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第四章 都市防衛戦の波乱
束の間の休憩
しおりを挟むそろそろ色々と伏線を張らなきゃいけない時期が来た。それを回収できるかは未来の自分に任せる。だってみんなプロット無視するし仕方ないね。
ここ最近の投稿に伏線が含まれてるはず、今回の意味深な【Tips】にもご注目。考察してくれると喜びます。
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ここはブルーマウンテン。人々の憩いの場であり、落ち着く雰囲気を持った喫茶店である。
その店は緊急事態にも関わらず開店していた。そのため、カルマ達はまたもここに集まっている。
◇
とある席にて項垂れてテーブルに顔を伏せている黒髪少女と赤髪少女をそれぞれ隣にいる二人の少女が撫でていた。
どうやらゴキ型モンスターと出会い精神的に疲弊してしまったようだ。具体的にはSAN値が5減少している(アイデア失敗)
まぁ、黒髪少女ことクリムはカルマに頭を撫でられて減少値も回復している様子だが
「………虫、大っ嫌い」
「あはは……取り敢えず嫌だったのは分かりますから、そのエストック仕舞いましょうか」
顔が見えていない故に分からないが既にクリムの顔は緩んでいる。ただ単にカルマに構ってもらいたいだけである。
「ううぅ、まさかあんなのがいるなんて卑怯ですわ」
「うん。私もそのモンスターとは会いたくないや、発狂する自信しかないよ」
アリスも平静を装ってはいるがその心内は、変態的なものであると断言しよう。覗くことはおすすめしないがその変態性を少し見させてもらおう。
(はわぁ、ユリ様の柔らかい手がわたくしの頭を撫でて、気持ちぃですの~……ここがVRとは言えユリ様に触られたのですし今日から頭は洗えませんわね。)
まるで推しやらアイドルに触られた時の極めたオタクのような反応である。実に物理的に汚い思考をしている。
一応大企業の社長令嬢という立場のはずなのだが世の中は不思議である。
ちなみにこの場にはランは居ない。デスペナにより、あと5時間はログインできない状態だ。「浮かれて油断した」とメッセージで送られてきたため、秘密裏に行われているらしいカルマのスパルタ戦闘教室で扱かれたとかそうでないとか
閑話休題。
ともかく、ここには見た目だけは美少女の4人が集まっているということだ。男なんていない実に花のある場と言えるだろう。
それ故に不埒な輩というのは現れるのも当然の理と言える。
和気藹々と身内同士での交流を楽しんだり、店自慢のとても美味しいコーヒーを飲んだらしているとチリンチリンと穏やかで静かな空間に似つかわしくないチャラチャラした3人の男性が入店した。
カルマ達のすぐ横の席に座る。各々好きなものを頼むと男達は横目でジロジロとまるで見定めるかのような瞳でカルマ達を眺める。
女性は視線に敏感だと言うがここまで露骨だと誰でも気がつくだろう。
(何やらチャラ男が見てますね……プレイヤー同士でもノックバックはあるので最悪蹴れば問題なしですね。あ、このケーキすごい、コーヒーと合う)
フォークを操り、優雅に食べる姿はキリッとした表情も相まってクール系の美人にしか見えない。この男、本当に男なのだろうか?
(不埒な輩が3匹……対処を、いえ……カルマ様がやってくれそうですわね。)
相手を人間とも思ってなさそうな感じだがこのお嬢様、ずっとユリの方を見ており、ポーカーフェイスがなければだらしない顔となっていたこと間違いなしである。
「どうしたの? アリス」
「へ?……あ、なんでもありませんわ」
花園に異物が侵入した。それは色黒で金髪のいかにもなチャラ男であった。話をしていると、不躾にも急に割り込んできた。
「ねぇねぇ、そこの美人なお姉さん方。僕等と一緒に遊ばない~?」
語尾に伸ばし棒でも付いてそうな口調で話すチャラ男Aは、視線を動かして彼女達の胸や顔を隠そうともせずに眺める。
(この男、私の蓮華を見て鼻で笑った。マジブッコロ)
「人の話、聞いてる~? そーゆーの良くないとお兄さんは思うなぁ」
少しの間、無視するとチャラ男Aは仲間を呼び出した。なにやらねっとりとした喋り方をするチャラ男B、自分はイケメンだと勘違いしてそうなチャラ男Cが現れた。
「あのねぇ、キミたちぃ俺達と遊ぼぉーよ」
「ねぇ、君可愛いね。ぼくと遊ばないかい?」
さて、この時点でカルマを見てみよう。
漫画だと怒りマークでもつきそうなほどにイライラしている。
そのため殺気が若干漏れてしまい、白目を剥いて6本の腕を持つ筋肉ムキムキの修羅が無骨な剣を素振りしていた。
この場に動物がいたならば即座に逃げ出すほどの気配であり、人間で殺気というものにクソみたいに鈍感なチャラ男たちには全く分からないようだ。
きっとKYというやつなのだろう。
シカトを決め込むカルマ達に相も変わらず、口説き続けるチャラ男ABCにイライラゲージが満タンになってしまったカルマの怒気が降りかかる。
「お、やっと反応を示してくれた~! 遊んでくれる気になった~?」
きっとそう言うつもりだったのだろう。だが、チャラ男Aのセリフに被せるようにカルマの声が重なる。
「いい加減にしてくださいね?」
強めに、そして目の奥が笑っていない満面の笑みでそれを伝えるとチャラ男たちはやっと殺気に勘づいたかのように青ざめる。
「ふふっ、そのまま回れ右して私の目の前から消えてくれると嬉しいのですが」
「「「は、はい」」」
注文した飲み物を味わう暇のないような早さで飲み干すと脱兎の如く逃げ出していった。
自分が今更ながらに立っていたことに気が付いたカルマは座り直して少し冷めてしまったコーヒーを一口飲む。
「さすがですわ」
「ん、カルマがやらなかったらブッコロをしてた」
「いやぁ……て、クリム辞めて下さいね」
そう言えばユリの声が聞こえないなと視線を向けるとそこには誰も居らず、不思議に思うとアリスが「あぁ、ユリ様ならここに」と指し示す。
そこには「すぅ……すぅ……」と穏やかな表情でアリスに膝枕されているユリがいた。カルマは一瞬、目を丸くするも苦笑いしてしまう。
「……カルマも膝枕する?」
「へ?」
一体何処をどう解釈したらそうなったのだろうという思いが込められた二文字を理解したのか
「だって、羨ましそうに見てたから」
という、解釈違いの答えがでてきた。
「いや、別に……」
「…………」(ジー)
「…………」
「…………」(ジー)
「……分かりましたから」
渋々と言った様子で膝枕されるカルマだが、若干頬が吊り上がっているのをクリムは見逃さなかった。満足そうな雰囲気を醸し出しているのを見て、カルマもたまにはこう言うのもいいかと思ったとか
【Tips】この世界は実に都合の良い、言ってしまえばご都合主義な世界だ。だが、幸運と不幸は釣り合わなければならない。いずれはしっぺ返しを食らうだろう。
【Plus】「男なんていない。」
男は居ない、いいね。男の子はいないが男の娘は、いる。カルマの性別?そんなもの男の娘=名前の法則で分かるはずだ。ちなみにこの世の温泉には男湯、女湯、そしてカルマこと蓮華湯がある。
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【スケジュール】
2月12日金曜日18時
【ニャルの語り】
どーも、ニャル様だ。
最近やることがあって忙しいので手短に行くことにするよ。
@カルマの師匠さんへ「タイムマシンに乗った某青狸に遭遇したりしないんですか」
んーと、この質問に関してはボクが回答させてもらうね。
カルマの師匠が時間関係のものではない、これは断言させてもらうよ。
だから、某青狸にも出会うことはないね。むしろボクの方が会いそうなくらいだよ。
あとあと神話生物関連は基本的にボクが回答するからよろしくっ!!
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