エナジークエスト

リョウタ

文字の大きさ
上 下
170 / 184

第165エナジー 「欲求不満な『アーク』*性的表現があるので苦手な方はスルーしてください」

しおりを挟む
「俺は恐竜たちは好きで喋り相手として問題はないが、それだけじゃ俺が満たされないのはわかるだろ?」


「ん?なんだ?もっと強いエナジー使いがいて欲しいとかか?」


「違う違う。女だ。いくら俺でも恐竜の女と恋に落ちることはできない。この星って人間タイプがいないんだ。」


「あーそっちの悩みか。おまえのそこそこエナジーあるんだから、エナジーでそういう処理したらいいんじゃねーか?」


「俺もそれを考えたんだが、その処理が終わったあとに消去する自分のことを想像するとなんというか情けないような恥ずかしいような気分になるのはわかるだろ?『雷牙』。」


「(見た目が子どもの俺にそういう相談をすること自体おかしいと思うが)そうかもな。つまり人間タイプの女とそういうことがしたくて堪らないということだな。今度俺の住んでいる惑星『ボルト』の女を紹介するよ。あっ。でもまずい。『アーク』じゃ厳しいかも。」


「ん?俺のどこが問題だ。身長もそこそこあるし、顔も悪くない。女にはそこそこモテる自信はあるんだけど。」


「いやいやモテるには見かけじゃない。そこもやっぱエナジーだろ?エナジー量が弱いおまえじゃたぶん俺の星の女どもは満足しないだろう。」


「えっ。そんな。俺の人生終わった。」


「そんな弱っちい『アーク』に紹介するよ。驚異的に強くなる方法を。」


「なんなんだ。その方法は?『雷牙』!!早く教えてくれ!!」


「俺や『青牙』、『竜牙』のように『エナジー武具』を手に入れることだな。弱いおまえでも強くなる。」


「おっ。ほんとか。えーと『覇者』ってやつに会ってお願いしたらいいんだっけ?どこにいるか教えてくれ。」


「いいけど、『エナジー武具』を創るにはおまえの体から『愛』を抜かなければならない。つまり『性欲』。その邪な『性欲』が、『エナジー武具』の素となり、強力なパワーアップに繋がるんだ。」


「うんうん。・・・・ん?」


「まだ続きがあるんだ。『覇者』は報酬として『エナジー武具』の依頼者から『愛』を半分もらうことになっている。対象者から『愛』をもらった『覇者』は、その対象者を愛してしまう。そして無理やり口説かれ、そういう行為を無理やりされてしまうそうだ。」


「えーと。ツッコミどころが満載だが。『覇者』って女性なのか?」


「いいや。体格が数メートルあるむさ苦しいおっさんだ。なんか両性愛らしいぜ。俺や『青牙』はガキだったからそういうことにはならなかった。」


「俺、強くなりたいけど、そういうことはまだちょっと早いというか目覚めてないというか、それ以前に『性欲』がなくなってしまったら好きな女とそういうこともできなくなる。あー!!もう失礼しました!!」


「アーク」はいろいろ混乱しながら、一人でレストランから出て急いで帰って行った。


「やっぱり『竜牙』の仲間だな。馬鹿だな。『アーク』が食べ残した恐竜肉でも食べよう。モグモグ。おいしい。それにしても、元『ヤマタノオロチ』の俺たちっていつ生まれたんだろ?気づいたときから戦いの中にいたんだよな。『青牙』は覚えているかな。」


次回。 第166エナジー 「ヤマタノオロチの戦い」
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

校長室のソファの染みを知っていますか?

フルーツパフェ
大衆娯楽
校長室ならば必ず置かれている黒いソファ。 しかしそれが何のために置かれているのか、考えたことはあるだろうか。 座面にこびりついた幾つもの染みが、その真実を物語る

寝室から喘ぎ声が聞こえてきて震える私・・・ベッドの上で激しく絡む浮気女に復讐したい

白崎アイド
大衆娯楽
カチャッ。 私は静かに玄関のドアを開けて、足音を立てずに夫が寝ている寝室に向かって入っていく。 「あの人、私が

[R18] 激しめエロつめあわせ♡

ねねこ
恋愛
短編のエロを色々と。 激しくて濃厚なの多め♡ 苦手な人はお気をつけくださいませ♡

婚約者に消えろと言われたので湖に飛び込んだら、気づけば三年が経っていました。

束原ミヤコ
恋愛
公爵令嬢シャロンは、王太子オリバーの婚約者に選ばれてから、厳しい王妃教育に耐えていた。 だが、十六歳になり貴族学園に入学すると、オリバーはすでに子爵令嬢エミリアと浮気をしていた。 そしてある冬のこと。オリバーに「私の為に消えろ」というような意味のことを告げられる。 全てを諦めたシャロンは、精霊の湖と呼ばれている学園の裏庭にある湖に飛び込んだ。 気づくと、見知らぬ場所に寝かされていた。 そこにはかつて、病弱で体の小さかった辺境伯家の息子アダムがいた。 すっかり立派になったアダムは「あれから三年、君は目覚めなかった」と言った――。

王が気づいたのはあれから十年後

基本二度寝
恋愛
王太子は妃の肩を抱き、反対の手には息子の手を握る。 妃はまだ小さい娘を抱えて、夫に寄り添っていた。 仲睦まじいその王族家族の姿は、国民にも評判がよかった。 側室を取ることもなく、子に恵まれた王家。 王太子は妃を優しく見つめ、妃も王太子を愛しく見つめ返す。 王太子は今日、父から王の座を譲り受けた。 新たな国王の誕生だった。

【完結】7年待った婚約者に「年増とは結婚できない」と婚約破棄されましたが、結果的に若いツバメと縁が結ばれたので平気です

岡崎 剛柔
恋愛
「伯爵令嬢マリアンヌ・ランドルフ。今日この場にて、この僕――グルドン・シルフィードは君との婚約を破棄する。理由は君が25歳の年増になったからだ」  私は7年間も諸外国の旅行に行っていたグルドンにそう言われて婚約破棄された。  しかも貴族たちを大勢集めたパーティーの中で。  しかも私を年増呼ばわり。  はあ?  あなたが勝手に旅行に出て帰って来なかったから、私はこの年までずっと結婚できずにいたんですけど!  などと私の怒りが爆発しようだったとき、グルドンは新たな人間と婚約すると言い出した。  その新たな婚約者は何とタキシードを着た、6、7歳ぐらいの貴族子息で……。

隣の人妻としているいけないこと

ヘロディア
恋愛
主人公は、隣人である人妻と浮気している。単なる隣人に過ぎなかったのが、いつからか惹かれ、見事に関係を築いてしまったのだ。 そして、人妻と付き合うスリル、その妖艶な容姿を自分のものにした優越感を得て、彼が自惚れるには十分だった。 しかし、そんな日々もいつかは終わる。ある日、ホテルで彼女と二人きりで行為を進める中、主人公は彼女の着物にGPSを発見する。 彼女の夫がしかけたものと思われ…

孕ませねばならん ~イケメン執事の監禁セックス~

あさとよる
恋愛
傷モノになれば、この婚約は無くなるはずだ。 最愛のお嬢様が嫁ぐのを阻止? 過保護イケメン執事の執着H♡

処理中です...