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11(ヘデドラ王視点)

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 巨大なベッドに、女が十人。

 愛を囁き女の機嫌をとって少しずつ服を脱がせていく、なんて面倒臭いだけだ。
 全員すぐに一糸纏わぬ姿へなるよう命じた。

 どの女から、抱いていこうか。

 ……よし、あの胸が一番デカい女にしよう。

 魔女から献上された薬を一粒口に入れる。

 ぉぉっ、凄い、凄いぞ!

 全身の血が熱く滾っていく。
 股間についている朕のモノがグンッと上向いた。

 一人目の女を抱いて精を放ち。
 続いて二人目の女へ手を伸ばす。
 腰を打ち付け快感を得たけれど、朕のアレは元気なまま。

「グァハハハッ、今夜はみな平等に相手してやるぞ」

 今までは多くても一晩にふたりとしかできなかったからな。

 三回目が終わっても、まだまだ萎えてない。
 すごぉい、と褒められた。

 四人目、そして。

 素晴らしい効き目だ、一晩で五回も!

 六人目と七人目の時は、朕は寝そべるだけで女を上にのせて腰を振らせた。

 八人目は再び朕が上。
 変わらず快感は得られる、だが腰が疲れてきた。

 九人目の女には口で奉仕させるか。
 一晩で十人くらいの女を相手にできる薬を頼んだが、少し数が多かったかもしれんな。

 最後十人目の女を抱いたら、すぐに寝よう。

 そう考えながら腰を動かす。

 ぁぁ、気持ちいっ、気持ちいいぞッ!

 身体は疲れているが、この快楽は最高だ。

 十人目との行為を終え、ごろりと仰向けになる。

 ……――?
 ――変だ。
 興奮が収まる気配が全く無い。
 まだまだ女を抱き足りない。

「ぉい、女ども。誰でもいい、朕の相手をせよ」

 もうへとへとだ。目を瞑って寝たい。
 それ、なのに。
 どういう事だ、朕の股間はまだギンギンに上向いている。

 他の者は食事を運ぶ時以外、部屋に入ってくるなと命じていたけれど。
 さすがにつらくなってきた。
 もう何度、精を放ったか数えきれない。

 侍従を部屋に呼び寄せ命じる。

「魔女だ、魔女を呼んで来い……。早く、しろ……」

 クソっ、魔女め!
 確かに朕は、十人くらいの女を相手にしても萎えないような薬を作れと言った。

 だが媚薬は普通、何度か射精すれば効果が無くなるものだろう?
 馬鹿正直に十人の女を相手にしても萎えない薬を作りおって。

 いつ萎えるんだ、朕のアソコは。
 まさか萎えない……のか?

 性欲は昂ったまま。
 股間に刺激が欲しい。
 こんなに疲れ切っているのに。

「呼んで来いとおっしゃられても。迷いの森におりますのであと二日しないと姿を見せません」
 
 あと二日もあるのか……ッ

「それなら薬屋だ! 魔女を朕に紹介した薬屋を連れてこい!! 今すぐにだ!!!」

 媚薬を作れる者を朕が探していると、心当たりがあると進言してきた薬屋。

 なんでも勤め先の薬屋の店主の所へ、店が閉まってから夜ユニコーンのひく馬車に乗って訪ねてくる者がいるらしい。

 薬屋がコッソリ店主の動きを探ったところ、訪問者はかなり高度な薬を作る母娘であることが判明したのだという。

 店主と母親がいなくなれば世間知らずの娘が一人残り、意のままに薬を作らせることができるでしょう、と囁く薬屋の男。

 だから薬屋が店主と母親に毒を盛り殺しても、調査がおざなりになるように手を回してやった。
 その結果その薬屋の男は捕まることも無く、勤めていた薬屋で店主にさえなっている。

 それなのに恩を仇で返すような事をしやがって。

 薬屋の男が、媚薬を作れる娘は魔女で迷いの森に住んでいると言っていたけれど。
 実は居場所を教えたくないだけで、薬屋が囲っているのかもしれん。
 城へ呼び、魔女の居場所を吐かせてやる。

「薬屋を連れて参りました。ですが……」

 城の者に連れて来られた薬屋は、勃起していた。
 自分の手で股間をずっと擦り続けている。



 欲情し続け萎えることの無い朕と薬屋の男は、幽閉された。

 一日中ひとりでずっと自慰をしている。
 手が疲れてくると、独房に置いてある机の角に股間を擦りつけて。





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