39 / 42
最終章 精霊界
39、精霊王
しおりを挟む
そこからは特に問題はなく、精霊王様がいるという場所の近くに辿り着いた。目の前にある信じられないほどの大木、その中に精霊王様はいるらしい。
ちなみに大木は近くにいる今では端が見えないほどに大きく、上を見上げてもてっぺんを見ることはできない。
『この中よ。行きましょう』
「大木の中ってどうやって入るの?」
『入り口があるわ。中は広い空間なのよ』
可愛らしい入り口に案内されて少しだけ腰を屈めながら中に入ると、中は予想以上に広い空間だった。
天井は見えないほどに高く、綺麗に彫られた木の階段やテーブル、椅子、ベッドにソファーなどたくさんの素朴な家具がある。
私では到底届かない場所にもたくさんの家具が設置されていて、空を飛べる精霊ならではの内装だ。
「ここには誰もいないね」
『精霊王様は上の展望部屋にいるのが好きなのよ』
『そこまでは飛んで行くんだけど~、レイラはまた球体に乗っていく?』
『ここでは速度を出さないから球体じゃなくても良いでしょう。レイラ、このソファーに座りなさい』
アンシュのその言葉に従って木枠に白土が敷かれたソファーに腰掛けると、その椅子がふわりと宙に浮かんだ。
「うわっ……び、びっくりした」
『今まではもっと速い速度で飛んでたじゃない。じゃあ行くわよ』
それからソファーに座りながら内装を眺めつつ上へ上へと向かうと、数分で目的の場所に到着したようだ。ソファーが地面にことりと僅かな音を発して固定され、アンシュに立ち上がって良いと許可をもらう。
ゆっくりと立ち上がって周囲を見回すと、左側に見たことのない精霊がいた。白髪に白髭の、老人のような出立ちの精霊だ。
『精霊王様~久しぶり~』
『会いに来たわよ』
『遊びに来たぜ!』
『ふぉっふぉっふぉっ、久しぶりじゃな。珍しい者を連れているようじゃが』
やっぱりこの人が精霊王様なんだ……なんだか凄く雰囲気がある。緊張して手に滲んだ汗を服で拭い、意を決して口を開いた。
「こ、こんにちは。レイラと申します」
『わしは精霊王じゃ。精霊樹までよく来たな』
精霊王様は私の挨拶に、思っていたより何倍も穏やかに声をかけてくれた。とりあえず、ここに来たことは怒られないみたいだ。
その事実に安堵して、先ほどよりも少しだけ体の力を抜く。
「あの、突然来てしまってすみません」
『別に構わんよ。愛し子の末裔だしな』
やっぱりそこが重要なポイントなんだね……問題は愛し子の末裔ではない、普通の人間が大多数を占める下界を救ってもらえるのかどうかだ。
「あの……今回ここに連れてきてもらったのは、精霊王様に大切なお話があるからなんです。その……下界を救っていただけないでしょうか! このままだと下界は崩壊してしまいます!」
一番伝えたいことを発してガバッと頭を下げると、精霊王様は何も返答をくれなかった。その事実に再度緊張しつつ、ゆっくりと頭を上げる。
すると精霊王様は……困った表情を浮かべていた。
「難しい、のでしょうか」
『人間には裏切られ続けてきたからのぉ。もう人間には手を貸さないと決めたのじゃ』
「そんな……で、でも。それで下界が崩壊してしまうのは、精霊界にも悪影響があるんじゃ」
『別にないのぉ。下界が崩壊すれば、また数千年後には新たな下界が生まれるじゃろう。そうすれば、そこに生まれた生命体と力を合わせれば良い』
下界が崩壊しても、精霊たちに悪影響はないんだ……完全に下界が下位の存在なんだね。それだと助けを求めるのは、凄く難しいかもしれない。
でも、絶対に諦めたくない。あと数年で世界が滅ぶなんて絶対に嫌だ。
「そこを何とか、救っていただけないでしょうか。人間と助け合わなくても良いです。下界の崩壊を止めてくださるだけで……」
『うーん、それもなぁ』
精霊王様の反応は乏しい。どうしよう、このままだと下界は崩壊の道を突き進むしかない。
「……もう人間に、未練はないのですか? 昔は仲良くしていたのなら、人間が悪いことをしたとしても楽しい思い出はあったはずです! 人間だって全員が悪いわけじゃなくて、良い人たちもたくさんいるんです。精霊だって同じじゃないですか! 私の友達にフェリスという精霊がいます。フェリスは精霊界で虐められて下界に落とされたと聞きました。どちらにも悪い人も良い人もいて……だからその、一緒に上手くいく方法を考えませんか!」
途中から気持ちが昂って、強い口調で思っていることを伝えてしまった。息が切れて心臓がバクバクと早く動いているけど、後悔はない。
『……下界に落とされた、精霊がいるのか?』
「はい。フェリスという名前です。精霊王様はご存知なかったのですか?」
『そんなことは、知らなかった……まさか虐めて下界に落とすなど』
その言葉を発してから、精霊王様は初めて厳しい表情を浮かべた。この人は徹底的に争いが嫌なのかな。
確かにそれだと、人間を見限るのも分かるかもしれない。でも最近は他の国は知らないけど、私が住む国では戦争なんて起きていないはずだ。
それからは精霊王様が黙り込んでしまって、場には沈黙が流れた。その沈黙を破ったのはアンシュだ。
『精霊王様、下界は崩壊してしまうの?』
『人間はいなくなるのか?』
『百味山の食べ物も?』
そしてそれに続いて、ロデアとランセも口を開く。
『そうじゃな……このままだとそうなるな』
『そんなの寂しいわ。だってレイラと遊ぶのは楽しかったもの』
『人間は弱いから守ってあげないといけないんだぜ!』
『美味しいものの作り方を教えてもらったよ~』
皆のその言葉に、精霊王様は困り顔だ。
『でもな、人間たちは我らの力を争いにばかり使うのじゃよ』
『……でも、レイラはそんなことをしないわよ』
『レイラにそんなことできないよな! というか俺らの方が強いんだから、そんなの争いに使いたいって言われたらダメって言えばいいんじゃね?』
『そうだよね~。人間は弱いんだもんね~』
確かによく考えたらそうだよね。じゃあ、何で精霊の力が争いにばかり使われることになっだだろう。
――もしかしたら、精霊たちの中にも争いに力を使いたい人たちがいたんじゃないのかな。
たとえば、フェリスをいじめて下界に落としたような精霊とか。
その事実に精霊王様も気づいたのか、難しい表情で大きなため息を吐いた。
『はぁ……もしかしたらわしは、色々と誤解していたのかもしれんな。身内である精霊を信頼しすぎていたようだ。お前たちとレイラの関係を見ていると――懐かしい光景を思い出す』
目を細めた精霊王様の視線の先には、遠い昔に人間と精霊が協力していた様子が思い出されているのかもしれない。
『もう一度、協力してみるのも良いのかもしれんな……今度こそ我らの力の使い方をしっかりと定め、精霊側も監視をするような形で』
「本当ですか!!」
『人間はいなくならない?』
『レイラもいなくならない?』
アンシュとランセが聞いたその言葉に、精霊王様は苦笑を浮かべつつ頷いた。
『そうじゃな。いなくならぬように動くとしよう』
『やったー! 精霊王様ありがとう~』
『さすが精霊王様ね』
『話が分かるぜ!』
それからは精霊王様がなんだかよく分からない魔法? のようなものを使い、役職を持っている精霊たちが精霊樹に集められた。
ちなみに大木は近くにいる今では端が見えないほどに大きく、上を見上げてもてっぺんを見ることはできない。
『この中よ。行きましょう』
「大木の中ってどうやって入るの?」
『入り口があるわ。中は広い空間なのよ』
可愛らしい入り口に案内されて少しだけ腰を屈めながら中に入ると、中は予想以上に広い空間だった。
天井は見えないほどに高く、綺麗に彫られた木の階段やテーブル、椅子、ベッドにソファーなどたくさんの素朴な家具がある。
私では到底届かない場所にもたくさんの家具が設置されていて、空を飛べる精霊ならではの内装だ。
「ここには誰もいないね」
『精霊王様は上の展望部屋にいるのが好きなのよ』
『そこまでは飛んで行くんだけど~、レイラはまた球体に乗っていく?』
『ここでは速度を出さないから球体じゃなくても良いでしょう。レイラ、このソファーに座りなさい』
アンシュのその言葉に従って木枠に白土が敷かれたソファーに腰掛けると、その椅子がふわりと宙に浮かんだ。
「うわっ……び、びっくりした」
『今まではもっと速い速度で飛んでたじゃない。じゃあ行くわよ』
それからソファーに座りながら内装を眺めつつ上へ上へと向かうと、数分で目的の場所に到着したようだ。ソファーが地面にことりと僅かな音を発して固定され、アンシュに立ち上がって良いと許可をもらう。
ゆっくりと立ち上がって周囲を見回すと、左側に見たことのない精霊がいた。白髪に白髭の、老人のような出立ちの精霊だ。
『精霊王様~久しぶり~』
『会いに来たわよ』
『遊びに来たぜ!』
『ふぉっふぉっふぉっ、久しぶりじゃな。珍しい者を連れているようじゃが』
やっぱりこの人が精霊王様なんだ……なんだか凄く雰囲気がある。緊張して手に滲んだ汗を服で拭い、意を決して口を開いた。
「こ、こんにちは。レイラと申します」
『わしは精霊王じゃ。精霊樹までよく来たな』
精霊王様は私の挨拶に、思っていたより何倍も穏やかに声をかけてくれた。とりあえず、ここに来たことは怒られないみたいだ。
その事実に安堵して、先ほどよりも少しだけ体の力を抜く。
「あの、突然来てしまってすみません」
『別に構わんよ。愛し子の末裔だしな』
やっぱりそこが重要なポイントなんだね……問題は愛し子の末裔ではない、普通の人間が大多数を占める下界を救ってもらえるのかどうかだ。
「あの……今回ここに連れてきてもらったのは、精霊王様に大切なお話があるからなんです。その……下界を救っていただけないでしょうか! このままだと下界は崩壊してしまいます!」
一番伝えたいことを発してガバッと頭を下げると、精霊王様は何も返答をくれなかった。その事実に再度緊張しつつ、ゆっくりと頭を上げる。
すると精霊王様は……困った表情を浮かべていた。
「難しい、のでしょうか」
『人間には裏切られ続けてきたからのぉ。もう人間には手を貸さないと決めたのじゃ』
「そんな……で、でも。それで下界が崩壊してしまうのは、精霊界にも悪影響があるんじゃ」
『別にないのぉ。下界が崩壊すれば、また数千年後には新たな下界が生まれるじゃろう。そうすれば、そこに生まれた生命体と力を合わせれば良い』
下界が崩壊しても、精霊たちに悪影響はないんだ……完全に下界が下位の存在なんだね。それだと助けを求めるのは、凄く難しいかもしれない。
でも、絶対に諦めたくない。あと数年で世界が滅ぶなんて絶対に嫌だ。
「そこを何とか、救っていただけないでしょうか。人間と助け合わなくても良いです。下界の崩壊を止めてくださるだけで……」
『うーん、それもなぁ』
精霊王様の反応は乏しい。どうしよう、このままだと下界は崩壊の道を突き進むしかない。
「……もう人間に、未練はないのですか? 昔は仲良くしていたのなら、人間が悪いことをしたとしても楽しい思い出はあったはずです! 人間だって全員が悪いわけじゃなくて、良い人たちもたくさんいるんです。精霊だって同じじゃないですか! 私の友達にフェリスという精霊がいます。フェリスは精霊界で虐められて下界に落とされたと聞きました。どちらにも悪い人も良い人もいて……だからその、一緒に上手くいく方法を考えませんか!」
途中から気持ちが昂って、強い口調で思っていることを伝えてしまった。息が切れて心臓がバクバクと早く動いているけど、後悔はない。
『……下界に落とされた、精霊がいるのか?』
「はい。フェリスという名前です。精霊王様はご存知なかったのですか?」
『そんなことは、知らなかった……まさか虐めて下界に落とすなど』
その言葉を発してから、精霊王様は初めて厳しい表情を浮かべた。この人は徹底的に争いが嫌なのかな。
確かにそれだと、人間を見限るのも分かるかもしれない。でも最近は他の国は知らないけど、私が住む国では戦争なんて起きていないはずだ。
それからは精霊王様が黙り込んでしまって、場には沈黙が流れた。その沈黙を破ったのはアンシュだ。
『精霊王様、下界は崩壊してしまうの?』
『人間はいなくなるのか?』
『百味山の食べ物も?』
そしてそれに続いて、ロデアとランセも口を開く。
『そうじゃな……このままだとそうなるな』
『そんなの寂しいわ。だってレイラと遊ぶのは楽しかったもの』
『人間は弱いから守ってあげないといけないんだぜ!』
『美味しいものの作り方を教えてもらったよ~』
皆のその言葉に、精霊王様は困り顔だ。
『でもな、人間たちは我らの力を争いにばかり使うのじゃよ』
『……でも、レイラはそんなことをしないわよ』
『レイラにそんなことできないよな! というか俺らの方が強いんだから、そんなの争いに使いたいって言われたらダメって言えばいいんじゃね?』
『そうだよね~。人間は弱いんだもんね~』
確かによく考えたらそうだよね。じゃあ、何で精霊の力が争いにばかり使われることになっだだろう。
――もしかしたら、精霊たちの中にも争いに力を使いたい人たちがいたんじゃないのかな。
たとえば、フェリスをいじめて下界に落としたような精霊とか。
その事実に精霊王様も気づいたのか、難しい表情で大きなため息を吐いた。
『はぁ……もしかしたらわしは、色々と誤解していたのかもしれんな。身内である精霊を信頼しすぎていたようだ。お前たちとレイラの関係を見ていると――懐かしい光景を思い出す』
目を細めた精霊王様の視線の先には、遠い昔に人間と精霊が協力していた様子が思い出されているのかもしれない。
『もう一度、協力してみるのも良いのかもしれんな……今度こそ我らの力の使い方をしっかりと定め、精霊側も監視をするような形で』
「本当ですか!!」
『人間はいなくならない?』
『レイラもいなくならない?』
アンシュとランセが聞いたその言葉に、精霊王様は苦笑を浮かべつつ頷いた。
『そうじゃな。いなくならぬように動くとしよう』
『やったー! 精霊王様ありがとう~』
『さすが精霊王様ね』
『話が分かるぜ!』
それからは精霊王様がなんだかよく分からない魔法? のようなものを使い、役職を持っている精霊たちが精霊樹に集められた。
13
お気に入りに追加
565
あなたにおすすめの小説
能力値カンストで異世界転生したので…のんびり生きちゃダメですか?
火産霊神
ファンタジー
私の異世界転生、思ってたのとちょっと違う…?
24歳OLの立花由芽は、ある日異世界転生し「ユメ」という名前の16歳の魔女として生きることに。その世界は魔王の脅威に怯え…ているわけでもなく、レベルアップは…能力値がカンストしているのでする必要もなく、能力を持て余した彼女はスローライフをおくることに。そう決めた矢先から何やらイベントが発生し…!?
42歳メジャーリーガー、異世界に転生。チートは無いけど、魔法と元日本最高級の豪速球で無双したいと思います。
町島航太
ファンタジー
かつて日本最強投手と持て囃され、MLBでも大活躍した佐久間隼人。
しかし、老化による衰えと3度の靭帯損傷により、引退を余儀なくされてしまう。
失意の中、歩いていると球団の熱狂的ファンからポストシーズンに行けなかった理由と決めつけられ、刺し殺されてしまう。
だが、目を再び開くと、魔法が存在する世界『異世界』に転生していた。
◆完結◆修学旅行……からの異世界転移!不易流行少年少女長編ファンタジー『3年2組 ボクらのクエスト』《全7章》
カワカツ
ファンタジー
修学旅行中のバスが異世界に転落!?
単身目覚めた少年は「友との再会・元世界へ帰る道」をさがす旅に歩み出すが……
構想8年・執筆3年超の長編ファンタジー!
※1話5分程度。
※各章トップに表紙イラストを挿入しています(自作低クオリティ笑)。
〜以下、あらすじ〜
市立南町中学校3年生は卒業前の『思い出作り』を楽しみにしつつ修学旅行出発の日を迎えた。
しかし、賀川篤樹(かがわあつき)が乗る3年2組の観光バスが交通事故に遭い数十mの崖から転落してしまう。
車外に投げ出された篤樹は事故現場の崖下ではなく見たことも無い森に囲まれた草原で意識を取り戻した。
助けを求めて叫ぶ篤樹の前に現れたのは『腐れトロル』と呼ばれる怪物。明らかな殺意をもって追いかけて来る腐れトロルから逃れるために森の中へと駆け込んだ篤樹……しかしついに追い詰められ絶対絶命のピンチを迎えた時、エシャーと名乗る少女に助けられる。
特徴的な尖った耳を持つエシャーは『ルエルフ』と呼ばれるエルフ亜種族の少女であり、彼女達の村は外界と隔絶された別空間に存在する事を教えられる。
『ルー』と呼ばれる古代魔法と『カギジュ』と呼ばれる人造魔法、そして『サーガ』と呼ばれる魔物が存在する異世界に迷い込んだことを知った篤樹は、エシャーと共にルエルフ村を出ることに。
外界で出会った『王室文化法暦省』のエリート職員エルグレド、エルフ族の女性レイラという心強い協力者に助けられ、篤樹は元の世界に戻るための道を探す旅を始める。
中学3年生の自分が持っている知識や常識・情報では理解出来ない異世界の旅の中、ここに『飛ばされて来た』のは自分一人だけではない事を知った篤樹は、他の同級生達との再会に期待を寄せるが……
不易流行の本格長編王道ファンタジー作品!
筆者推奨の作品イメージ歌<乃木坂46『夜明けまで強がらなくていい』2019>を聴きながら映像化イメージを膨らませつつお読み下さい!
※本作品は「小説家になろう」「エブリスタ」「カクヨム」にも投稿しています。各サイト読者様の励ましを糧についに完結です。
※少年少女文庫・児童文学を念頭に置いた年齢制限不要な表現・描写の異世界転移ファンタジー作品です。
秘密多め令嬢の自由でデンジャラスな生活〜魔力0、超虚弱体質、たまに白い獣で大冒険して、溺愛されてる話
嵐華子
ファンタジー
【旧題】秘密の多い魔力0令嬢の自由ライフ。
【あらすじ】
イケメン魔術師一家の超虚弱体質養女は史上3人目の魔力0人間。
しかし本人はもちろん、通称、魔王と悪魔兄弟(義理家族達)は気にしない。
ついでに魔王と悪魔兄弟は王子達への雷撃も、国王と宰相の頭を燃やしても、凍らせても気にしない。
そんな一家はむしろ互いに愛情過多。
あてられた周りだけ食傷気味。
「でも魔力0だから魔法が使えないって誰が決めたの?」
なんて養女は言う。
今の所、魔法を使った事ないんですけどね。
ただし時々白い獣になって何かしらやらかしている模様。
僕呼びも含めて養女には色々秘密があるけど、令嬢の成長と共に少しずつ明らかになっていく。
一家の望みは表舞台に出る事なく家族でスローライフ……無理じゃないだろうか。
生活にも困らず、むしろ養女はやりたい事をやりたいように、自由に生きているだけで懐が潤いまくり、慰謝料も魔王達がガッポリ回収しては手渡すからか、懐は潤っている。
でもスローなライフは無理っぽい。
__そんなお話。
※お気に入り登録、コメント、その他色々ありがとうございます。
※他サイトでも掲載中。
※1話1600〜2000文字くらいの、下スクロールでサクサク読めるように句読点改行しています。
※主人公は溺愛されまくりですが、一部を除いて恋愛要素は今のところ無い模様。
※サブも含めてタイトルのセンスは壊滅的にありません(自分的にしっくりくるまでちょくちょく変更すると思います)。
賢者の幼馴染との中を引き裂かれた無職の少年、真の力をひた隠し、スローライフ? を楽しみます!
織侍紗(@'ω'@)ん?
ファンタジー
ルーチェ村に住む少年アインス。幼い頃両親を亡くしたアインスは幼馴染の少女プラムやその家族たちと仲良く過ごしていた。そして今年で十二歳になるアインスはプラムと共に近くの町にある学園へと通うことになる。
そこではまず初めにこの世界に生きる全ての存在が持つ職位というものを調べるのだが、そこでアインスはこの世界に存在するはずのない無職であるということがわかる。またプラムは賢者だということがわかったため、王都の学園へと離れ離れになってしまう。
その夜、アインスは自身に前世があることを思い出す。アインスは前世で嫌な上司に手柄を奪われ、リストラされたあげく無職となって死んだところを、女神のノリと嫌がらせで無職にさせられた転生者だった。
そして妖精と呼ばれる存在より、自身のことを聞かされる。それは、無職と言うのはこの世界に存在しない職位の為、この世界がアインスに気づくことが出来ない。だから、転生者に対しての調整機構が働かない、という状況だった。
アインスは聞き流す程度でしか話を聞いていなかったが、その力は軽く天災級の魔法を繰り出し、時の流れが遅くなってしまうくらいの亜光速で動き回り、貴重な魔導具を呼吸をするように簡単に創り出すことが出来るほどであった。ただ、争いやその力の希少性が公になることを極端に嫌ったアインスは、そのチート過ぎる能力を全力にバレない方向に使うのである。
これはそんな彼が前世の知識と無職の圧倒的な力を使いながら、仲間たちとスローライフを楽しむ物語である。
以前、掲載していた作品をリメイクしての再掲載です。ちょっと書きたくなったのでちまちま書いていきます。
【一時完結】スキル調味料は最強⁉︎ 外れスキルと笑われた少年は、スキル調味料で無双します‼︎
アノマロカリス
ファンタジー
調味料…それは、料理の味付けに使う為のスパイスである。
この世界では、10歳の子供達には神殿に行き…神託の儀を受ける義務がある。
ただし、特別な理由があれば、断る事も出来る。
少年テッドが神託の儀を受けると、神から与えられたスキルは【調味料】だった。
更にどんなに料理の練習をしても上達しないという追加の神託も授かったのだ。
そんな話を聞いた周りの子供達からは大爆笑され…一緒に付き添っていた大人達も一緒に笑っていた。
少年テッドには、両親を亡くしていて妹達の面倒を見なければならない。
どんな仕事に着きたくて、頭を下げて頼んでいるのに「調味料には必要ない!」と言って断られる始末。
少年テッドの最後に取った行動は、冒険者になる事だった。
冒険者になってから、薬草採取の仕事をこなしていってったある時、魔物に襲われて咄嗟に調味料を魔物に放った。
すると、意外な効果があり…その後テッドはスキル調味料の可能性に気付く…
果たして、その可能性とは⁉
HOTランキングは、最高は2位でした。
皆様、ありがとうございます.°(ಗдಗ。)°.
でも、欲を言えば、1位になりたかった(⌒-⌒; )
エルティモエルフォ ―最後のエルフ―
ポリ 外丸
ファンタジー
普通の高校生、松田啓18歳が、夏休みに海で溺れていた少年を救って命を落としてしまう。
海の底に沈んで死んだはずの啓が、次に意識を取り戻した時には小さな少年に転生していた。
その少年の記憶を呼び起こすと、どうやらここは異世界のようだ。
もう一度もらった命。
啓は生き抜くことを第一に考え、今いる地で1人生活を始めた。
前世の知識を持った生き残りエルフの気まぐれ人生物語り。
※カクヨム、小説家になろう、ノベルバ、ツギクルにも載せています
まじぼらっ! ~魔法奉仕同好会騒動記
ちありや
ファンタジー
芹沢(せりざわ)つばめは恋に恋する普通の女子高生。入学初日に出会った不思議な魔法熟… 少女に脅され… 強く勧誘されて「魔法奉仕(マジックボランティア)同好会」に入る事になる。
これはそんな彼女の恋と青春と冒険とサバイバルのタペストリーである。
1話あたり平均2000〜2500文字なので、サクサク読めますよ!
いわゆるラブコメではなく「ラブ&コメディ」です。いえむしろ「ラブギャグ」です! たまにシリアス展開もあります!
【注意】作中、『部』では無く『同好会』が登場しますが、分かりやすさ重視のために敢えて『部員』『部室』等と表記しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる