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第41幕 絶望の目覚め
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月曜日の朝、目が覚めた。
土日はずっとフィクションの中に浸っていた。
俺は夢を見ていた。
夢の中で俺は、お姫様のために悪に立ち向かうというよくありがちなファンタジーの世界にいた。
そのお姫様は高飛車で周りからあまり好ましく思われてないが、俺にだけは優しかった。
だから俺は悪に立ち向かうことができたのだ。
最後にお姫様を守り抜いて、そして……。
目が覚めてしまった。
目を覚ましてしまったことを後悔する。
自分以外誰もいない家、仕事、元恋人と肉体関係にあった上司の存在が頭に浮かぶ。
だが、行くしかないのだ。
当たり前だが、人間は働かなければならないのだ。
そうでないと生きられない。
体や精神面に何かあって働けなくなったとしたら、世間では弱者として軽く扱われる。
その扱いについてかわいそう、差別は良くないと主張する人がいるが、ただ言うだけ。
自分は正論を言っているからと、不特定多数の人間を味方につけて1人を叩く。
やっていることはリンチと同じだ。
何か変えようとするわけではない。
ただ自分の中の正義に酔っているだけだ。
言うだけなら誰でもできる。
そう言ってる人も自分の都合が悪ければ平気で逃げたり、他人を切り捨てるのだ。
木原の言う通りかもしれない。
人間は弱者を踏み台にして生きてる。
俺は弱者の最下層だ。
土日はずっとフィクションの中に浸っていた。
俺は夢を見ていた。
夢の中で俺は、お姫様のために悪に立ち向かうというよくありがちなファンタジーの世界にいた。
そのお姫様は高飛車で周りからあまり好ましく思われてないが、俺にだけは優しかった。
だから俺は悪に立ち向かうことができたのだ。
最後にお姫様を守り抜いて、そして……。
目が覚めてしまった。
目を覚ましてしまったことを後悔する。
自分以外誰もいない家、仕事、元恋人と肉体関係にあった上司の存在が頭に浮かぶ。
だが、行くしかないのだ。
当たり前だが、人間は働かなければならないのだ。
そうでないと生きられない。
体や精神面に何かあって働けなくなったとしたら、世間では弱者として軽く扱われる。
その扱いについてかわいそう、差別は良くないと主張する人がいるが、ただ言うだけ。
自分は正論を言っているからと、不特定多数の人間を味方につけて1人を叩く。
やっていることはリンチと同じだ。
何か変えようとするわけではない。
ただ自分の中の正義に酔っているだけだ。
言うだけなら誰でもできる。
そう言ってる人も自分の都合が悪ければ平気で逃げたり、他人を切り捨てるのだ。
木原の言う通りかもしれない。
人間は弱者を踏み台にして生きてる。
俺は弱者の最下層だ。
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