体で格闘の訓練をしていた。
ドンドン!!
バキバキ!!
拳と蹴りでお互いの打撃を受けあう。
「ったあ~。竜牙の攻撃は重いよ。右腕でシールドを強めに覆っていても、攻撃を吸収しきれない。ほらっ。腕にあざができたよ。」
「ごめんごめん。太陽が出ていると思った以上に力が出てしまうんだ。もっと手加減するよ。」
「たぶん。竜牙より強いエナジーパワー持っている子どもなんていないよ。いや、大人だって危ういかも。エナジー部隊の人たちでもそんなにエナジーパワー感じないし。」
「えっ。そういうもんなの?でも地球はエナジー発展途上国ってさこが言ってたし。」
「あれ?今日はさこ様とまよ様は?」
「まよのやつ、ほんとガキだもん。甘いもん食べたいから、母さんの買い物に付き合ってるぜ。ホントガキ。あれでマクロっていうから笑えるよな?俺、最初に倒すマクロはまよって決めてるんだ。そういや愛は?ここ最近、付き合い悪すぎない?別にいいけど。」
「竜牙。おまえ、愛のこと気になってんだ?」
「別に気にしてねーよ。あいつ、口うるさいし、プライド高いし、言うほど強くないし、良いとこなんかねーじゃねーか。」
「いや確実に興味あるだろ?愛から口止めされていたけど教えてやるよ。愛は飛び級したんだ。エナジー部隊高等部に。」
「俺たちで言えば、小学生から高校生になったってこと?一気にババアになったんだ。」
「言葉遣いわりーな。高等部に入るメリットは大きいんだ。まず、初等部でエナジー操作の基本や座学を習う。中等部では、水中、空中などを自由に移動できる移動術を勉強する。エナジーパワーでいうと、1000エナジーパワー以上を常時保てるくらいだ。」
「え~。1000エナジーパワーなんて良太も愛もとっくに達成してるんじゃねーのか?」
「瞬間的に出すことは前からできたけど、ずっとその状態を維持するっていうのは大変だったんだ。だけど、さこ様に伝授していただいた『エナジー修行赤ちゃん編』で24時間ずっとエナジーを放出し続けることができるようになった。以前とは比べものにならないくらいエナジーパワーの持続力が上がったんだ。この時点で俺や愛は中等部卒業レベルなんだ。」
「じゃあ良太も卒業したらいいんじゃねーの?俺は中高生のおっさんたちと話したくねーけど。」
「おっさんって。問題は高等部。専門的な技を多く会得できる可能性がある。治療、個々のエナジー特性の研究、サポートエナジー能力の講義、俺も興味あるんだけど、ちょっと今、別の能力の勉強中だから余裕ねーんだ。」
「ふ~ん。それより愛が高校の奴らとうまくいってんのか。気になる。絶対に◯◯○だと思うけど。」
週末。
愛はエナジー部隊高等部の校舎に来ていた。
「同じ敷地内にあるから、どうってことないけど。」
初等部、中等部、高等部はエナジー部隊の基地、演習場兼、運動場側にある校舎にある。
日本の若年層のエナジープランの数が少ないので、生徒数も少ない。
初等部12人。
中等部11人。
高等部9人。
高等部に愛が加わり、10人になる。
愛は自分のクラスの教室に入った。
「おはようございます。」
そこには、男子生徒5人、女子生徒4人がいた。
エナジー部隊の高等部の生徒にも関わらず、ガラが悪そうな生徒だった。
「おまえが新人の初等部からきたガキか。俺は、古谷信之。(ふるたにのぶゆき)てか何で先輩の俺から挨拶してんの?おまえからしろ!!メスガキ!!」
「はあ~。」
愛は大きくため息をついた。
「おまえ、殺されたいのか?おまえも知ってんだろ?エナジー部隊に入隊したものは、年に数回は死人が出るのを。」
「だからなんですか?パイセン。私を殺したいんですか?脅しとかそういうのやめましょ。時間の無駄です。できる人間というのは、やると思ったときに行動し終わっているものです。だから私はこうして小学生でありながら、ここに来たということです。」
「『ペネッケハネーラ』(水のエナジーショット)!!」
女子生徒の1人が、愛に水でできた大きな塊をぶつけた。
バチっ!!
愛は左腕にエナジーマジックを集中させ、「ペネッケハネーラ」を弾き飛ばした。
「ごめんなさい。パイセンたち。私、話してる最中でも隙がございませんの。もちろん寝ている時でも。教室狭いので、お外でやりませんか?パイセンたちの見事な『ウガンドロン(シールド高速移動術)』をぜひ、この目で拝見したいですわ。」
「調子に乗りやがって!!ガキメス!!おまえら、外でやるぞ。調教しようと思っていたけど、やっぱ殺す!!ミンチにする。」
愛と高等部の生徒9人は窓から外に出て、空中戦をすることになった。
9人が愛の周りを取り囲んでいる。
「謝るんだったら今のうちだぞ。小便くさいメス!!」
不敵に笑う愛。
「何がおかしい!!」
「なんて言いますか、品がなさすぎと言いますか、下品というか。ねえ皆さんが腹を立てているのは私が生意気だからでしょ?」
「小学生の女でおまえみたいにムカつくやつは初めてだ!!自分でもそう思わんか!!」
「私はグローバルに物事を見ております。日本の縦社会。ほんとくだらない。実力主義でいきましょう。私の方があなたたちより強いので。」
「ホントに社会がわかっていないブスだな。俺らは軍人になるんだ。軍人や警察は縦社会が基本だろうが!!それがわからんブスは死ね!!七瀬!!丸山!!愛内!!加賀美!!おまえらでその女殺せ!!」
リーダー格である男子生徒が女生徒に命じた。
「小便くさい女。お姉さんが切り刻んでやるぜ。『ジャル・タラーバ』(水の剣)」
七瀬は、右腕にエナジーを纏わせ、水の剣をつくりだした。
丸山は、火のエナジーを手のひらに纏わせた。
「『アギャ』(火)。」
愛内は体中のエナジーを増幅させ、エナジーパワーを強化し、攻撃と防御を底上げした。
加賀美は、手を出し、愛に何かを放つ構えをみせた。
そのとき、
「遅いわ!!『ヴュックジャガ』(電撃)!!」
バリバリー!!
「キイィああああああああああああ~。」
加賀美は攻撃をする前に愛に先に攻撃され、感電し、運動場に落下した。
ドン!!
「このメス!!あんな威力死んでらどうする気だ!!」
と叫んだ愛内にも、
「『ヴュックジャガ』!!弱いくせに喋っている暇あるの?」
「いやああああああああああああ~。」
愛内も感電して、地面に叩き落とされた。
ドン!!
「よりによって、マジックシールドを強化していなかった愛内がやられるなんて。」
「何よ。その意外そうな目は。ちゃんと計算してるに決まってるでしょ?私がエナジーマジックで攻撃してるのに、エナジーパワー強化してるなんて、愛内ってパイセン、バカとしか言いようがないわ。」
「殺す!!処女くさい女!!」
七瀬は水の剣で切りかかってきた。
ズバッ。
愛は右腕でガードしたが、エナジーパワーが七瀬より劣ってしまい、腕が切れて血が吹き出した。
「ウッ。」
「あはははは。おバカのお嬢ちゃん。あんたが私よりエナジーマジックが上なのは認めるわ。でもね、エナジーマジックとエナジーパワーを混ぜ合わせた『ジャル・タラーバ』(水の剣)のような使い方があるの。お勉強になったわね。あっ。でもこのまま殺してあげるわ。もしかして、心配してる?私があなたを殺したら、警察に捕まるかもって?大丈夫よ。私の父、警察官の偉いさんだし、エナジー管轄だし、ごまかせるわ。あんたみたいなのが一匹死んだって大丈夫。うぐっ。」
ドブっ!!
愛は「ポール・ゲング」(エナジーできた玉)を発生させ、エナジーパワーを強く込めた球は、七瀬を殴りつけ、そのまま地面に叩き落とした。
ドン!!
「はい。一丁あがり。3人でもこの程度なの?笑わせるわ。」
ヴワァン。
瞬間、愛の周りにサークルが出現した。
「何コレ!!あっ。エナジーが練れない!!」
エナジーでできたサークルの中に入った愛は、エナジーが使えなくなった。
エナジーが使えないということは、ウガンドロンで空を飛んでいた愛は一気に地上に落下し始めた。
ビュン!!
「10セケネット・ラケットエナジー。(10秒間強制無効エナジー)」
もう一人の男子生徒長谷入間が愛に仕掛けたサークルは、10秒間エナジーを練らせない技だった。
サークル内に入った者は強制的にエナジーが使えなくなる。
愛は地上20mの高さからエナジーを纏えない生身の状態で、運動場に着地した。
ドン!!
バキバキバキ!!
うまく足から着地したのはいいものの、足の骨はバキバキに損壊した。
もし足で着地ができず、頭を打っていたら、間違いなく即死だ。
「うぎゃあああああああ~。」
粉砕骨折でたまらず、声をあげる愛。
そこにすかさず、
グシャ。
愛の顔を踏み潰す男子生徒の荒井芳樹。
「よう。嬢ちゃん。さっきの威勢はどこにいった?このまま、頭を潰してやろうか?」
ボコッ!!
強烈なボディーブローが荒井芳樹にまともに入り、吹っ飛んだ。
「ぐぶぅぅぅぅうう~。」
荒井は血反吐を吐き、ショックにより気絶した。
「おまえは!!」
「なんだ。そのガキ。」
「いや、あいつは報告書でみたことがある。」
「あの重要任務の本人!!あのクソガキが!!」
そこには竜牙がいた。
竜牙のアバターが現れたのだ。
「愛のことだから、おっさんの高校生たちと仲良くできるわけないって思っていたら、予想以上だったってことだな。おまえら、ぶっ殺す!!」
「違うのよ。竜牙。」
つづく。
竜牙たち小学六年生にとっての最後の夏休み。
夏休みが近づくにつれ、竜牙の浮かれていった。
竜牙の父親は先月の6月に北海道に帰ったきり、また連絡がなくなった。
竜牙の母親は女ができたと騒いでいる。
それより今の竜牙が気にしていることは?
放課後のいつもの公園。
竜牙(アバター)と良太は、シールドで強化した体で格闘の訓練をしていた。
ドンドン!!
バキバキ!!
拳と蹴りでお互いの打撃を受けあう。
「ったあ~。竜牙の攻撃は重いよ。右腕でシールドを強めに覆っていても、攻撃を吸収しきれない。ほらっ。腕にあざができたよ。」
「ごめんごめん。太陽が出ていると思った以上に力が出てしまうんだ。もっと手加減するよ。」
「たぶん。竜牙より強いエナジーパワー持っている子どもなんていないよ。いや、大人だって危ういかも。エナジー部隊の人たちでもそんなにエナジーパワー感じないし。」
「えっ。そういうもんなの?でも地球はエナジー発展途上国ってさこが言ってたし。」
「あれ?今日はさこ様とまよ様は?」
「まよのやつ、ほんとガキだもん。甘いもん食べたいから、母さんの買い物に付き合ってるぜ。ホントガキ。あれでマクロっていうから笑えるよな?俺、最初に倒すマクロはまよって決めてるんだ。そういや愛は?ここ最近、付き合い悪すぎない?別にいいけど。」
「竜牙。おまえ、愛のこと気になってんだ?」
「別に気にしてねーよ。あいつ、口うるさいし、プライド高いし、言うほど強くないし、良いとこなんかねーじゃねーか。」
「いや確実に興味あるだろ?愛から口止めされていたけど教えてやるよ。愛は飛び級したんだ。エナジー部隊高等部に。」
「俺たちで言えば、小学生から高校生になったってこと?一気にババアになったんだ。」
「言葉遣いわりーな。高等部に入るメリットは大きいんだ。まず、初等部でエナジー操作の基本や座学を習う。中等部では、水中、空中などを自由に移動できる移動術を勉強する。エナジーパワーでいうと、1000エナジーパワー以上を常時保てるくらいだ。」
「え~。1000エナジーパワーなんて良太も愛もとっくに達成してるんじゃねーのか?」
「瞬間的に出すことは前からできたけど、ずっとその状態を維持するっていうのは大変だったんだ。だけど、さこ様に伝授していただいた『エナジー修行赤ちゃん編』で24時間ずっとエナジーを放出し続けることができるようになった。以前とは比べものにならないくらいエナジーパワーの持続力が上がったんだ。この時点で俺や愛は中等部卒業レベルなんだ。」
「じゃあ良太も卒業したらいいんじゃねーの?俺は中高生のおっさんたちと話したくねーけど。」
「おっさんって。問題は高等部。専門的な技を多く会得できる可能性がある。治療、個々のエナジー特性の研究、サポートエナジー能力の講義、俺も興味あるんだけど、ちょっと今、別の能力の勉強中だから余裕ねーんだ。」
「ふ~ん。それより愛が高校の奴らとうまくいってんのか。気になる。絶対に◯◯○だと思うけど。」
週末。
愛はエナジー部隊高等部の校舎に来ていた。
「同じ敷地内にあるから、どうってことないけど。」
初等部、中等部、高等部はエナジー部隊の基地、演習場兼、運動場側にある校舎にある。
日本の若年層のエナジープランの数が少ないので、生徒数も少ない。
初等部12人。
中等部11人。
高等部9人。
高等部に愛が加わり、10人になる。
愛は自分のクラスの教室に入った。
「おはようございます。」
そこには、男子生徒5人、女子生徒4人がいた。
エナジー部隊の高等部の生徒にも関わらず、ガラが悪そうな生徒だった。
「おまえが新人の初等部からきたガキか。俺は、古谷信之。(ふるたにのぶゆき)てか何で先輩の俺から挨拶してんの?おまえからしろ!!メスガキ!!」
「はあ~。」
愛は大きくため息をついた。
「おまえ、殺されたいのか?おまえも知ってんだろ?エナジー部隊に入隊したものは、年に数回は死人が出るのを。」
「だからなんですか?パイセン。私を殺したいんですか?脅しとかそういうのやめましょ。時間の無駄です。できる人間というのは、やると思ったときに行動し終わっているものです。だから私はこうして小学生でありながら、ここに来たということです。」
「『ペネッケハネーラ』(水のエナジーショット)!!」
女子生徒の1人が、愛に水でできた大きな塊をぶつけた。
バチっ!!
愛は左腕にエナジーマジックを集中させ、「ペネッケハネーラ」を弾き飛ばした。
「ごめんなさい。パイセンたち。私、話してる最中でも隙がございませんの。もちろん寝ている時でも。教室狭いので、お外でやりませんか?パイセンたちの見事な『ウガンドロン(シールド高速移動術)』をぜひ、この目で拝見したいですわ。」
「調子に乗りやがって!!ガキメス!!おまえら、外でやるぞ。調教しようと思っていたけど、やっぱ殺す!!ミンチにする。」
愛と高等部の生徒9人は窓から外に出て、空中戦をすることになった。
9人が愛の周りを取り囲んでいる。
「謝るんだったら今のうちだぞ。小便くさいメス!!」
不敵に笑う愛。
「何がおかしい!!」
「なんて言いますか、品がなさすぎと言いますか、下品というか。ねえ皆さんが腹を立てているのは私が生意気だからでしょ?」
「小学生の女でおまえみたいにムカつくやつは初めてだ!!自分でもそう思わんか!!」
「私はグローバルに物事を見ております。日本の縦社会。ほんとくだらない。実力主義でいきましょう。私の方があなたたちより強いので。」
「ホントに社会がわかっていないブスだな。俺らは軍人になるんだ。軍人や警察は縦社会が基本だろうが!!それがわからんブスは死ね!!七瀬!!丸山!!愛内!!加賀美!!おまえらでその女殺せ!!」
リーダー格である男子生徒が女生徒に命じた。
「小便くさい女。お姉さんが切り刻んでやるぜ。『ジャル・タラーバ』(水の剣)」
七瀬は、右腕にエナジーを纏わせ、水の剣をつくりだした。
丸山は、火のエナジーを手のひらに纏わせた。
「『アギャ』(火)。」
愛内は体中のエナジーを増幅させ、エナジーパワーを強化し、攻撃と防御を底上げした。
加賀美は、手を出し、愛に何かを放つ構えをみせた。
そのとき、
「遅いわ!!『ヴュックジャガ』(電撃)!!」
バリバリー!!
「キイィああああああああああああ~。」
加賀美は攻撃をする前に愛に先に攻撃され、感電し、運動場に落下した。
ドン!!
「このメス!!あんな威力死んでらどうする気だ!!」
と叫んだ愛内にも、
「『ヴュックジャガ』!!弱いくせに喋っている暇あるの?」
「いやああああああああああああ~。」
愛内も感電して、地面に叩き落とされた。
ドン!!
「よりによって、マジックシールドを強化していなかった愛内がやられるなんて。」
「何よ。その意外そうな目は。ちゃんと計算してるに決まってるでしょ?私がエナジーマジックで攻撃してるのに、エナジーパワー強化してるなんて、愛内ってパイセン、バカとしか言いようがないわ。」
「殺す!!処女くさい女!!」
七瀬は水の剣で切りかかってきた。
ズバッ。
愛は右腕でガードしたが、エナジーパワーが七瀬より劣ってしまい、腕が切れて血が吹き出した。
「ウッ。」
「あはははは。おバカのお嬢ちゃん。あんたが私よりエナジーマジックが上なのは認めるわ。でもね、エナジーマジックとエナジーパワーを混ぜ合わせた『ジャル・タラーバ』(水の剣)のような使い方があるの。お勉強になったわね。あっ。でもこのまま殺してあげるわ。もしかして、心配してる?私があなたを殺したら、警察に捕まるかもって?大丈夫よ。私の父、警察官の偉いさんだし、エナジー管轄だし、ごまかせるわ。あんたみたいなのが一匹死んだって大丈夫。うぐっ。」
ドブっ!!
愛は「ポール・ゲング」(エナジーできた玉)を発生させ、エナジーパワーを強く込めた球は、七瀬を殴りつけ、そのまま地面に叩き落とした。
ドン!!
「はい。一丁あがり。3人でもこの程度なの?笑わせるわ。」
ヴワァン。
瞬間、愛の周りにサークルが出現した。
「何コレ!!あっ。エナジーが練れない!!」
エナジーでできたサークルの中に入った愛は、エナジーが使えなくなった。
エナジーが使えないということは、ウガンドロンで空を飛んでいた愛は一気に地上に落下し始めた。
ビュン!!
「10セケネット・ラケットエナジー。(10秒間強制無効エナジー)」
もう一人の男子生徒長谷入間が愛に仕掛けたサークルは、10秒間エナジーを練らせない技だった。
サークル内に入った者は強制的にエナジーが使えなくなる。
愛は地上20mの高さからエナジーを纏えない生身の状態で、運動場に着地した。
ドン!!
バキバキバキ!!
うまく足から着地したのはいいものの、足の骨はバキバキに損壊した。
もし足で着地ができず、頭を打っていたら、間違いなく即死だ。
「うぎゃあああああああ~。」
粉砕骨折でたまらず、声をあげる愛。
そこにすかさず、
グシャ。
愛の顔を踏み潰す男子生徒の荒井芳樹。
「よう。嬢ちゃん。さっきの威勢はどこにいった?このまま、頭を潰してやろうか?」
ボコッ!!
強烈なボディーブローが荒井芳樹にまともに入り、吹っ飛んだ。
「ぐぶぅぅぅぅうう~。」
荒井は血反吐を吐き、ショックにより気絶した。
「おまえは!!」
「なんだ。そのガキ。」
「いや、あいつは報告書でみたことがある。」
「あの重要任務の本人!!あのクソガキが!!」
そこには竜牙がいた。
竜牙のアバターが現れたのだ。
「愛のことだから、おっさんの高校生たちと仲良くできるわけないって思っていたら、予想以上だったってことだな。おまえら、ぶっ殺す!!」
「違うのよ。竜牙。」
つづく。
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