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23.愛と陰謀と裏切りの贖罪
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薬剤室の薄明かりの中、私たちは静かに向かい合っていた。外の風の音が微かに聞こえ、部屋の中に緊張感が漂っていた。薬の効果が現れ始めたバルサザールは、瞳に冷静さを宿しながら私を見つめていた。
「質問しても…いいですか?バルサザール」
「はい、なんなりと。」
「どうして私に自白剤を?」
「あなたの本心を知る為にです。」
「どうして?」
「あなたを…愛しているからです。」
「いつから?」
「あなたが奇行をはじめたあたりからです。」
「え!?日が浅いのね…。」
「はい。」
「私のどこを好きに?」
「あなたの強さと脆さ、その両方が私を引きつけました。あなたは突然人格破綻した王女の中に入り、その体の罪や責任を果たそうとしている。それが非常に魅力的でした。」
彼の言葉に、私は驚きを隠せなかった。自白剤の効果で、バルサザールの言葉はすべて真実だと感じられた。
「強さと脆さ…?」
「はい。あなたは表面的には強く振る舞っているが、内心では多くの苦悩と戦っている。その隔たりが私には非常に魅力的に映るのです。」
バルサザールの目には、真実の愛情が宿っているように見えた。
――嘘!?バルサザールが…私を?そんなことってあるの?
私は目頭が熱くなるのを感じた。
「あなたは…本当に私を愛しているのね。」
「はい。あなたがどれほど苦しんでいるか、どれほど強くあろうとしているかを知っています。そして、あなたのその姿に心を奪われました。」
私は涙を拭い、バルサザールに微笑んだ。彼の冷静な瞳の中に、優しさと愛情が見え隠れしていた。
――感情がジェットコースターなんだけど。こんなの…嬉しすぎるよ。
「殿下!時間がありません!恋愛ごっこしている場合じゃないでしょう?他に聞くことがあったのでは?」スティグルが焦った声で言った。
「あ、そうだった。」
私はバルサザールに向き直り、真剣な表情で質問を続けた。
「バルサザール、あなたは未来で悪役宰相として悪の政治をとったの。それで私を操り人形にして、一緒に断罪処刑されちゃうの。ねぇ、バルサザールは何を企んでるの?お父様を毒で殺そうとしたのはバルサザール?あなたの真の目的は何!?」
バルサザールは一瞬の沈黙の後、深く息をつき、冷静に語り始めた。
「最初は、自分の実力でどこまで権力を得られるか腕試しがしたかった。次第にその権力で自分の素性を探るようになった。自分はシュエット王国の王子かもしれないということに辿りついたのです。」
――流石バルサザール。自力で自分の素性を…。
「王族を見ていると、宰相という立ち位置がどれほど楽かがわかりました。私は貧しい農家で育ったので、国の人達が幸せであればいいと思い、より良い政治を目指していました。もし、私が未来で悪政をとったとすれば、誰かにハメられたのでしょうね。私はエヴァレーン王国をこよなく愛し、今では日は浅いですが、王女殿下を心から愛していますから。」
――あぁ、彼は骨の髄まで宰相だったんだ。しっかりとこの国を愛し、真面目に政治をとってたんだ。この真剣な目をみればわかる。
「バルサザール…あなたは本当に…」
「はい、殿下。私はあなたを心から愛しています。そして、エヴァレーン王国を守りたいと思っています。さて?聞きたいことはこれで全てですか?」
その瞬間、バルサザールの自白剤の効果が切れていることに気づいた。彼の冷静な表情が戻ってきた。
「えっと…。」
バルサザールは私の手を取り、その手の甲に優雅にキスをした。その仕草に心が再び揺れ動いた。
「さて、これで両想いになったわけですが、問題はアナタが本当に面倒な行動を起こしたおかげで私がシュエット王国の第一王子となってしまったということです。」
「えーっと。ごめん…なさい?」
バルサザールは微笑みながら私を見つめ、再びその冷静な声で続けた。
「謝罪は不要です、殿下。状況は複雑ですが、私が何とかするとしましょう。ただ、次回からは私に相談し計画的に行動するようお願いしたいものです。」
彼の声には優しさと厳しさが入り混じっており、私の心にしっかりと響いた。
「わかった。これからはもっと慎重に行動する!」
バルサザールは軽くため息をつき、微笑んだ。
「アナタの素は本当に平民のような言葉使いですね。」
「あはは…。すみません。」
私は少し照れ笑いを浮かべた。
「一国の王女が簡単に謝罪をしてはいけません。さて、兄君がいらっしゃるという話でしたね。」
「はい。宿屋の息子として育ってるはずです。」
「先ずは、その王子を王宮へ招いて教育を施しましょう。それから、アナタの奇行のおかげで偶然発覚したセインタール公爵の悪行を詰めるとしましょう。」
バルサザールはゆっくりと立ち上がり、私の手を引いて立たせた。その温もりに安心感を覚えながら、私は彼を見つめて微笑んだ。
「ありがとう、バルサザール。」
彼は軽く頷き、優しく微笑み返した。
「そういえば、名は?」
「残念ながら思い出せないんです。なので、ルナティアナで大丈夫です。」
バルサザールは少し考え込み、穏やかな笑みを浮かべながら言った。
「敬語は結構。では、ティアナ。私のことはバルとお呼び下さい。愛称で呼び合うのも良いでしょう。」
「バル…。」
私はその言葉を口にしながら、彼の瞳を見つめた。
――私、最推しのバルサザール・クロウリーと本当に両想いになったんだ。
バルサザールは微笑みを浮かべたまま、少し考えるように顔を傾けた。
「ふむ。例えばですが…愛しているからといって、この先方針が変わらない保証はありませんよ?魔が差す…という言葉があるくらいですから、私も欲に目が眩んで道を踏み外し、悪の道へ進んでしまうかもしれませんね?」
「えぇ!?どうしてそんな不穏なことをいうの!?」
「ですから、油断は禁物ですよ。常に状況を見極め、慎重に行動することが求められます。さて、私はアナタのせいで増えてしまった仕事を片付けるとしましょう。」
バルサザールは優雅な動作で私の手を離し、背筋を伸ばして冷静な表情を保ちながら、静かに部屋を後にした。
薄明かりの薬剤室で、静けさの中に緊張が漂っていた。バルサザールが出て行った後、私はスティグルとドラに向き直り、疑問と怒りが入り混じった声で問いかけた。
「スティグル!ドラ!いったいどうして裏切ったの!?」
スティグルはため息をつき、手をこめかみに当てながら目を閉じた。ドラは手を組み、視線を床に落としていた。二人は互いに顔を見合わせ、一瞬の沈黙が流れた。
スティグルが先に口を開いた。
「こうすることで殿下の私たちへの罪の意識が軽くなるだろうと、宰相から言われたのです。」彼の声には微かな後悔の色が滲んでいた。
ドラも頷きながら、少し肩を落としつつ続けた。
「俺たちはお前を裏切った。だから、これで、お前が俺たちにしてきたことはこれでチャラだ。」
彼の瞳には複雑な感情が交じっていた。
私はその言葉に驚きと困惑を感じながらも、どこかでほっとする気持ちがあった。彼らの裏切りが、私に対する贖罪の一環だったのだと知って、確かに心が少し軽くなった気がした。それと同時に、バルサザールが私の細かいところまで気にかけてそうしてくれたことに感謝を覚えた。
「じゃあ、これからも相談に乗ってくれる?」
スティグルは軽く頭を横に振り、穏やかな笑みを浮かべながら答えた。
「いえ、殿下。我々はもう宰相の息のかかった人間です。これからは宰相に相談された方が良いでしょう…。」彼は一瞬間を置き、続けた。「しかし、茶を共にするくらいなら構いませんよ。」
ドラも頷きながら言葉を続けた。
「その、実は俺も、裏の仕事を辞めて、部下達と共に正式に暗黒の騎士団として王宮に採用されることになってだな…。これからは騎士として正式にお前に仕えることになる。」
私は驚きのあまり口を開けたまま、彼らの言葉を聞いていた。
「いつの間にそんな話に!?ドラはずっと私の側にいたじゃない!!」
ドラは少し照れくさそうに微笑み、肩をすくめた。
「あぁ、戦争後の帰還途中で、ティアナが寝てる時…だな。それと、王宮に帰還してから眠っている間にな。ほんとはずっと、あの宰相が面倒みてたんだ。」
「えぇー!?」
「質問しても…いいですか?バルサザール」
「はい、なんなりと。」
「どうして私に自白剤を?」
「あなたの本心を知る為にです。」
「どうして?」
「あなたを…愛しているからです。」
「いつから?」
「あなたが奇行をはじめたあたりからです。」
「え!?日が浅いのね…。」
「はい。」
「私のどこを好きに?」
「あなたの強さと脆さ、その両方が私を引きつけました。あなたは突然人格破綻した王女の中に入り、その体の罪や責任を果たそうとしている。それが非常に魅力的でした。」
彼の言葉に、私は驚きを隠せなかった。自白剤の効果で、バルサザールの言葉はすべて真実だと感じられた。
「強さと脆さ…?」
「はい。あなたは表面的には強く振る舞っているが、内心では多くの苦悩と戦っている。その隔たりが私には非常に魅力的に映るのです。」
バルサザールの目には、真実の愛情が宿っているように見えた。
――嘘!?バルサザールが…私を?そんなことってあるの?
私は目頭が熱くなるのを感じた。
「あなたは…本当に私を愛しているのね。」
「はい。あなたがどれほど苦しんでいるか、どれほど強くあろうとしているかを知っています。そして、あなたのその姿に心を奪われました。」
私は涙を拭い、バルサザールに微笑んだ。彼の冷静な瞳の中に、優しさと愛情が見え隠れしていた。
――感情がジェットコースターなんだけど。こんなの…嬉しすぎるよ。
「殿下!時間がありません!恋愛ごっこしている場合じゃないでしょう?他に聞くことがあったのでは?」スティグルが焦った声で言った。
「あ、そうだった。」
私はバルサザールに向き直り、真剣な表情で質問を続けた。
「バルサザール、あなたは未来で悪役宰相として悪の政治をとったの。それで私を操り人形にして、一緒に断罪処刑されちゃうの。ねぇ、バルサザールは何を企んでるの?お父様を毒で殺そうとしたのはバルサザール?あなたの真の目的は何!?」
バルサザールは一瞬の沈黙の後、深く息をつき、冷静に語り始めた。
「最初は、自分の実力でどこまで権力を得られるか腕試しがしたかった。次第にその権力で自分の素性を探るようになった。自分はシュエット王国の王子かもしれないということに辿りついたのです。」
――流石バルサザール。自力で自分の素性を…。
「王族を見ていると、宰相という立ち位置がどれほど楽かがわかりました。私は貧しい農家で育ったので、国の人達が幸せであればいいと思い、より良い政治を目指していました。もし、私が未来で悪政をとったとすれば、誰かにハメられたのでしょうね。私はエヴァレーン王国をこよなく愛し、今では日は浅いですが、王女殿下を心から愛していますから。」
――あぁ、彼は骨の髄まで宰相だったんだ。しっかりとこの国を愛し、真面目に政治をとってたんだ。この真剣な目をみればわかる。
「バルサザール…あなたは本当に…」
「はい、殿下。私はあなたを心から愛しています。そして、エヴァレーン王国を守りたいと思っています。さて?聞きたいことはこれで全てですか?」
その瞬間、バルサザールの自白剤の効果が切れていることに気づいた。彼の冷静な表情が戻ってきた。
「えっと…。」
バルサザールは私の手を取り、その手の甲に優雅にキスをした。その仕草に心が再び揺れ動いた。
「さて、これで両想いになったわけですが、問題はアナタが本当に面倒な行動を起こしたおかげで私がシュエット王国の第一王子となってしまったということです。」
「えーっと。ごめん…なさい?」
バルサザールは微笑みながら私を見つめ、再びその冷静な声で続けた。
「謝罪は不要です、殿下。状況は複雑ですが、私が何とかするとしましょう。ただ、次回からは私に相談し計画的に行動するようお願いしたいものです。」
彼の声には優しさと厳しさが入り混じっており、私の心にしっかりと響いた。
「わかった。これからはもっと慎重に行動する!」
バルサザールは軽くため息をつき、微笑んだ。
「アナタの素は本当に平民のような言葉使いですね。」
「あはは…。すみません。」
私は少し照れ笑いを浮かべた。
「一国の王女が簡単に謝罪をしてはいけません。さて、兄君がいらっしゃるという話でしたね。」
「はい。宿屋の息子として育ってるはずです。」
「先ずは、その王子を王宮へ招いて教育を施しましょう。それから、アナタの奇行のおかげで偶然発覚したセインタール公爵の悪行を詰めるとしましょう。」
バルサザールはゆっくりと立ち上がり、私の手を引いて立たせた。その温もりに安心感を覚えながら、私は彼を見つめて微笑んだ。
「ありがとう、バルサザール。」
彼は軽く頷き、優しく微笑み返した。
「そういえば、名は?」
「残念ながら思い出せないんです。なので、ルナティアナで大丈夫です。」
バルサザールは少し考え込み、穏やかな笑みを浮かべながら言った。
「敬語は結構。では、ティアナ。私のことはバルとお呼び下さい。愛称で呼び合うのも良いでしょう。」
「バル…。」
私はその言葉を口にしながら、彼の瞳を見つめた。
――私、最推しのバルサザール・クロウリーと本当に両想いになったんだ。
バルサザールは微笑みを浮かべたまま、少し考えるように顔を傾けた。
「ふむ。例えばですが…愛しているからといって、この先方針が変わらない保証はありませんよ?魔が差す…という言葉があるくらいですから、私も欲に目が眩んで道を踏み外し、悪の道へ進んでしまうかもしれませんね?」
「えぇ!?どうしてそんな不穏なことをいうの!?」
「ですから、油断は禁物ですよ。常に状況を見極め、慎重に行動することが求められます。さて、私はアナタのせいで増えてしまった仕事を片付けるとしましょう。」
バルサザールは優雅な動作で私の手を離し、背筋を伸ばして冷静な表情を保ちながら、静かに部屋を後にした。
薄明かりの薬剤室で、静けさの中に緊張が漂っていた。バルサザールが出て行った後、私はスティグルとドラに向き直り、疑問と怒りが入り混じった声で問いかけた。
「スティグル!ドラ!いったいどうして裏切ったの!?」
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私はその言葉に驚きと困惑を感じながらも、どこかでほっとする気持ちがあった。彼らの裏切りが、私に対する贖罪の一環だったのだと知って、確かに心が少し軽くなった気がした。それと同時に、バルサザールが私の細かいところまで気にかけてそうしてくれたことに感謝を覚えた。
「じゃあ、これからも相談に乗ってくれる?」
スティグルは軽く頭を横に振り、穏やかな笑みを浮かべながら答えた。
「いえ、殿下。我々はもう宰相の息のかかった人間です。これからは宰相に相談された方が良いでしょう…。」彼は一瞬間を置き、続けた。「しかし、茶を共にするくらいなら構いませんよ。」
ドラも頷きながら言葉を続けた。
「その、実は俺も、裏の仕事を辞めて、部下達と共に正式に暗黒の騎士団として王宮に採用されることになってだな…。これからは騎士として正式にお前に仕えることになる。」
私は驚きのあまり口を開けたまま、彼らの言葉を聞いていた。
「いつの間にそんな話に!?ドラはずっと私の側にいたじゃない!!」
ドラは少し照れくさそうに微笑み、肩をすくめた。
「あぁ、戦争後の帰還途中で、ティアナが寝てる時…だな。それと、王宮に帰還してから眠っている間にな。ほんとはずっと、あの宰相が面倒みてたんだ。」
「えぇー!?」
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