12 / 18
◇新月の夜◆
しおりを挟む
とうとうその日がやってきた。寝室でそわそわとしていたエルトリーゼはやがてそっと部屋を出て、人目を忍んで中庭の近くまでやって来た。
今日に限ってアヴェルスは仕事が長引いているようで、遅くまで戻って来なかった。あるいは、もう何も言わないという言葉どおり、エルトリーゼの自由にということなのかもしれない。メイドも騎士も誰も咎めないところを見ると、その可能性が高い。
宵闇に包まれた中庭からは、淡い光の粒子がふわふわと飛んでくる。こんなことは初めてだ。
「これが……」
見張りも誰も居ない中庭に足を踏み入れて、中央へ向かうと確かに湖があった。淡い光の溢れる湖が。
「と、飛び込めばいいのかしら……?」
そこでふと、アヴェルスの憂いを帯びた顔を思いだす。
まさか、ありえない、アヴェルスはきっと自分が居なくなればせいせいしたと思うだろう。確かにスキャンダルではあるが、それと引き換えに彼は自由を手に入れられる。
意を決して、エルトリーゼは湖に近づいた。
そこから先の意識が、ない。
――一方、アヴェルスはその様子を書斎の窓から眺めていた。
エルトリーゼの見張りも護衛も下がらせた、彼女は今日あそこへ行くだろうと分かっていたから。邪魔をする必要もない。
もとよりエルトリーゼという少女は縛りつけておけるほど従順な存在ではないのだ。
彼女が自分の意思でアヴェルスの傍に居ることを望まない限りは、何もかも無駄だ。
「よいのですか? 殿下」
困惑したような顔をしているレディウスに、アヴェルスはフンと小さく鼻を鳴らす。
「あいつに任せるよ」
「……僭越ながら、殿下のお妃様が務まるのはあのかただけかと思うのですが」
「何それ、俺のような性格の悪い男に付き合えるのはああいう性悪だけだって?」
アヴェルスが茶化すように言うと、レディウスはため息を吐いた。
「分かっていらっしゃるのに茶化すのはいかがなものかと」
「無駄だよ、エルトリーゼは自由だ。俺と違ってね」
それ以上の問答は無用だというように仕事へ戻るアヴェルスに、レディウスは物言いたげな顔で、けれど唇を噤んだ。
◇◇◇
セツナ・ドウジマとして目をさました。そこは交差点の真ん中で、赤信号が見える。
この景色には覚えがある、バケツをひっくりかえしたかのような大雨、エルトリーゼ……セツナは慌てて交差点を渡り切った。その直後、赤信号を無視して車が突っ込んでいく。
「……っ、本当に」
水面に映った自分の姿……金色の髪は茶色に、水色の瞳は黒に。
震える手で傘を握り直した。そして、家に帰るより先に彼女は別の方向へ足を向けた。
ここからだと少し遠い、赤い屋根の家に着くとインターホンを押す。
しばらくして、黒の短い髪に青い目の青年がドアを開けた。
「はい? って、セツナ!? どうしたんだ!?」
その顔を見て、安堵と懐かしさが込みあげてくる。
「シ、ヅル……あの、その、私……」
「雨ひどいだろ。いいから、あがれよ」
彼に手を引かれて玄関に入ると、シヅルが心配そうにセツナの頭を撫でた。
「いったいどうしたんだ? こんな時間にこんなとこまで一人で……」
「その、私、あなたに……言いたいことが……」
焼け付くような胸の痛みがあった。きっと、シヅルに逢えば安心できると思っていた。それだけだと思っていたのに、脳裏を掠める面影がある。押し寄せるのは罪悪感と、かすかな後悔。
「言いたいこと? あぁ、週末の花火大会のことか?」
言葉がうまく出てこない。優しく微笑むシヅルを見ていると言葉が引っかかってしまう。
さようなら。という、それだけの言葉が。
「そんなの、電話でよかったのに。あ、飯でも食っていくか?」
「ちょ、ちょっと待って、シヅル」
ここに長居するつもりはなかったのに、腕を引かれて家の中へ引っ張り込まれる。
「うち、今日親父もおふくろも留守なんだよ。だから、その……できれば、おまえと一緒に居たいな」
ここは仮想現実だ。それでもこれは、あったかもしれないもう一つの可能性なのだろうか。
セツナは躊躇った、今の自分はすでにセツナではなく、エルトリーゼでもあるのだ。
「ご、ごめんなさいシヅル。今日ここに寄ったのはその……たまたま近くを通りかかったからで、家に帰らないといけないの」
「そう、なのか? 残念だな……」
結局、セツナは「さようなら」という一言を彼に告げることができなかった。
自分がどうしたいのかもはっきりしていない、アヴェルスから逃げたいのなら、この世界に留まり続ければいい。シヅルと共に仮想の世界とはいえ生きていける。
『もう少し……傍に居てくれないか』
ふと、脳裏に蘇るアヴェルスの言葉。けれど、それが嘘か本当か分からない。
(もう少し、もうしばらくのあいだ……)
自分がどうしたいのかはっきりするまででいい。もしもこちらに残ろうと思うのなら、それでもいいだろう。
あるいは、アヴェルスたちの居る場所に戻る決意を固めるのかもしれない。
◇◇◇
翌朝は晴天の空だった。嵐が過ぎ去ったあとかのように、眩しい夏の陽射しが窓から入ってくる。
セツナの部屋で目をさますのは不思議な気分だ。もう何十年も帰っていない我が家、そして本来なら、二度と帰ることのない家だったのだから。
ともかく、この世界に来たからには学校に行かなければならない。セツナは制服に袖を通し、外に出た。
「よお」
すると、そこにはちょうど通りかかったのか見慣れた幼馴染の姿があった。
「ナツ、めずらしいわね、こんなに早くに居るなんて」
目深にパーカーのフードをかぶった青年、金に染めた長めの髪がフードの隙間から流れている。顔自体はよく知らないが、一学年下の腐れ縁でもある青年だ。
子供の頃から同じ学校に通ってきて、高校も同じ。家も近所だ。
「おまえは朝練?」
「ええ、そうよ。あなたも何か部活動をすればいいのに。帰宅部なんてもったいない、運動神経も頭もいいんだから」
「余計なお世話だ。部活なんて面倒でやりたくないね、毎朝毎朝、家を飛び出していくおまえの気がしれないよ」
セツナは弓道部だが、ナツは帰宅部だ。彼は昔から部活動に意欲的ではない。というより、なんでもそつなくこなすくせに何にも熱意というものがないのだ。
そういう意味では多少妬ましい。弓道だって、こんなに練習しているセツナよりナツのほうが上だろう。今までも何もかもそうだった。
「毎朝毎朝、ホームルームの頃になって平気で教室に入ってくるあなたのほうが私は不思議だわ」
「慣れたろ」
「ええ、私だけじゃなくてみーんなね! じゃあ、私急いでいるから行くわよ」
ナツに手を振って走り出す。ああ、なんて懐かしい生活だろう。
ドレスなんて似合わないものを着て、お茶会だの貴族の勉強だのに奔走していた頃とは大違いの充実した生活だ。
いや、エルトリーゼとしては好評だったのだから、ドレスも似合っていたのだろうか? それにしても、セツナという姿を覚えている自分には違和感のあるものだ。
今日に限ってアヴェルスは仕事が長引いているようで、遅くまで戻って来なかった。あるいは、もう何も言わないという言葉どおり、エルトリーゼの自由にということなのかもしれない。メイドも騎士も誰も咎めないところを見ると、その可能性が高い。
宵闇に包まれた中庭からは、淡い光の粒子がふわふわと飛んでくる。こんなことは初めてだ。
「これが……」
見張りも誰も居ない中庭に足を踏み入れて、中央へ向かうと確かに湖があった。淡い光の溢れる湖が。
「と、飛び込めばいいのかしら……?」
そこでふと、アヴェルスの憂いを帯びた顔を思いだす。
まさか、ありえない、アヴェルスはきっと自分が居なくなればせいせいしたと思うだろう。確かにスキャンダルではあるが、それと引き換えに彼は自由を手に入れられる。
意を決して、エルトリーゼは湖に近づいた。
そこから先の意識が、ない。
――一方、アヴェルスはその様子を書斎の窓から眺めていた。
エルトリーゼの見張りも護衛も下がらせた、彼女は今日あそこへ行くだろうと分かっていたから。邪魔をする必要もない。
もとよりエルトリーゼという少女は縛りつけておけるほど従順な存在ではないのだ。
彼女が自分の意思でアヴェルスの傍に居ることを望まない限りは、何もかも無駄だ。
「よいのですか? 殿下」
困惑したような顔をしているレディウスに、アヴェルスはフンと小さく鼻を鳴らす。
「あいつに任せるよ」
「……僭越ながら、殿下のお妃様が務まるのはあのかただけかと思うのですが」
「何それ、俺のような性格の悪い男に付き合えるのはああいう性悪だけだって?」
アヴェルスが茶化すように言うと、レディウスはため息を吐いた。
「分かっていらっしゃるのに茶化すのはいかがなものかと」
「無駄だよ、エルトリーゼは自由だ。俺と違ってね」
それ以上の問答は無用だというように仕事へ戻るアヴェルスに、レディウスは物言いたげな顔で、けれど唇を噤んだ。
◇◇◇
セツナ・ドウジマとして目をさました。そこは交差点の真ん中で、赤信号が見える。
この景色には覚えがある、バケツをひっくりかえしたかのような大雨、エルトリーゼ……セツナは慌てて交差点を渡り切った。その直後、赤信号を無視して車が突っ込んでいく。
「……っ、本当に」
水面に映った自分の姿……金色の髪は茶色に、水色の瞳は黒に。
震える手で傘を握り直した。そして、家に帰るより先に彼女は別の方向へ足を向けた。
ここからだと少し遠い、赤い屋根の家に着くとインターホンを押す。
しばらくして、黒の短い髪に青い目の青年がドアを開けた。
「はい? って、セツナ!? どうしたんだ!?」
その顔を見て、安堵と懐かしさが込みあげてくる。
「シ、ヅル……あの、その、私……」
「雨ひどいだろ。いいから、あがれよ」
彼に手を引かれて玄関に入ると、シヅルが心配そうにセツナの頭を撫でた。
「いったいどうしたんだ? こんな時間にこんなとこまで一人で……」
「その、私、あなたに……言いたいことが……」
焼け付くような胸の痛みがあった。きっと、シヅルに逢えば安心できると思っていた。それだけだと思っていたのに、脳裏を掠める面影がある。押し寄せるのは罪悪感と、かすかな後悔。
「言いたいこと? あぁ、週末の花火大会のことか?」
言葉がうまく出てこない。優しく微笑むシヅルを見ていると言葉が引っかかってしまう。
さようなら。という、それだけの言葉が。
「そんなの、電話でよかったのに。あ、飯でも食っていくか?」
「ちょ、ちょっと待って、シヅル」
ここに長居するつもりはなかったのに、腕を引かれて家の中へ引っ張り込まれる。
「うち、今日親父もおふくろも留守なんだよ。だから、その……できれば、おまえと一緒に居たいな」
ここは仮想現実だ。それでもこれは、あったかもしれないもう一つの可能性なのだろうか。
セツナは躊躇った、今の自分はすでにセツナではなく、エルトリーゼでもあるのだ。
「ご、ごめんなさいシヅル。今日ここに寄ったのはその……たまたま近くを通りかかったからで、家に帰らないといけないの」
「そう、なのか? 残念だな……」
結局、セツナは「さようなら」という一言を彼に告げることができなかった。
自分がどうしたいのかもはっきりしていない、アヴェルスから逃げたいのなら、この世界に留まり続ければいい。シヅルと共に仮想の世界とはいえ生きていける。
『もう少し……傍に居てくれないか』
ふと、脳裏に蘇るアヴェルスの言葉。けれど、それが嘘か本当か分からない。
(もう少し、もうしばらくのあいだ……)
自分がどうしたいのかはっきりするまででいい。もしもこちらに残ろうと思うのなら、それでもいいだろう。
あるいは、アヴェルスたちの居る場所に戻る決意を固めるのかもしれない。
◇◇◇
翌朝は晴天の空だった。嵐が過ぎ去ったあとかのように、眩しい夏の陽射しが窓から入ってくる。
セツナの部屋で目をさますのは不思議な気分だ。もう何十年も帰っていない我が家、そして本来なら、二度と帰ることのない家だったのだから。
ともかく、この世界に来たからには学校に行かなければならない。セツナは制服に袖を通し、外に出た。
「よお」
すると、そこにはちょうど通りかかったのか見慣れた幼馴染の姿があった。
「ナツ、めずらしいわね、こんなに早くに居るなんて」
目深にパーカーのフードをかぶった青年、金に染めた長めの髪がフードの隙間から流れている。顔自体はよく知らないが、一学年下の腐れ縁でもある青年だ。
子供の頃から同じ学校に通ってきて、高校も同じ。家も近所だ。
「おまえは朝練?」
「ええ、そうよ。あなたも何か部活動をすればいいのに。帰宅部なんてもったいない、運動神経も頭もいいんだから」
「余計なお世話だ。部活なんて面倒でやりたくないね、毎朝毎朝、家を飛び出していくおまえの気がしれないよ」
セツナは弓道部だが、ナツは帰宅部だ。彼は昔から部活動に意欲的ではない。というより、なんでもそつなくこなすくせに何にも熱意というものがないのだ。
そういう意味では多少妬ましい。弓道だって、こんなに練習しているセツナよりナツのほうが上だろう。今までも何もかもそうだった。
「毎朝毎朝、ホームルームの頃になって平気で教室に入ってくるあなたのほうが私は不思議だわ」
「慣れたろ」
「ええ、私だけじゃなくてみーんなね! じゃあ、私急いでいるから行くわよ」
ナツに手を振って走り出す。ああ、なんて懐かしい生活だろう。
ドレスなんて似合わないものを着て、お茶会だの貴族の勉強だのに奔走していた頃とは大違いの充実した生活だ。
いや、エルトリーゼとしては好評だったのだから、ドレスも似合っていたのだろうか? それにしても、セツナという姿を覚えている自分には違和感のあるものだ。
10
お気に入りに追加
2,204
あなたにおすすめの小説
人生を共にしてほしい、そう言った最愛の人は不倫をしました。
松茸
恋愛
どうか僕と人生を共にしてほしい。
そう言われてのぼせ上った私は、侯爵令息の彼との結婚に踏み切る。
しかし結婚して一年、彼は私を愛さず、別の女性と不倫をした。
いつかの空を見る日まで
たつみ
恋愛
皇命により皇太子の婚約者となったカサンドラ。皇太子は彼女に無関心だったが、彼女も皇太子には無関心。婚姻する気なんてさらさらなく、逃げることだけ考えている。忠実な従僕と逃げる準備を進めていたのだが、不用意にも、皇太子の彼女に対する好感度を上げてしまい、執着されるはめに。複雑な事情がある彼女に、逃亡中止は有り得ない。生きるも死ぬもどうでもいいが、皇宮にだけはいたくないと、従僕と2人、ついに逃亡を決行するのだが。
------------
復讐、逆転ものではありませんので、それをご期待のかたはご注意ください。
悲しい内容が苦手というかたは、特にご注意ください。
中世・近世の欧風な雰囲気ですが、それっぽいだけです。
どんな展開でも、どんと来いなかた向けかもしれません。
(うわあ…ぇう~…がはっ…ぇえぇ~…となるところもあります)
他サイトでも掲載しています。
虐げられた人生に疲れたので本物の悪女に私はなります
結城芙由奈@12/27電子書籍配信中
恋愛
伯爵家である私の家には両親を亡くして一緒に暮らす同い年の従妹のカサンドラがいる。当主である父はカサンドラばかりを溺愛し、何故か実の娘である私を虐げる。その為に母も、使用人も、屋敷に出入りする人達までもが皆私を馬鹿にし、時には罠を這って陥れ、その度に私は叱責される。どんなに自分の仕業では無いと訴えても、謝罪しても許されないなら、いっそ本当の悪女になることにした。その矢先に私の婚約者候補を名乗る人物が現れて、話は思わぬ方向へ・・?
※「カクヨム」「小説家になろう」にも投稿しています
光の王太子殿下は愛したい
葵川真衣
恋愛
王太子アドレーには、婚約者がいる。公爵令嬢のクリスティンだ。
わがままな婚約者に、アドレーは元々関心をもっていなかった。
だが、彼女はあるときを境に変わる。
アドレーはそんなクリスティンに惹かれていくのだった。しかし彼女は変わりはじめたときから、よそよそしい。
どうやら、他の少女にアドレーが惹かれると思い込んでいるようである。
目移りなどしないのに。
果たしてアドレーは、乙女ゲームの悪役令嬢に転生している婚約者を、振り向かせることができるのか……!?
ラブラブを望む王太子と、未来を恐れる悪役令嬢の攻防のラブ(?)コメディ。
☆完結しました。ありがとうございました。番外編等、不定期更新です。
愛しき夫は、男装の姫君と恋仲らしい。
星空 金平糖
恋愛
シエラは、政略結婚で夫婦となった公爵──グレイのことを深く愛していた。
グレイは優しく、とても親しみやすい人柄でその甘いルックスから、結婚してからも数多の女性達と浮名を流していた。
それでもシエラは、グレイが囁いてくれる「私が愛しているのは、あなただけだよ」その言葉を信じ、彼と夫婦であれることに幸福を感じていた。
しかし。ある日。
シエラは、グレイが美貌の少年と親密な様子で、王宮の庭を散策している場面を目撃してしまう。当初はどこかの令息に王宮案内をしているだけだと考えていたシエラだったが、実はその少年が王女─ディアナであると判明する。
聞くところによるとディアナとグレイは昔から想い会っていた。
ディアナはグレイが結婚してからも、健気に男装までしてグレイに会いに来ては逢瀬を重ねているという。
──……私は、ただの邪魔者だったの?
衝撃を受けるシエラは「これ以上、グレイとはいられない」と絶望する……。
性悪という理由で婚約破棄された嫌われ者の令嬢~心の綺麗な者しか好かれない精霊と友達になる~
黒塔真実
恋愛
公爵令嬢カリーナは幼い頃から後妻と義妹によって悪者にされ孤独に育ってきた。15歳になり入学した王立学園でも、悪知恵の働く義妹とカリーナの婚約者でありながら義妹に洗脳されている第二王子の働きにより、学園中の嫌われ者になってしまう。しかも再会した初恋の第一王子にまで軽蔑されてしまい、さらに止めの一撃のように第二王子に「性悪」を理由に婚約破棄を宣言されて……!? 恋愛&悪が報いを受ける「ざまぁ」もの!! ※※※主人公は最終的にチート能力に目覚めます※※※アルファポリスオンリー※※※皆様の応援のおかげで第14回恋愛大賞で奨励賞を頂きました。ありがとうございます※※※
すみません、すっきりざまぁ終了したのでいったん完結します→※書籍化予定部分=【本編】を引き下げます。【番外編】追加予定→ルシアン視点追加→最新のディー視点の番外編は書籍化関連のページにて、アンケートに答えると読めます!!
「君以外を愛する気は無い」と婚約者様が溺愛し始めたので、異世界から聖女が来ても大丈夫なようです。
海空里和
恋愛
婚約者のアシュリー第二王子にべた惚れなステラは、彼のために努力を重ね、剣も魔法もトップクラス。彼にも隠すことなく、重い恋心をぶつけてきた。
アシュリーも、そんなステラの愛を静かに受け止めていた。
しかし、この国は20年に一度聖女を召喚し、皇太子と結婚をする。アシュリーは、この国の皇太子。
「たとえ聖女様にだって、アシュリー様は渡さない!」
聖女と勝負してでも彼を渡さないと思う一方、ステラはアシュリーに切り捨てられる覚悟をしていた。そんなステラに、彼が告げたのは意外な言葉で………。
※本編は全7話で完結します。
※こんなお話が書いてみたくて、勢いで書き上げたので、設定が緩めです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる