1 / 66
1話 出会い
しおりを挟む
えなり君とはさちこがマッチングアプリをし始めて3人目に会った男である。
バツイチ、独身、44歳、小学生の一人息子は元嫁と遠方で暮らしている。
外資系企業のコンサル、年収1500万円以上
3LDKマンションに一人暮らし
アプリでのプロフィールには
少なめの年収800万円~1000万円を選択していたが、
さちこにはそれで十分であったし、写真といい、
自己紹介文も簡潔で申し分なかった。
事実、彼は女性からの「いいね」の数が異常に多かった。
さちこはまだアプリを始めたばかりで、
アプリのシステムのAIが勝手に推薦してきた男性を
本人からいいねを押してきたものと勘違いして、
いいね返しをしたつもりだった。
しかし、えなり君は一度も自分から女性にいいねを押したことがなく、
彼からするとさちこからアピールしてきたと思い込んでいたようである。
いずれにしても、
さちこはマッチングしても自分からメッセージを送らないので、
彼からファーストメッセージが来るのを待った。
メッセージが来ればさちこの持ち前のコミュニケーション能力が功を奏し、
彼はまんまとさちこにハマり、
メッセージのやり取りが頻繁に続くようになった。
彼は仕事を終えて寝る前にほぼ毎晩メッセージを送ってくるようになった。
さちこは毎晩トレードしていたので、ニューヨーク市場が開いてから、
ひと段落した夜中に暇つぶしがてら彼の相手をしていた。
彼はメッセージを打つスピードがものすごく速く、
電話で話すかのように会話が弾んだ。
酒に酔っているときはわかりやすく、
とうとう「電話したい。」と言い出した。
さちこはどのタイミングで既婚者であると告げるかを考えていた。
とりあえず「相場から目が離せないから今電話は無理。」と断った。
彼はその場は了承してくれ、その後もメッセージは続いた。
やがて、食事に誘われたので、
「既婚だけど、それでも良ければ。」と返事した。
彼は大変驚いていたが、「友達としてだから問題ない。」と返信してきたので、
ライン交換することになった。
そしてラインでのやり取りが毎晩続いた。
バツイチ、独身、44歳、小学生の一人息子は元嫁と遠方で暮らしている。
外資系企業のコンサル、年収1500万円以上
3LDKマンションに一人暮らし
アプリでのプロフィールには
少なめの年収800万円~1000万円を選択していたが、
さちこにはそれで十分であったし、写真といい、
自己紹介文も簡潔で申し分なかった。
事実、彼は女性からの「いいね」の数が異常に多かった。
さちこはまだアプリを始めたばかりで、
アプリのシステムのAIが勝手に推薦してきた男性を
本人からいいねを押してきたものと勘違いして、
いいね返しをしたつもりだった。
しかし、えなり君は一度も自分から女性にいいねを押したことがなく、
彼からするとさちこからアピールしてきたと思い込んでいたようである。
いずれにしても、
さちこはマッチングしても自分からメッセージを送らないので、
彼からファーストメッセージが来るのを待った。
メッセージが来ればさちこの持ち前のコミュニケーション能力が功を奏し、
彼はまんまとさちこにハマり、
メッセージのやり取りが頻繁に続くようになった。
彼は仕事を終えて寝る前にほぼ毎晩メッセージを送ってくるようになった。
さちこは毎晩トレードしていたので、ニューヨーク市場が開いてから、
ひと段落した夜中に暇つぶしがてら彼の相手をしていた。
彼はメッセージを打つスピードがものすごく速く、
電話で話すかのように会話が弾んだ。
酒に酔っているときはわかりやすく、
とうとう「電話したい。」と言い出した。
さちこはどのタイミングで既婚者であると告げるかを考えていた。
とりあえず「相場から目が離せないから今電話は無理。」と断った。
彼はその場は了承してくれ、その後もメッセージは続いた。
やがて、食事に誘われたので、
「既婚だけど、それでも良ければ。」と返事した。
彼は大変驚いていたが、「友達としてだから問題ない。」と返信してきたので、
ライン交換することになった。
そしてラインでのやり取りが毎晩続いた。
0
お気に入りに追加
4
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる