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第125話 発艦始め
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国王夫妻が汁粉の甘さに驚愕していた頃、蛟龍の飛行甲板では、零戦9機、彗星6機、天山3機、流星3機の計21機が、3機ずつ7列に並べられていた。
発艦準備作業完了の報告を受け、桑園が
「では、発艦が始まりますので、ご覧に入れます。」
と言って、国王夫妻一行を艦橋へと誘った。
稲積艦長は、羅針盤艦橋で操艦の指揮を執る。
桑園は、国王も羅針盤艦橋へと誘ったのであるが、国王は
「風に当たりながら、直に見たい。」
と希望したため、艦橋屋上の防空指揮所に上がって発着艦を参観することになった。
艦は、発艦のため、すでにナルヴィック港の遥か沖合に出ており、後方を、駆逐艦葉月が「トンボ釣り」のため追従していた。
「トンボ釣り」とは、空母での発着艦に失敗した機体の搭乗員救助作業を指す、海軍の俗語である。
「適地、風に立て。」
当直航海士官が報告する。
「風に立てます。」
航海長が艦長に断りを入れると
「良し。」
と艦長が言い
「両舷前進全速。」
の号令を掛けた。
「りょうげーん、ぜんしんぜんそーく。」
艦長の号令に、伝声管越しに操舵室からの復唱があり
テレグラフが
チリリリン
と鳴って、艦が速力を増して行く。
防空指揮所では、風の抵抗が強くなってきたため、桑園が国王夫妻に
「大分、風当たりが強くなりますが、大丈夫でございますか。」
と尋ねるが
「うむ、問題はない。このように鉄の船が飛ぶように海面を走ることに、余は感動しておるのだ。」
そう国王が回答した。
桑園が見る限り、国王自身はともかく、王妃の方は、頭髪が風で乱れ、スカートの裾が舞うなど、あまり大丈夫には見えなかったが、夫に付いて行くつもりなのか何も言わなかったので、桑園も、特に声を掛けなかった。
「総飛行機、発動!」
高声令達器から命令が通達されるとともに、旗旈信号が掲げられた。
各機の整備員たちが慣性起動器把手に取り付いて回し始め、毎分80回転になったところでクラッチを繋ぐ。
キュルル
という音を立てて回り始めたプロペラが、7翔、面前を通過したところで、操縦席の整備員が起動器のスイッチを「接」に回し、エンジンに火を入れると
ババババ…バルン…ババババ
排気管から白い煙を上げて、エンジンが回り出す。
21機が一斉にエンジンを起動したので、辺りは轟音に包まれる。
短い打ち合わせを終えた搭乗員たちが、愛機へと駆け寄り、座席に収まった。
艦の速力は、30ノットを示す旗旈信号が上げられている。
さすがの国王も、風に飛ばされそうな上衣を必死に抑えている。
やがて、飛行甲板先端から流れ出ている蒸気が真っ直ぐとなり、艦が風に立ったことを知らせた。
「発艦準備、よろし。」
艦長に報告が入る。
「発艦始めッ。」
艦長の命令で高声令達器が
「発艦始め」
を告げ、旗旈信号が上がる。
同時に、艦橋前方の測距儀甲板にいた飛行長が
ピリリリリリリ…
と笛を吹き、白旗を振った。
各機の主脚の脚止めに取り付いていた整備員が、これを払い、飛行甲板サイドの待機所に飛び込み、他の将兵と一緒に「帽振れ」で発艦する機体を見送る。
先頭の零戦から順に、スロットル全開で発艦して行く。
今回は、言わば訓練の延長であり、零戦は増槽(落下式燃料タンク)を装着しておらず、彗星、天山、流星のいずれもが、爆装も雷装もない軽負荷状態なので、実戦の時に比べると、軽やかに空中へ浮かんで行く。
国王は、一機、また一機と発艦して行く度に、その行方を顔を向けて追い、まるで何かのショーを見て楽しんでいるようであった。
5分ほどで全機の発艦が終了し、21機は、それぞれ3機ずつの編隊を組んで蛟龍の上空を旋回していた。
発艦が終わり、速力を18ノットに落とした蛟龍の防空指揮所で、桑園が
「いかがでございますか、国王陛下。ご満足いただけましたでしょうか。」
と国王に訊くと
「うむうむ。満足である。余が即位の記念日に、かような光景を見られるとは、大いに満足である。」
そう国王は答えてから
「この満足を、我が臣民と共有したいものじゃ。ついては、ヘネラールソウエン。」
話を向けられた桑園は
「この王様、まだ何かあんのか。」
内心ウンザリであったが
「何でございましょう。」
と穏やかに答えた。
「先日、貴軍の…何といったかな。少し大きめの『ヒコーキ』が、我が娘と婿を乗せて飛来した折、我が王都と我が城の上空を飛び越し、驚かされたものである。ついては、あの大群も、同じように王都上空を飛行させ、城の重臣どもや街の者を、少々驚かせたいと思ってな。如何なものじゃ。」
聞いた桑園は
「如何も何も、断る選択肢は用意していない癖に。」
内心で毒付いたが
「承知いたしました。王都上空を往復させましょう。」
とにこやかに答えた。
国王の要請は、上空の編隊に無線で伝えられ、7群21機の編隊は、王都の方角へ向かって行った。
国王は、悪戯の成果を待つ子供のような表情である。
編隊の速度であれば、せいぜい10分か15分で王都上空に到達するはずである。
往復でおおむね30分程度の時間を要するはずなので、桑園は、国王夫妻を再度お茶に誘った。
「うむ、そうであるな。」
国王が気軽に応じたため、桑園は、一行を艦橋一層の司令官休憩室へ連れて行き、今度は、緑茶でもてなした。
ついでに、海軍内では評判の高い、給糧艦の羊羹を茶菓子として出してみた。
これは意外に国王にウケたようで
「ふむふむ、こちらの茶の香ばしい苦みと、この甘い菓子がよく合っているのだな。」
と感心することしきりであった。
しばらくして、頭上に爆音が響き、編隊が王都から帰還したことが分かった。
「では陛下、今度は着艦作業をご覧ください。また、防空指揮所…屋上へ参りますか?」
桑園が尋ねると
「うむ、よきに計らえ。」
と答えが返って来た。
「俺は臣下じゃないんだけどな。」
桑園は、やはり不快に思わざるを得なかった。
発艦準備作業完了の報告を受け、桑園が
「では、発艦が始まりますので、ご覧に入れます。」
と言って、国王夫妻一行を艦橋へと誘った。
稲積艦長は、羅針盤艦橋で操艦の指揮を執る。
桑園は、国王も羅針盤艦橋へと誘ったのであるが、国王は
「風に当たりながら、直に見たい。」
と希望したため、艦橋屋上の防空指揮所に上がって発着艦を参観することになった。
艦は、発艦のため、すでにナルヴィック港の遥か沖合に出ており、後方を、駆逐艦葉月が「トンボ釣り」のため追従していた。
「トンボ釣り」とは、空母での発着艦に失敗した機体の搭乗員救助作業を指す、海軍の俗語である。
「適地、風に立て。」
当直航海士官が報告する。
「風に立てます。」
航海長が艦長に断りを入れると
「良し。」
と艦長が言い
「両舷前進全速。」
の号令を掛けた。
「りょうげーん、ぜんしんぜんそーく。」
艦長の号令に、伝声管越しに操舵室からの復唱があり
テレグラフが
チリリリン
と鳴って、艦が速力を増して行く。
防空指揮所では、風の抵抗が強くなってきたため、桑園が国王夫妻に
「大分、風当たりが強くなりますが、大丈夫でございますか。」
と尋ねるが
「うむ、問題はない。このように鉄の船が飛ぶように海面を走ることに、余は感動しておるのだ。」
そう国王が回答した。
桑園が見る限り、国王自身はともかく、王妃の方は、頭髪が風で乱れ、スカートの裾が舞うなど、あまり大丈夫には見えなかったが、夫に付いて行くつもりなのか何も言わなかったので、桑園も、特に声を掛けなかった。
「総飛行機、発動!」
高声令達器から命令が通達されるとともに、旗旈信号が掲げられた。
各機の整備員たちが慣性起動器把手に取り付いて回し始め、毎分80回転になったところでクラッチを繋ぐ。
キュルル
という音を立てて回り始めたプロペラが、7翔、面前を通過したところで、操縦席の整備員が起動器のスイッチを「接」に回し、エンジンに火を入れると
ババババ…バルン…ババババ
排気管から白い煙を上げて、エンジンが回り出す。
21機が一斉にエンジンを起動したので、辺りは轟音に包まれる。
短い打ち合わせを終えた搭乗員たちが、愛機へと駆け寄り、座席に収まった。
艦の速力は、30ノットを示す旗旈信号が上げられている。
さすがの国王も、風に飛ばされそうな上衣を必死に抑えている。
やがて、飛行甲板先端から流れ出ている蒸気が真っ直ぐとなり、艦が風に立ったことを知らせた。
「発艦準備、よろし。」
艦長に報告が入る。
「発艦始めッ。」
艦長の命令で高声令達器が
「発艦始め」
を告げ、旗旈信号が上がる。
同時に、艦橋前方の測距儀甲板にいた飛行長が
ピリリリリリリ…
と笛を吹き、白旗を振った。
各機の主脚の脚止めに取り付いていた整備員が、これを払い、飛行甲板サイドの待機所に飛び込み、他の将兵と一緒に「帽振れ」で発艦する機体を見送る。
先頭の零戦から順に、スロットル全開で発艦して行く。
今回は、言わば訓練の延長であり、零戦は増槽(落下式燃料タンク)を装着しておらず、彗星、天山、流星のいずれもが、爆装も雷装もない軽負荷状態なので、実戦の時に比べると、軽やかに空中へ浮かんで行く。
国王は、一機、また一機と発艦して行く度に、その行方を顔を向けて追い、まるで何かのショーを見て楽しんでいるようであった。
5分ほどで全機の発艦が終了し、21機は、それぞれ3機ずつの編隊を組んで蛟龍の上空を旋回していた。
発艦が終わり、速力を18ノットに落とした蛟龍の防空指揮所で、桑園が
「いかがでございますか、国王陛下。ご満足いただけましたでしょうか。」
と国王に訊くと
「うむうむ。満足である。余が即位の記念日に、かような光景を見られるとは、大いに満足である。」
そう国王は答えてから
「この満足を、我が臣民と共有したいものじゃ。ついては、ヘネラールソウエン。」
話を向けられた桑園は
「この王様、まだ何かあんのか。」
内心ウンザリであったが
「何でございましょう。」
と穏やかに答えた。
「先日、貴軍の…何といったかな。少し大きめの『ヒコーキ』が、我が娘と婿を乗せて飛来した折、我が王都と我が城の上空を飛び越し、驚かされたものである。ついては、あの大群も、同じように王都上空を飛行させ、城の重臣どもや街の者を、少々驚かせたいと思ってな。如何なものじゃ。」
聞いた桑園は
「如何も何も、断る選択肢は用意していない癖に。」
内心で毒付いたが
「承知いたしました。王都上空を往復させましょう。」
とにこやかに答えた。
国王の要請は、上空の編隊に無線で伝えられ、7群21機の編隊は、王都の方角へ向かって行った。
国王は、悪戯の成果を待つ子供のような表情である。
編隊の速度であれば、せいぜい10分か15分で王都上空に到達するはずである。
往復でおおむね30分程度の時間を要するはずなので、桑園は、国王夫妻を再度お茶に誘った。
「うむ、そうであるな。」
国王が気軽に応じたため、桑園は、一行を艦橋一層の司令官休憩室へ連れて行き、今度は、緑茶でもてなした。
ついでに、海軍内では評判の高い、給糧艦の羊羹を茶菓子として出してみた。
これは意外に国王にウケたようで
「ふむふむ、こちらの茶の香ばしい苦みと、この甘い菓子がよく合っているのだな。」
と感心することしきりであった。
しばらくして、頭上に爆音が響き、編隊が王都から帰還したことが分かった。
「では陛下、今度は着艦作業をご覧ください。また、防空指揮所…屋上へ参りますか?」
桑園が尋ねると
「うむ、よきに計らえ。」
と答えが返って来た。
「俺は臣下じゃないんだけどな。」
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