17 / 44
17.ケイティ復帰
しおりを挟む
翌日、謹慎処分が解けたケイティが学園に姿を見せた。
「ケイティ!」
門の前で待ち構えていた王太子グリフィンが、彼女の名前を呼んで駆け寄っていく。
「ああ……王太子殿下! 会いたかったですわ!」
ケイティは感極まったように涙を浮かべて、グリフィンに抱きついた。
「僕もだよ。ああ、愛しいケイティ……」
グリフィンは愛おしげに彼女の髪を撫でる。その様子はまるで恋人同士のようだ。
周囲の生徒たちがざわめきながら、二人の様子を遠巻きに見守っている。
しかし、二人の世界に入り込んでいるグリフィンとケイティは気づいていないようだ。
「まあ、こんなに堂々と……」
「やっぱり浮気しているのね……」
「なんて節操のない……」
周囲の生徒たちは呆然としながら囁き合っている。
そんな様子を、レイチェルとジェイクは遠くから見つめていた。
「隠す気もないらしいね」
ジェイクは苦笑してレイチェルを見た。
「そうですね……」
レイチェルはため息をつく。
ケイティは人目も憚らずにグリフィンに抱きついたまま、愛を囁いていた。
「周りの目なんか気にならないんだね」
「ええ……」
ジェイクの言葉にレイチェルは頷く。
「まあ、このほうが好都合ではある。それでは、放課後に会おう」
「わかりましたわ、お兄さま」
レイチェルは笑顔でそう言うと、その場を後にした。
放課後になり、レイチェルはカーティスの研究室を訪ねた。
ドアをノックすると、中から返事がある。
「どうぞ」
レイチェルがドアを開けて中に入ると、カーティスは資料から顔を上げて微笑んだ。
「やあ、レイチェル。よく来たね」
立ち上がると、カーティスはレイチェルの手を引いてソファへと促す。
部屋には彼しかおらず、ジェイクはまだ来ていないようだ。
レイチェルがソファに座ると、カーティスは隣に腰を下ろした。
「会いたかったよ、レイチェル」
カーティスはレイチェルの肩を抱き寄せると、額に口づける。
その感触に、レイチェルの鼓動が高鳴った。心臓がドキドキして、顔に血が上ってくる。
「カーティスさま……」
レイチェルは潤んだ瞳でカーティスを見上げる。
その視線に応えるように、カーティスもじっと見つめ返してきた。
「好きだよ、レイチェル」
カーティスは熱っぽい声で囁きながら、レイチェルの髪を撫でる。
その手つきが妙に艶めかしく感じられて、レイチェルはますますドキドキしてしまう。
そんな様子に気づいたのか、カーティスは少し意地悪そうな表情をしつつ続けた。
「本当に可愛いね……」
そう言って微笑むと、今度は耳たぶに噛みつくようなキスをする。その衝撃に、思わずレイチェルは身を震わせた。
「ちょっと……カーティスさま……やめてください……」
レイチェルは顔を真っ赤に染めて抗議するが、カーティスはクスクスと笑いながらもう一度耳に口づける。
そして、今度は首筋に唇を這わせてきた。柔らかな感触がくすぐったくて、レイチェルは思わず身をよじる。
そんな反応を楽しむように、カーティスはますます強く抱き寄せてくる。
さすがにこれ以上はまずいと思ったレイチェルは、カーティスの胸をそっと押し戻した。
「あの……カーティスさま、ちょっとやりすぎだと思いますわ……」
レイチェルが上気した頬を押さえながら抗議すると、カーティスは少し残念そうな顔をして手を止めた。
「ああ、すまないね。きみがあまりにも可愛いものだから、つい我を失ってしまったようだ。求婚を受け入れてくれたのが嬉しくてね」
カーティスは苦笑すると、レイチェルの手を取って指先に口づける。
その仕草は優美で美しく、思わず見惚れてしまうほどだ。しかし、同時にどこか危険な香りも孕んでいて、レイチェルは困惑してしまう。
「あの……カーティスさま、私をからかっているのでしょうか?」
レイチェルが尋ねると、カーティスは首を横に振った。
「そんなことはないよ。私は本気だ」
そう言って微笑むと、カーティスはレイチェルの頬に手を当ててじっと見つめてくる。
「きみを愛しているよ、レイチェル」
その眼差しは真剣そのもので、冗談を言っているようには見えない。
紫色の瞳の奥には、微かな熱情が宿っているように感じられて、レイチェルは思わず息をのんだ。
カーティスはレイチェルの髪を耳にかけると、そのまま指を滑らせるようにして頬に触れる。そして、ゆっくりと顔を近づけてきた。
「ま、待ってください……」
レイチェルは慌てて制止するが、カーティスは止まらない。
そのまま唇が触れ合いそうになった瞬間だった。
コンコンとノックの音がして、カーティスが動きを止める。
「失礼します」
聞こえてきたのは、ジェイクの声だ。
カーティスは残念そうにため息をつくと、レイチェルから手を離した。
「残念、時間切れだね」
カーティスは立ち上がると、ドアを開けた。そこには予想どおり、ジェイクが立っている。
「やあ、ジェイク。久しぶりだね」
「お久しぶりです、カーティス殿下」
ジェイクは一礼すると、カーティスの研究室に入った。そして、ソファに座るレイチェルに視線を向ける。
「レイチェルは先に来ていたのか。待たせたみたいだね」
「い、いえ……大丈夫ですわ」
まだドキドキしている胸を押さえながら、レイチェルは平静を装って答えた。
ジェイクが来なければ、きっとあのままカーティスに唇を奪われていただろう。そう考えると、まだ心臓の鼓動が収まらない。
しかし、少しだけ残念に思う気持ちもあって、レイチェルは自分の感情に戸惑わずにはいられなかった。
「ケイティ!」
門の前で待ち構えていた王太子グリフィンが、彼女の名前を呼んで駆け寄っていく。
「ああ……王太子殿下! 会いたかったですわ!」
ケイティは感極まったように涙を浮かべて、グリフィンに抱きついた。
「僕もだよ。ああ、愛しいケイティ……」
グリフィンは愛おしげに彼女の髪を撫でる。その様子はまるで恋人同士のようだ。
周囲の生徒たちがざわめきながら、二人の様子を遠巻きに見守っている。
しかし、二人の世界に入り込んでいるグリフィンとケイティは気づいていないようだ。
「まあ、こんなに堂々と……」
「やっぱり浮気しているのね……」
「なんて節操のない……」
周囲の生徒たちは呆然としながら囁き合っている。
そんな様子を、レイチェルとジェイクは遠くから見つめていた。
「隠す気もないらしいね」
ジェイクは苦笑してレイチェルを見た。
「そうですね……」
レイチェルはため息をつく。
ケイティは人目も憚らずにグリフィンに抱きついたまま、愛を囁いていた。
「周りの目なんか気にならないんだね」
「ええ……」
ジェイクの言葉にレイチェルは頷く。
「まあ、このほうが好都合ではある。それでは、放課後に会おう」
「わかりましたわ、お兄さま」
レイチェルは笑顔でそう言うと、その場を後にした。
放課後になり、レイチェルはカーティスの研究室を訪ねた。
ドアをノックすると、中から返事がある。
「どうぞ」
レイチェルがドアを開けて中に入ると、カーティスは資料から顔を上げて微笑んだ。
「やあ、レイチェル。よく来たね」
立ち上がると、カーティスはレイチェルの手を引いてソファへと促す。
部屋には彼しかおらず、ジェイクはまだ来ていないようだ。
レイチェルがソファに座ると、カーティスは隣に腰を下ろした。
「会いたかったよ、レイチェル」
カーティスはレイチェルの肩を抱き寄せると、額に口づける。
その感触に、レイチェルの鼓動が高鳴った。心臓がドキドキして、顔に血が上ってくる。
「カーティスさま……」
レイチェルは潤んだ瞳でカーティスを見上げる。
その視線に応えるように、カーティスもじっと見つめ返してきた。
「好きだよ、レイチェル」
カーティスは熱っぽい声で囁きながら、レイチェルの髪を撫でる。
その手つきが妙に艶めかしく感じられて、レイチェルはますますドキドキしてしまう。
そんな様子に気づいたのか、カーティスは少し意地悪そうな表情をしつつ続けた。
「本当に可愛いね……」
そう言って微笑むと、今度は耳たぶに噛みつくようなキスをする。その衝撃に、思わずレイチェルは身を震わせた。
「ちょっと……カーティスさま……やめてください……」
レイチェルは顔を真っ赤に染めて抗議するが、カーティスはクスクスと笑いながらもう一度耳に口づける。
そして、今度は首筋に唇を這わせてきた。柔らかな感触がくすぐったくて、レイチェルは思わず身をよじる。
そんな反応を楽しむように、カーティスはますます強く抱き寄せてくる。
さすがにこれ以上はまずいと思ったレイチェルは、カーティスの胸をそっと押し戻した。
「あの……カーティスさま、ちょっとやりすぎだと思いますわ……」
レイチェルが上気した頬を押さえながら抗議すると、カーティスは少し残念そうな顔をして手を止めた。
「ああ、すまないね。きみがあまりにも可愛いものだから、つい我を失ってしまったようだ。求婚を受け入れてくれたのが嬉しくてね」
カーティスは苦笑すると、レイチェルの手を取って指先に口づける。
その仕草は優美で美しく、思わず見惚れてしまうほどだ。しかし、同時にどこか危険な香りも孕んでいて、レイチェルは困惑してしまう。
「あの……カーティスさま、私をからかっているのでしょうか?」
レイチェルが尋ねると、カーティスは首を横に振った。
「そんなことはないよ。私は本気だ」
そう言って微笑むと、カーティスはレイチェルの頬に手を当ててじっと見つめてくる。
「きみを愛しているよ、レイチェル」
その眼差しは真剣そのもので、冗談を言っているようには見えない。
紫色の瞳の奥には、微かな熱情が宿っているように感じられて、レイチェルは思わず息をのんだ。
カーティスはレイチェルの髪を耳にかけると、そのまま指を滑らせるようにして頬に触れる。そして、ゆっくりと顔を近づけてきた。
「ま、待ってください……」
レイチェルは慌てて制止するが、カーティスは止まらない。
そのまま唇が触れ合いそうになった瞬間だった。
コンコンとノックの音がして、カーティスが動きを止める。
「失礼します」
聞こえてきたのは、ジェイクの声だ。
カーティスは残念そうにため息をつくと、レイチェルから手を離した。
「残念、時間切れだね」
カーティスは立ち上がると、ドアを開けた。そこには予想どおり、ジェイクが立っている。
「やあ、ジェイク。久しぶりだね」
「お久しぶりです、カーティス殿下」
ジェイクは一礼すると、カーティスの研究室に入った。そして、ソファに座るレイチェルに視線を向ける。
「レイチェルは先に来ていたのか。待たせたみたいだね」
「い、いえ……大丈夫ですわ」
まだドキドキしている胸を押さえながら、レイチェルは平静を装って答えた。
ジェイクが来なければ、きっとあのままカーティスに唇を奪われていただろう。そう考えると、まだ心臓の鼓動が収まらない。
しかし、少しだけ残念に思う気持ちもあって、レイチェルは自分の感情に戸惑わずにはいられなかった。
169
お気に入りに追加
2,483
あなたにおすすめの小説
所詮、わたしは壁の花 〜なのに辺境伯様が溺愛してくるのは何故ですか?〜
しがわか
ファンタジー
刺繍を愛してやまないローゼリアは父から行き遅れと罵られていた。
高貴な相手に見初められるために、とむりやり夜会へ送り込まれる日々。
しかし父は知らないのだ。
ローゼリアが夜会で”壁の花”と罵られていることを。
そんなローゼリアが参加した辺境伯様の夜会はいつもと雰囲気が違っていた。
それもそのはず、それは辺境伯様の婚約者を決める集まりだったのだ。
けれど所詮”壁の花”の自分には関係がない、といつものように会場の隅で目立たないようにしているローゼリアは不意に手を握られる。
その相手はなんと辺境伯様で——。
なぜ、辺境伯様は自分を溺愛してくれるのか。
彼の過去を知り、やがてその理由を悟ることとなる。
それでも——いや、だからこそ辺境伯様の力になりたいと誓ったローゼリアには特別な力があった。
天啓<ギフト>として女神様から賜った『魔力を象るチカラ』は想像を創造できる万能な能力だった。
壁の花としての自重をやめたローゼリアは天啓を自在に操り、大好きな人達を守り導いていく。
【完結】烏公爵の後妻〜旦那様は亡き前妻を想い、一生喪に服すらしい〜
七瀬菜々
恋愛
------ウィンターソン公爵の元に嫁ぎなさい。
ある日突然、兄がそう言った。
魔力がなく魔術師にもなれなければ、女というだけで父と同じ医者にもなれないシャロンは『自分にできることは家のためになる結婚をすること』と、日々婚活を頑張っていた。
しかし、表情を作ることが苦手な彼女の婚活はそううまくいくはずも無く…。
そろそろ諦めて修道院にで入ろうかと思っていた矢先、突然にウィンターソン公爵との縁談が持ち上がる。
ウィンターソン公爵といえば、亡き妻エミリアのことが忘れられず、5年間ずっと喪に服したままで有名な男だ。
前妻を今でも愛している公爵は、シャロンに対して予め『自分に愛されないことを受け入れろ』という誓約書を書かせるほどに徹底していた。
これはそんなウィンターソン公爵の後妻シャロンの愛されないはずの結婚の物語である。
※基本的にちょっと残念な夫婦のお話です
ぽっちゃりな私は妹に婚約者を取られましたが、嫁ぎ先での溺愛がとまりません~冷酷な伯爵様とは誰のこと?~
柊木 ひなき
恋愛
「メリーナ、お前との婚約を破棄する!」夜会の最中に婚約者の第一王子から婚約破棄を告げられ、妹からは馬鹿にされ、貴族達の笑い者になった。
その時、思い出したのだ。(私の前世、美容部員だった!)この体型、ドレス、確かにやばい!
この世界の美の基準は、スリム体型が前提。まずはダイエットを……え、もう次の結婚? お相手は、超絶美形の伯爵様!? からの溺愛!? なんで!?
※シリアス展開もわりとあります。
【完結】記憶が戻ったら〜孤独な妻は英雄夫の変わらぬ溺愛に溶かされる〜
凛蓮月
恋愛
【完全完結しました。ご愛読頂きありがとうございます!】
公爵令嬢カトリーナ・オールディスは、王太子デーヴィドの婚約者であった。
だが、カトリーナを良く思っていなかったデーヴィドは真実の愛を見つけたと言って婚約破棄した上、カトリーナが最も嫌う醜悪伯爵──ディートリヒ・ランゲの元へ嫁げと命令した。
ディートリヒは『救国の英雄』として知られる王国騎士団副団長。だが、顔には数年前の戦で負った大きな傷があった為社交界では『醜悪伯爵』と侮蔑されていた。
嫌がったカトリーナは逃げる途中階段で足を踏み外し転げ落ちる。
──目覚めたカトリーナは、一切の記憶を失っていた。
王太子命令による望まぬ婚姻ではあったが仲良くするカトリーナとディートリヒ。
カトリーナに想いを寄せていた彼にとってこの婚姻は一生に一度の奇跡だったのだ。
(記憶を取り戻したい)
(どうかこのままで……)
だが、それも長くは続かず──。
【HOTランキング1位頂きました。ありがとうございます!】
※このお話は、以前投稿したものを大幅に加筆修正したものです。
※中編版、短編版はpixivに移動させています。
※小説家になろう、ベリーズカフェでも掲載しています。
※ 魔法等は出てきませんが、作者独自の異世界のお話です。現実世界とは異なります。(異世界語を翻訳しているような感覚です)
悪女役らしく離婚を迫ろうとしたのに、夫の反応がおかしい
廻り
恋愛
王太子妃シャルロット20歳は、前世の記憶が蘇る。
ここは小説の世界で、シャルロットは王太子とヒロインの恋路を邪魔する『悪女役』。
『断罪される運命』から逃れたいが、夫は離婚に応じる気がない。
ならばと、シャルロットは別居を始める。
『夫が離婚に応じたくなる計画』を思いついたシャルロットは、それを実行することに。
夫がヒロインと出会うまで、タイムリミットは一年。
それまでに離婚に応じさせたいシャルロットと、なぜか様子がおかしい夫の話。
【完結】 悪役令嬢は『壁』になりたい
tea
恋愛
愛読していた小説の推しが死んだ事にショックを受けていたら、おそらくなんやかんやあって、その小説で推しを殺した悪役令嬢に転生しました。
本来悪役令嬢が恋してヒロインに横恋慕していたヒーローである王太子には興味ないので、壁として推しを殺さぬよう陰から愛でたいと思っていたのですが……。
人を傷つける事に臆病で、『壁になりたい』と引いてしまう主人公と、彼女に助けられたことで強くなり主人公と共に生きたいと願う推しのお話☆
本編ヒロイン視点は全8話でサクッと終わるハッピーエンド+番外編
第三章のイライアス編には、
『愛が重め故断罪された無罪の悪役令嬢は、助けてくれた元騎士の貧乏子爵様に勝手に楽しく尽くします』
のキャラクター、リュシアンも出てきます☆
もしもし、王子様が困ってますけど?〜泣き虫な悪役令嬢は強気なヒロインと張り合えないので代わりに王子様が罠を仕掛けます〜
矢口愛留
恋愛
公爵令嬢エミリア・ブラウンは、突然前世の記憶を思い出す。
この世界は前世で読んだ小説の世界で、泣き虫の日本人だった私はエミリアに転生していたのだ。
小説によるとエミリアは悪役令嬢で、婚約者である王太子ラインハルトをヒロインのプリシラに奪われて嫉妬し、悪行の限りを尽くした挙句に断罪される運命なのである。
だが、記憶が蘇ったことで、エミリアは悪役令嬢らしからぬ泣き虫っぷりを発揮し、周囲を翻弄する。
どうしてもヒロインを排斥できないエミリアに代わって、実はエミリアを溺愛していた王子と、その側近がヒロインに罠を仕掛けていく。
それに気づかず小説通りに王子を籠絡しようとするヒロインと、その涙で全てをかき乱してしまう悪役令嬢と、間に挟まれる王子様の学園生活、その意外な結末とは――?
*異世界ものということで、文化や文明度の設定が緩めですがご容赦下さい。
*「小説家になろう」様、「カクヨム」様にも掲載しています。
無理やり『陰険侯爵』に嫁がされた私は、侯爵家で幸せな日々を送っています
朝露ココア
恋愛
「私は妹の幸福を願っているの。あなたには侯爵夫人になって幸せに生きてほしい。侯爵様の婚姻相手には、すごくお似合いだと思うわ」
わがままな姉のドリカに命じられ、侯爵家に嫁がされることになったディアナ。
派手で綺麗な姉とは異なり、ディアナは園芸と読書が趣味の陰気な子爵令嬢。
そんな彼女は傲慢な母と姉に逆らえず言いなりになっていた。
縁談の相手は『陰険侯爵』とも言われる悪評高い侯爵。
ディアナの意思はまったく尊重されずに嫁がされた侯爵家。
最初は挙動不審で自信のない『陰険侯爵』も、ディアナと接するうちに変化が現れて……次第に成長していく。
「ディアナ。君は俺が守る」
内気な夫婦が支え合い、そして心を育む物語。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる