ドイツ徒然草

８ あけましておめでとうございます 名前を言ってはいけないやつにかかってました

皆様　すでに松の内もぎりぎりになってきましたが　遅ればせながらあけましておめでとうございます。
ことしもどうぞよろしくおねがいいたします。

（地域によって松の内は違うんですね！知りませんでした。九州基準で行くと今日は最終日１月７日。七草粥ですね）

昨年は後半にかけて創作活動が停滞しましたことを踏まえ、年明けからはがんがんいくぜ！！
っと思っておりましたが。

えぇ……予定とは未定ですね。


実は年末より病に倒れ伏しておりまして、ええ、やつです。三文字のやつです。
通常の風邪よりも喉を焼く痛みで評判のやつに初めてかかりましたが、約一週間経つ本日、喉の痛みも取れ咳が軽く残る状態まで復活しましたのでパソコンの前に座った次第です。

アルファポリスさんではやつは名前を言ってはいけないボルデモート扱いだったはずなので伏せたまま進めさせていただきます。

現在私の住んでいる南ドイツではすでにマスク着用義務規制はなくなり（１２月１０日より）近距離電車バスなど密閉された空間ですらマスク着用している人はいないのです。（州をまたぐ長距離列車などは国の法令でマスク着用義務あり）

さてさてドイツというのは「人を見たら泥棒と思え」性悪説がメインの国のはずなんですが、健康な人はマスクをしなくていいよ！今まで自宅隔離５日間って言ってたけども元気になったのにお家にこもるの辛いよね？だからやつにかかっている人でも元気ならマスクをして外出していいよ！みーんな自己責任よろしくね！

って元気な小学生みたいなお花畑理論を展開しました。

えぇぇ？なんで？なんでマスクに関してだけそこ性善説とるの？

『やつにかかっているひとはマスクをしてください』

世間の皆様　→マスクを見たらやつにかかっていると思え！！

予防意識のまぁまぁあった人　→え？予防につけてるんだけどそういう目で見られるならもうマスクしたくないし、外しちゃえ。

やつにかかっている人　→マスクして外出してたら皆からやつにかかってる患者って思われるなぁ（そうです！Youはそうです！！）

→えーい外しちゃえ。咳しなかったら分かんないっしょ（笑）屋外なら人とあっても平気っしょ。クリスマスマーケットでホットワインのもうぜ！激混みだなーやぁやぁ楽しくやろうぜ兄弟！かんぱーい！

感染者大爆発！！←イマココ　ってやつですね。


１２月になりやつだけではなく他のウィルス系も流行り地域によっては学級崩壊ならぬ先生たち供給崩壊。教える先生が足りないので多学年にわたりまとめて授業します！学校に来てる生徒も少ないのでなんとか頑張る！

ってなり、そうなると当然病院も満員御礼（めでたかぁない）緊急窓口では長蛇の列、受付ロビーで夜を越えるまで待たされる。なんて恐ろしいニュースが。

そして薬局では熱冷まし、痛み止めなどの市販薬が売り切れたり、薬局前の駐車場が激混み！

なーんてゾンビ映画みたいな世界がここに。

ロックダウンとか超厳しい態度で挑んでいたのに、今ではワクチン打たなかったやつのために他の人間の人権を侵すのはおかしいんじゃね？マスクしたくないのにしなきゃいけないのおかしくね？病気になってるやつが皆から距離取るんだから大丈夫っしょ。普通の生活しよう。だってクリスマスだよ！親戚友人、皆に会いたいじゃん！！うぇーい！ってね。

温度差が激しい。そしてもう皆やつに対する対策に疲れたし飽きたんだね。

うん。戦争とか家計を逼迫するガス代とか物価上昇とかね。そっちに気を取られると公衆衛生に対する観念なんてどーでもいいんだね……


あてくし極東の島国出身だからね。うがい手洗いしようねで育てられてきましたからね、マスクどころか手洗いもまともにしない人々との社会共存はもう無理。あぁ日本に帰りたい……

と、愚痴ってみたところでしょうがないのでもしかしてどこかのドイツ在住者さんが読むときのために今回の流れをまとめておきます。

〈ある家族の年末　２０２２年〉

２６日
親戚の家に「嫁が陽性で寝込んでるから僕と娘だけ来た。ちゃんと３種類のテストで陰性だから大丈夫」と鼻水をかみながら義理の弟参上。（親戚の家で滞在している間もセルフテストでチェックしつつ鼻をかんでいる）

２７日
義理の弟より陽性になりました。テヘペロ報告が来る。

２９日　
夫がなんか具合悪い。ってなる。
本当なら３１日から友人家族が泊りがけで来るはずが無理かもしれない、と不満顔。
（病人のくせに遊ぶことしか考えてない！病気に対する心構えが違いすぎて妻心労過多）

「大変大変！もう花火売り切れてるところもあるんだって！！３１日に元気になったら使うから花火買ってきて！」と年末の激混みスーパーにお使いに行かされ妻白目。
（ドイツでは３１日しか花火をあげられないので花火の販売も２８から３１日の間だけなのです）



３０日　
夫、セルフテストで陽性。セルフテストで陽性の場合はPCRテストが無料で受けられるので受けに行く。

３１日
夫　PCR　テスト結果。陽性。「今週と来週有給取っていたけど、医者に病欠届け貰いにいかなきゃ！」
（ドイツでは有給中に病気になったら病欠届をもらってその有給は別の時期に取り直せます。あぁ有給先進国ドイツ！）

私　なんか頭痛くなってきた、やべーうつった？熱はなし。気のせい？いや？気のせいじゃない。

夫がなにか叫んでいる。え？花火？この状態で深夜まで起きてたら悪化するから寝ます。

え？晩ごはん？ラクレット？（スイスチーズをつかった卓上料理。材料を切ったりするのが激面倒）母さんがするの？具合悪いって言ってるじゃん。なんでそんなチョイス。え？年末のパーティできない分ごちそうぐらい食べさせてあげたい？ご自分でご用意なさったらどうですかね？え？何？無理？（白目）

私　なんか寒い。喉痛い。熱はない。鼻の奥から喉にかけて熱く乾燥している感じが続く。水を飲む。お茶を飲む。ガブガブ飲む。


夫は子供を連れて近所の友人宅へ　「屋外だから平気」謎理論を振り回し深夜花火をしに行った。
もちろんマスクはして行ったがずっとしていたかは不明。
外してシャンパン飲んでたに１億ペソ。


１日　
私　朝　セルフテスト　陰性
おかしい。こんなに具合悪いのに。と思いながら雑煮すら無理、と鶏肉白菜人参を顆粒だしで煮込みなんちゃってお雑煮にしてスープで水分補給。ガブガブ飲む。

夫　ゲホゲホと咳　悪化。（当たり前である。妻白目が更に進み黒目）

２日
朝　セルフテスト　陰性　仕事始めのため病欠の連絡をする。喉痛い。熱はない。喉痛い。体しんどい。雑煮スープうまうま。

夜　セルフテスト　陽性　寝れない。耳の中が痛い。頭がざわざわしている。熱が上がりだす。気づけば３８．７度。なぜか耳の中が痛くてたまらず解熱剤を飲む。薬が効いている間は眠れる。西洋医学バンザイ。

３日

朝　寝れたから若干元気になる。しかし喉が痛い。再度解熱剤を痛み止め目的で飲む。PCRテストを受けに行くのに車に乗らなくてはいけないのが嫌すぎる。一旦寝て様子見。

昼　寝たらだいぶおちついた。PCRテストを受けに行く。QRコードを読み取り個人情報を入力。受付されたらセルフテストの陽性結果の写真を見せてPCRテストを受ける。スマートフォンじゃなければろくにPCRテストも受けられない。こんな世の中じゃ。ポイズン。

４日
朝　PCRテスト結果メールで届く。　陽性。
医者に結果を持っていく。病院の外で待たされ書類だけをもらう。月曜から木曜（金曜は祝日のため）分の病欠届が出される。

現在陽性になった場合の保護措置期間は結果を知ってから５日と定められているのでそのせいかと。隔離期間ではないのですよね。私の場合だと８日に保護措置期間が切れてかつ４８時間症状がなければ治癒扱いだそうです。

ちなみに現在やつにかかっても家で市販薬を飲んで頑張る以外に打つ手はありません。
悪化！息ができない！などのときはもちろん入院できますがまずまずの医療崩壊具合なので住んでいる地域によっては入院できないこともあるかと。

現在中国での流行もまた油断ならない状況ですので人の行き来が進めばまた更に状況が悪化することもあるのかも。
軽症で済んだとはいえ掛かる人は何度でもかかっているこの病気。油断せず過ごそうと思います。

では皆様　よい２０２３年になることをねがっております。

ぺこり