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5 はじまり
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春華「んー、この辺かなー。あ!」
春華は奥の茶色い建物の方を指さす。
それは農学部のキャンパスだった。
苺花「見つかって良かった!…うっ」
すると突然、苺花はしゃがみこんでしまった。
苦しそうな表情の苺花を見て、咄嗟に駆け寄る。
春華「苺花ちゃん!!どうしたの?具合悪い?」
苺花「うん…貧血かな…少し座れば治るから大丈夫」
春華は苺花を抱えて、近くの木陰へ運んだ。
持っていた水を苺花に持たせた。
春華「よかったらお水飲んで!落ち着くまで少し休もう」
苺花は小さく「うん」と頷いた。
約15分ほど、苺花の様子を見守った。
少しずつ顔色も良くなり、ちょっと話せるようにもなってきた。
春華はふと気になることを聞いた。
春華「苺花ちゃんはなんで農学部にしたの?見た感じ全然農業とか興味無さそうなのに」
苺花「そう?春華ちゃんも意外だけど!…私ね、昔から体弱くて…よく入院してたんだ。その時いつもお部屋に飾ってあるお花が綺麗で、お花のこともっと勉強したいなって思ったの。それとね…」
そう言いかけると話すのをやめた。
春華「それと?」
春華は気になって首を傾げると、苺花がちょっと照れ出した。
苺花「やっぱり秘密!」
苺花がニコッと笑う。
春華「えー、気になるよー!」
苺花はゆっくりと話し出した。
苺花「それとね…昔入院してた病院で知り合った男の子がいてね。ちゃんと話したこともなくて、ずっと遠くから見てたの。その男の子が退院する時、病室にあったお花にリボンを巻いてプレゼントしたら、すごく喜んでくれたの。それがすごく嬉しくて…」
そう話す苺花は、すごく優しい顔をしていた。
春華「すごく素敵!喜んでくれて良かったね!その男の子には、もうそれ以来会ってないの?」
苺花「それが今朝、貧血で具合が悪くて木陰で休んでたら寝ちゃってて…その時起こしてくれた男の子が、すごく似てたんだ!でも、もしかしたら人違いかもしれないけど…」
春華「じゃあその男の子、もしかしたら同じ大学なのかもしれないね!また会えるといいね!」
苺花「うん!」
苺花はほんのりと頬を赤くした。
春華は奥の茶色い建物の方を指さす。
それは農学部のキャンパスだった。
苺花「見つかって良かった!…うっ」
すると突然、苺花はしゃがみこんでしまった。
苦しそうな表情の苺花を見て、咄嗟に駆け寄る。
春華「苺花ちゃん!!どうしたの?具合悪い?」
苺花「うん…貧血かな…少し座れば治るから大丈夫」
春華は苺花を抱えて、近くの木陰へ運んだ。
持っていた水を苺花に持たせた。
春華「よかったらお水飲んで!落ち着くまで少し休もう」
苺花は小さく「うん」と頷いた。
約15分ほど、苺花の様子を見守った。
少しずつ顔色も良くなり、ちょっと話せるようにもなってきた。
春華はふと気になることを聞いた。
春華「苺花ちゃんはなんで農学部にしたの?見た感じ全然農業とか興味無さそうなのに」
苺花「そう?春華ちゃんも意外だけど!…私ね、昔から体弱くて…よく入院してたんだ。その時いつもお部屋に飾ってあるお花が綺麗で、お花のこともっと勉強したいなって思ったの。それとね…」
そう言いかけると話すのをやめた。
春華「それと?」
春華は気になって首を傾げると、苺花がちょっと照れ出した。
苺花「やっぱり秘密!」
苺花がニコッと笑う。
春華「えー、気になるよー!」
苺花はゆっくりと話し出した。
苺花「それとね…昔入院してた病院で知り合った男の子がいてね。ちゃんと話したこともなくて、ずっと遠くから見てたの。その男の子が退院する時、病室にあったお花にリボンを巻いてプレゼントしたら、すごく喜んでくれたの。それがすごく嬉しくて…」
そう話す苺花は、すごく優しい顔をしていた。
春華「すごく素敵!喜んでくれて良かったね!その男の子には、もうそれ以来会ってないの?」
苺花「それが今朝、貧血で具合が悪くて木陰で休んでたら寝ちゃってて…その時起こしてくれた男の子が、すごく似てたんだ!でも、もしかしたら人違いかもしれないけど…」
春華「じゃあその男の子、もしかしたら同じ大学なのかもしれないね!また会えるといいね!」
苺花「うん!」
苺花はほんのりと頬を赤くした。
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