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 このくらい、脚を開けば大丈夫かな……

 羞恥心に耐えて、ようやく肩幅まで両膝の距離を広げた。
 後ろ手に縛られうつ伏せで脚を開脚したうえ、高く突き上げたお尻を大好きなゆう君に向けている私。

 恥ずかしすぎる。もう、早く入れてもらって楽になりたい。

 ハァ……

 息が、熱い……

 人は恥ずかしすぎると、息が熱くなるのかもしれない。

 ゆう君、早く……
 もう……すぐにでも、入れて、ください。

 少しでも早く、この辱めから解放されて楽になりたいの……

「陽奈……」
「な、んン……」

 私の名前を呼んだゆう君の息がお尻にかかるから、鼻から抜けるような変な声の返事になってしまった。

 何でしょう、ゆう君……?

「脚を広げると、反対にお尻は閉じようとするんだな、知らなかった。このままじゃよく見えないや」

 ゆう君~~~~~!!

 私がどれだけ恥ずかしい思いをして、ゆう君の前で脚を開いたと思っているの!?

「もうッ!」

 すぐに脚を閉じようとしたけれど、一瞬早くベッドとの間に手を差し込まれて左膝を掴まれた。

「ごめんごめん」

 ゆう君が爽やかな声で謝りながら、私の左膝をのせているであろうゆう君の左手を少し持ち上げる。

「ひゃっ!?」
「力抜いてて、陽奈」

 ゆう君、そもそもこの格好はバランスが悪くて、自分の意思では身体に力が入らない。
 いや、倒れないように踏ん張っている感じだから力が入っているのかな?
 とにかく自分の身体なのに、どういう状況なのかよく分からない。

 両手は背中だし、左足は宙に浮いているから、重心がベッドについた右肩と右膝に集中してロックされた状態。

 こんな格好すぐにやめたい、でも不思議と身体の自由がきかない。

 まるで犬が電柱に粗相をするため足を上げ始めた時のような、恥ずかしい格好、なのに。

「患部を診せてもらうよ」
「ぃ!!??」

 ゆう君のセリフは、まるで患者を前にしたお医者さんのようにいたって真面目。

 ゆう君は真面目、だけど……

 私は、くぱ、とお尻の割れ目を広げられている。
 ほぼ犬の粗相の格好で、お尻を。
 広げているのは、おそらく、ゆう君の、指。

 それだけでも、恥ずかしいのに。

 息が、息がかかってるよ、ゆう君っっ!

 お尻、しかも穴をよく見るために……ゆう君の指で割れ目を広げられた私のお尻。
 今まで男性に見せたことのない場所で感じる、ゆう君の吐息。

 見えないけれど、ゆう君の顔が私のお尻のすぐそばにあることは明らか。

「うん……やっぱり、きれいだ……」

 ゆう君、近いよ……
 恥ずかしいから、そんなに見ないで……

 見られているのはお尻なのに、なぜか脚の付け根の前の方がどうしようもないくらいジンジン疼いていた。





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