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 成瀬君の股間を指差しながら、顔はソレから背けて目をギュッと瞑る。

「ごめん、成瀬君……それ、見せないで」
「それ……? あ、これ、か、えっと、なんか、ごめん」

 少し戸惑うように謝る成瀬君の声。
 成瀬君は何も悪くないのに謝らせてしまった。

「ううん、私こそ……ごめんなさい」
「……桜井、これ、怖い?」

 コクコクと頷く。
 こんな未知の生物、怖いに決まってる。

 弟が小学生の時にお風呂場で見たソレは、成瀬君と同じモノのはずだけど成瀬君のみたいに自己主張が強くはなかった。
 小学生の頃の弟のはもっと謙虚に、頭を下げていた気がする。
 それに成瀬君のは、普段どこに押し込めているんだろうって不思議になるくらい大きい。

 成瀬君と仲良くするなら、ソレ、に、体内を侵略されるんだよね。
 あんなに大きくて獰猛な生物に攻撃されたら、私どうなっちゃうの?

 自分の身を守るように、ベッドの上で体育座りして膝をギュッと抱え込む。
 下を見れなくて成瀬君の上半身を見つめたら、手がこちらに伸びてきたので思わず肩がビクッと震えてしまった。
 傷ついたような表情をした成瀬君の手が私の頬にそっと触れる。

「桜井、抱きしめさせて」

 なんだか泣きそうな声の成瀬君。
 抱きしめるくらいなら……と思いコクンと頷くと、逞しい腕に包まれた私の身体はゆっくりと背中からベッドへ倒れていった。

「桜井……」

 私の身体に覆い被さった成瀬君の股間についた生物が、私の脚の付け根を押してその存在を主張している。
 突然攻撃されそうで恐ろしい。ギュッと目を閉じた状態で身体が硬直してしまう。

 大きな手で頭をゆっくりと撫でられた。
 おそるおそる目を開けると、すぐ目の前に困ったように微笑む成瀬君。

「怖がらなくて大丈夫。桜井が俺を受け入れたいと思うまでは挿れないから。ただ……」

 そう言って成瀬君は私の左手を掴むと、自分の股間へと誘導していった。
 誘導された先で、自己主張して存在感のある成瀬君の男性器を握らされる。
 驚いて手を引っ込めようとしたけれど、身体をギュッと密着されてしまい手が動かせない。

「今日はこれの存在に少し慣れてほしい」

 コレの、存在に……?

 しばらくすると私が逃げる様子が無くなったからか、抱きしめられていた力が少し緩み、手を動かせるようになった。
 ビクビクと脈打って今にも暴れだしそうだったソレを宥めるようにそっと撫でてみる。成瀬君が切なそうに眉を寄せ、ハ、と吐息まじりの声をあげた。

 成瀬君、感じてる……?

 今の反応をもう一度見たくて、スル……と優しく撫でてみると、成瀬君が小さな呻き声を漏らした。

「成瀬君、もしかして、ここを撫でると気持ちいいの……?」
「……もしかしなくても、気持ちいい。桜井にされてると思うと」

 私が、成瀬君を気持ちよくさせてるの?

 何故かわからないけれど、身体の奥がゾクリと疼いた。

「もう少し触っても、いい? 成瀬君を気持ち良くさせたい」
「それならふたりで気持ち良くなりたい。挿れないから、俺も動いていい?」

 何をされるのか分らなくて少し迷ったけれど、頷いた。
 気持ち良くなって切なそうに歪む成瀬君の表情が、また見たくて。

 成瀬君が、腰を動かし始めた。
 存在を主張している獰猛な生物が、私の濡れそぼっている穴と小石のような尖りを擦りながら何度も行き来する。
 小石のような尖りはとても敏感になっていて、成瀬君のが擦れるたびに身体へ快感が走った。
 
 ……気持ち、いい……っ!

「ぁ、ぁぁッ、なる、せ、くっ」
「っ、桜井の、ぬるぬる、すご……」

 成瀬君は腰を動かしながら、私の首から耳にかけて舌を這わせる。
 舐められているのは首なのに、下腹部のジュクジュクする感じが凄い。

「んぅ、ぁう……」
「桜井……」

 成瀬君の熱い息が耳にかかる。それさえも甘い快感となって身体を痺れさせた。
 額に優しくキスを落とされる。

「なんか、俺、ダメに、なりそ……」
「ン、私、も……」

 え……、と成瀬君が目を見開いたような気がした。

「桜井、本当、に……?」
「ほんと、ふ、に」

 成瀬君と脚の付け根同士を擦りあわせているだけでも気持ちいいのに。
 いつの間にか成瀬君の手は私の胸を揉みながら乳首を弄って虐めてくるからっ。
 ギュッと何かにしがみついて快感に耐えたくて、成瀬君の首に腕をまわして縋りついた。

「なるせく、の、ァ、ンン、きもち、いッ」
「っ!ごめ、っ、イく」

 成瀬君の身体がビク、と震えたと思ったら、私のお腹に熱い何かが放たれた。
 身体の震えが止まった成瀬君は慌てた様子でサイドテーブルに手を伸ばしティッシュを数枚取り出すと、白い液体のかかった私のお腹を拭き始める。

「ごめん、桜井が、可愛すぎて、我慢できなかった」

 少し苦しそうに浅い呼吸をしながら成瀬君が呟いた。
 ハァッ、と肩で息をしている成瀬君の表情は何とも扇情的で。
 
 そんな成瀬君を見ていたら、身体の奥底からゾクゾクするような不思議な感覚が込み上げてきた。

 成瀬君にもっとこの表情をさせたい。
 でも他の誰にも、この成瀬君は見せたくない。
 成瀬君が感じているところ、私だけに見せて。
 そのためには私、どうしたらいい……?

「桜井……」

 成瀬君に優しく身体を抱きしめられた。

「いつか俺を受け入れて、桜井が俺ので気持ち良くなってくれたら嬉しい」

 頬にチュッと触れるだけのキスをされる。

「俺のを挿れてもいい時が来たら教えて。俺、いつまでも待ってるから」
「成瀬君……」
「ん?」

 先ほど白濁した液を吐き出した成瀬君のソレにそっと手を添える。
 吐き出す前よりもほんの少しだけ力が抜けているような気がした。

「それ……今、じゃ、ダメ?」

 成瀬君のが、私の手の中でグンッと硬度を増す。
 ハァ、と成瀬君がため息をついた。

「ごめ……、煽るのは止めて、桜井。俺、色々と限界がきそうなのを我慢してるから」
「成瀬君に、今、してほしい……」
「っ!」

 成瀬君はベッドに放られていた小さな包みに手を伸ばし、その中身を取り出した。





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